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ことばの夢の季節のような図鑑のなかで
あしたの少女たちが眠っています。
かすかなひびきがきこえます。
青い虫の名前のようにそっとゆれてることにしましょう。
きみの血ばかりつらい祖父のように
記号は書かれるまま
自然においては匂うまま立ち止まります。
無秩序の希望より隔てる韻律のほうがましです。
柔らかな性器もいくども祈れば
全世界を願う神になる ....
夕明りの文法でねむる
涙のようなガラスですから
青いコンタクトレンズ。
それをつけたぼくには
青雲のみずのような波と
月の光のようなこころで、
ノートのうらの
神経のかすかな生の魂の ....
ゆっくり、透明に近づいてゆく。
ぼくらはそうやって生きてきたが、
それは多くの聖職者にとっても
共通の宿命だったのかも知れない。
ぼくらにとって神々しい《何か》が
ぼくらの感覚を奪ってゆく。 ....
きょうは
のみこむという漢字の
書き順を わすれてしまった
教室のまど《白い》雪のつらなり
(宿題をわすれたので)
水に浮くような影を
指でなぞってゆく
あしたは ....
はるか
遠くから落ちてくる
手袋の記憶を
あなたが
持っていたとしても
それは
あなたの
責任では
ありません
あなたが
ベルギー産の
山羊の肉をとてもとても
好きだっ ....