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枯れ葉が落ちて
空に向かって木々の枝が
生命の脈絡を
とくとくと
打ちながら伸びている
空はとても澄んでいて
いつもより遠く遠くから
眺めている気分だ
裸の枝は
墨汁画のよう ....
小学生の頃
校舎と体育館の建物の間に
ピロティと呼ばれる場所があった
そこは特に何かをする場所ではなく
コンクリートの打ちっぱなしの壁があるだけで
ボール当てやドッチボールをするには
....
水の底で暮らすガラス吹き職人は
毎朝一番はじめに真っ赤に燃える
とろけた溶岩を試し吹きをして
水の中に薄くて綺麗なまんまるいガラス玉を放つ
大体は途中で魚や鳥などに突かれたりして
弾けて ....
あぁなんて可愛らしいパグなんだ
そのしわくちゃの顔の隙間に
柿ピーを詰め込んでやりたい
そんなにすり寄ってくるなよ
俺のことをそんなに純真な瞳で訴えかけてくれるな
すました顔したって間抜 ....
何年も帰っていない故郷にいる
当然私の居場所は無く
家族はそれがもう当然のように
暮らしているから
私が帰ってきても気づかないようで
いつもの口癖のような言葉を
えんえんとお互い喋っている ....
ハギレの記憶をよせあつめて
ひとつのオモイデを
嘘じゃないよ
本当のことでもないから
いろとりどりの残像をあつめて
たのしいオモイデをつくろう
そのオモイデを纏って ....
炊きたて ハトムネ ひだまり タピオカ
見惚れて ボルネオ あいまい 灯台
くるぶし 波風 触れ合う スイヘイ
神々 うみどり 洞窟 あかつき
ハノサキ 透明 ゆびさき スイテ ....
さあ、ひっこぬけ
右下奥歯の親知らず
メスで肉を切り
ドリルで歯を削り
ペンチで根っこを引っこ抜く
注射で右頬全体は麻痺はしているが
振動は余すことなく脳に響き
煩悩は遊園地の海賊船のよ ....
それは突然浮いていた
偶然斜め左から眺めた
モネの睡蓮は左目に浮かびあがり
そのまま浮いていた
美術館を出ても
淡く小さな睡蓮は左斜めに浮遊し
それにだんだん焦点が合わさると
どこか ....
各駅列車に乗って
普段は降りないとなりのとなりの街の駅へ降りる
にかよった駅前、どこにでもあるマンションと一戸建て
おなじみのコンビニ、犬の散歩やら主婦の買い物姿やら
皆この街に住んでいる ....
無為に過ごしたければ
ホッチキスを何も閉じず
ただひたすら
カシャコン
鳴らせばいい
鳴らせば鳴らすほど
無為は過ぎていき
床には無残にも
何も閉じられずに果てた
ホッチ ....
ためらいがちに手を振るヨシ子さんは
しわくちゃのおばあさんで
もう生きているのか死んでいるのかわからない
毎年秋になると銀杏並木の下で
「ぎんなんヨシ子」という看板を掲げ
小さな屋台を引 ....
こんなに蒼い夜なんて
マグネシウムが発火して
残像、点滅、浮浪、波紋
ちりぢりなった光の幻がおもいおもいに集まり
光の切り絵でかたちどる街の風景
こんなに蒼い夜なんて
トリケラトプスが ....
salcoさんの灰泥軽茶さんおすすめリスト
(43)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
冬の輪郭
-
灰泥軽茶
自由詩
8*
11-12-24
ピロティ
-
灰泥軽茶
自由詩
6+*
11-12-18
ガラス玉掬い
-
灰泥軽茶
自由詩
6*
11-12-10
パグ日和
-
灰泥軽茶
自由詩
2*
11-11-19
帰郷
-
灰泥軽茶
自由詩
8*
11-11-19
残像パッチワーク
-
灰泥軽茶
自由詩
1
11-11-3
スイテキ
-
灰泥軽茶
自由詩
1
11-10-31
口腔外科切断分解作業
-
灰泥軽茶
自由詩
1
11-10-31
左目に可視化された睡蓮
-
灰泥軽茶
自由詩
4
11-10-27
となりまち
-
灰泥軽茶
自由詩
4
11-10-26
空白ホッチキス
-
灰泥軽茶
自由詩
2
11-10-24
銀杏ヨシ子さん
-
灰泥軽茶
自由詩
3
11-10-24
蒼い幻
-
灰泥軽茶
自由詩
3*
11-10-17
1
2
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