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からだをほどいて
時間を失くした

生きていることは
良いことでも
悪いことでもないね
女の子が産まれたら
愛子という名前はつけない
愛という字を
書き慣れてほしくないから
女の子が産まれたら
しのぶという名前はつけない
耐えしのぶなら
逃げてしまいなさいと教えたいから ....
じゃあほかに
なんて言えばよかったんだろう

帰るひとのいるあなたに
帰るひとのいるわたしに
はじまってさえいない二人に

終わりにするためには
なんて言えばよかったんだろう

 ....
ひるまの電車はがらがらで
まるでちがう人生みたいな顔をする

はれていて
あかるくて
がらがらで

まるで
ちがう人生に乗り込んだみたいな

わたしが
わたしだって
だれも ....
駅のトイレで歯をみがいた。

わたしは害虫だった わたしにとっての。わたしはわたしを食い荒らしわるいものへとする害虫だった。わたしがわたしを喰らうためには−手っ取り早いのは男と寝ること。どうし ....
わたしが
波になるから

あなたは
なみうち際になって

いろんなものの
死骸が
流木のように
なめらかにうちよせる

そろそろ
語り合うのは
おしまいにして

あた ....
まずあなたがいて
わたしがいた
そのむこう側に
せかいがあった

空があった
海があった
街があった
人々がいて
季節は移ろい
言葉は交わされた

あなたは世界ではなかった ....
あんまり天気がいいので
かなしくなってしまう

あなたが
ここにいないのに
タイルの目まで
すべてただしい
残ったのは
氷の溶けたグラス
半分空いたボトル

そのグラスのふちあたり
ボトルの空洞のあたり
過ぎたもののかたちは

残ったのは
口づけ
残ったのは
あなた以外のすべて
 ....
宇宙はこわれて
とろとろの熊になった
やわらかで許された
ひとりぼっちの熊
わたしが出会うのは
その熊の孫の孫の孫の孫
なのだけど
まだだれも知らない
とろとろの熊しかいない

 ....
いいよもう
かまわなかった
びしょ濡れの犬のように
疲れはてて

いいよ
最初から
屈服するしか
なかった

かまわなかった
ひとを
殺してもいいくらいに

ひとを殺し ....
それはいつもそこにあるから
しかたなくて
必死にいのちを擦りあった

てんてんと開いたあなから
すこしずつながれだして
しかたないから
必死にいのちを擦りあった

かなしくもない ....
想像して
そこはふかい水底で
わたしは引き金をひく
ためらいなく
なめらかに
あなたは貫かれる

(だめ
痛みは
想像しないで)

ほのぐらい水底で
ゆっくりと赤い糸をひく ....
ちか頃では
傷ついたほうが
えらいので

みんなずたずた

わたしは
Tシャツに
「まんこ野郎」

プリントして

まちをあるく
みじかく、強めの雨がふる。もうやんだかなと思えばまた降り出し、まだ降っているかなとおもえばもうやんでいる。そんな調子で。

ぼうっとして、すこしずつ痩せたり、太ったり、食べたりしている。
子 ....
はじめて情事を体験したときそれは情事じゃなかった。情事と交尾はちがうことだとすぐにわかったし、わたしの体験するそれが情事ではないこともすぐにわかった。だから早く子供を作ろうと思った。交尾ならば結果をつ .... それから
すこしだけはなしをした

核心の
すこし手前をうめていくように

ほんとうは
言葉も
いらなかったけど

なんとなく
そうしたほうがいいような気がして

す ....
動かないで。動いたら動かされてしまう。動かないで。動かさないで。動きたいけど。動かないで。絶対に動かされてしまう。そうして次には自分から動いてしまう。そうなってしまうから動かないで。わたしを愛さないな .... これ以上泣いたり笑ったりできないくらいに疲れてそれでもお金は味方だと思った。一粒500円のチョコレートを買ったり髪の色を5日ごとに変えたりしてそれでやっと立てている感じがした。洋服より下着にお金をかけ .... あなたが
あんまりにも
潔く笑うので

わたしの胸に
轍ができた

そうしてそのうち
深い森になった
よごれた指を
水につけて

すこし
きれいになり
水は
わずかに
濁る

わたしを
これ以上
みじめに
させないで
わたしは
自慰をして
足らずに

よくしらない男を
呼び出して
抱かれる

さいきんのモーテルは
清潔であかるいし
窓だってある

そうして
そこを出た足で
花を買いに ....
果物はみな少なからず官能的だと思うのだけれど、桃なんてその最たるものだ。たたずまいや、匂いや、舌触りや、もちろん味も。
桃の皮を剥くのって、肌を剥くのとも似ている。薄皮を剥がす感じ。熟れた桃の、 ....
うるさいお前らそんなに喋るな、喋るなっていうか喋ってもいいけどそんなにうるさくするな。なんでそんなにうるさいの?なんでそんなに無知なの?声が大きいし言葉が間違ってる。
昨日私のパソコンはRの文字 ....
肌を剥き
熱を忍ばせたら
恋になるとでも思っているのか

あの人なら
触れずとも
私を炙る
腐るぐらいに
キャベツむくとき
裏がわの水分があるでしょう
それをすくいとるように
いつも触れてくれた
あなた
晴れわたるほど影は濃く
それにかくれて口づけた

陽のもとでなく
影の落ちる場所に恋はあったね
ながい柵があり
(たとえばそれは
夜だったり朝だったり
場所だったり人だったり
あるいは思想だったりするけれども)
ともかくながい柵があり

内側というのは
どちらですか

檻 ....
きのうは
鯛や牛肉をたべ
上等の酒をのみ
なめらかな衣服で
わらっていた
わたしが
三秒に一回
情事を思い出すことが
いけなかったとは
思わないけど
その考えが
救済のように思え ....
扉を開けると夏が直角に立っている午前。

明石を経ち、埼玉を経て岩手へ、の途中で気仙沼に寄り、盛岡を折り返し仙台を通りまた埼玉へ帰って来た。明日また明石へ帰る。新幹線で。夫と。行きよりも増えた荷物 ....
山人さんのはるなさんおすすめリスト(111)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
十一月- はるな自由詩211-11-19
女の子が産まれたら- はるな自由詩1311-10-13
なんて- はるな自由詩311-10-9
ひるまの電車- はるな自由詩211-10-6
駅(夜)- はるな自由詩311-10-2
そろそろ- はるな自由詩711-10-1
不在- はるな自由詩411-9-29
タイル- はるな自由詩211-9-27
残ったものは- はるな自由詩311-9-24
とろとろの熊- はるな自由詩1011-9-19
- はるな自由詩211-9-14
untitled- はるな自由詩611-9-14
さびしい右手- はるな自由詩311-9-2
まちをあるく- はるな自由詩811-8-30
おびえること- はるな散文(批評 ...411-8-25
情事- はるな自由詩9*11-8-20
それから- はるな自由詩4*11-8-19
動かないで- はるな自由詩311-8-11
嘔吐- はるな自由詩811-8-8
- はるな自由詩611-8-6
- はるな自由詩611-8-4
花を飾る- はるな自由詩311-8-2
桃のこと- はるな散文(批評 ...711-8-2
うるさい- はるな散文(批評 ...311-7-29
じくじく- はるな自由詩411-7-27
あなた- はるな自由詩311-7-23
快晴- はるな自由詩411-7-23
インタラクティブ- はるな自由詩1111-7-21
安泰- はるな自由詩311-7-19
前日のこと- はるな散文(批評 ...411-7-19

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