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空を見ていた少年が、
昨日口にしたきのこの切れ端を
歯の隙間から取り出した。
対向車線の運転手は、少年の歯の隙間から出てきた
きのこの切れ端を、見つけたのか、
見つけないのか、
自分の ....
限りない想像力は、道路の上でため息をする。
降り積もる塵は、冬の乾いた空を輝かせる
今日は夜の星空に手が届く 昨日の朝は通り過ぎた
置き去りにされた僕は、 ....
最近まで、電話回線をとめられていた。つくづくお金がないとやっていけないと思った。かといって、手段を選ばず金が欲しいってわけじゃない。つくづく俺はわがままなんだと思った。
ようやく、給料が入って電 ....
三人きりのアパートの飲み会では、
ダンボールがテーブルになる。
いい加減に酔っ払ったダンボールの周辺に
いい加減散らかったつまみが散乱している。
終わらない夜に、注がれた日本酒の香りが ....
みんなで映画を撮ろうという話になった
「パラノイドアンドロイド」を歌うカートコバーンか、
「リチウム」を歌うトムヨークがこの映画の主題歌。
「パラノイドアンドロイド」ならばブラットメルド ....
マンホールには傷がついていて、
ずっと昔から誰にも見えない程度に、
血が流れていた。
工場の排水が、
今日もマンホールの下を通り抜けると
さび付いたマンホールの血は滴り落ちていく
....
道の上に立つ僕の姿は、哀れみに満ちた幼子のようだ
小さすぎるその体は、誰の目に触れることもない
駆け出すそのしぐさは、いっそう惨めなものにしてゆく
踏み切りの音が、注意を促している
ビルと ....
そういえば、こないだ初めてブルーノート東京に行ってきた。
僕は24歳のフリーターだから、あんなとこ場違いもいいところだ。下北沢シェルターで跳ねてればいい位なのに。
それでも、すごく好きなピアノトリ ....
昔、陸上部だったせいか、走るのがすき。しかも、すごく長い距離。歩くのもやになっちゃうくらいの距離。
そのときはすごくつらくて、泣いてるんだけど、あのときの気持ちを味わいたくて、また走り出す。マゾだと ....