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鳥山が立つとき
海の深層には
おおきな迷いが泳いでいる、と
あの日 あなたは教えてくれた

あなたの育った長崎の海は
いつも
あなたを包み込んで
すべてを許し 微笑んでくれた
そんな ....
白い砂漠に
矢のような日光が降り注ぐとき
摂氏五十度の風に
駱駝が弱音を吐く。

そのころ
私たちの小さな家の二階では
左腕がV字に固まった女が
つば広の白い帽子を右手で押さえ
吹き ....
夏休みが、
明日から休むから
よろしくね!
そういい残して風に乗り
青空の彼方へと飛んでいった

よろしくね!
と言われても
わたくし、天道虫としては
なにをどうすればいいのか
そ ....
ミストのなかを
ゆくえをなくした幽霊のように
さまよっている

虹色のわたしたちの夢が
血のいろにそまって
やせ細る

初夏

ひまわりは
かがやくことを忘れ
ベットのうえに
 ....
とおく どこからか 風のなきごえがきこえる
今日 ぼくらの小さな家で 象が 溺れそうに
泳いでいる

厳寒の朝だ。

ぼくらは
今日も
すべてのオムツを
捨てた。

氷結する
 ....
だれが落としたんだろう
道のまん中に で〜んと。いきかう車の一台一台を睨み付けてる 生首だ。

欠けた鼻が持ち主を捜索している。
ハジかれた男の頭が、胴体と離れてどこに飛んでいこうが、
今日 ....
おかあさんも
おとうさんも
おばあちゃんも
おじいちゃんも
あたしのこと そうよぶ

どこかのエージェントみたいで
けっこう気にいってるんだ 

そういえば
おかあさんも おばあち ....
自由をとんでいた翼が
はねをすぼめ
きゅうに
従順をはばたこうとするころ

鬼は
だれもいない
うす桃色の桜のかげで
ほねを囓っている

食い散らかされた青空のかなた
はらはらと ....
さくらのつぼみが
ぽつぽつ
ほころびるころ
わたしは いつも
ひとつだけ
かみさまに
ねがいごとをします

たいせつな たいせつなおねがいをするのに
よこになったまんまで
ごめん ....
みぎの のうを しゅじゅつした あのひから、
さくらのつぼみが
ぽつぽつ
ほころびるころになると
わたしは いつも
ひとつだけ
かみさまに
ねがいごとをするようになりました
よこになっ ....
人生の
のこり二十年くらいのところに
臍がある

むかし
へその緒と
つながっていた


かつて
命を
食べていた


いま
生を
食べている


私には
 ....
乾 加津也さんの草野大悟さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
鳥山が立つとき- 草野大悟自由詩9*13-5-1
白い砂漠に- 草野大悟自由詩5*12-10-8
夏休みの「なつやすみ」- 草野大悟自由詩2*12-8-5
夢のいろ- 草野大悟自由詩3*12-5-28
一日の終わりの向日葵- 草野大悟自由詩3*12-2-3
メロンのしあわせ- 草野大悟自由詩3*11-6-14
コードネームはカモメ- 草野大悟自由詩4*11-5-7
青空のかなた- 草野大悟自由詩8*11-4-6
ふりしきるあいのころに- 草野大悟自由詩3*11-4-4
さくらのころ_あのひの_むこうへ- 草野大悟自由詩3*11-3-24
- 草野大悟自由詩3*10-10-25

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