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曇空が緑にとどいて
海を見せてゆく
緑は
しあわせになる



船が船を呼んでいる
砂浜と鉄路のむこうに
声にかがやく枯れ野があり
波をこがねに照らしている


 ....
雨と雨のはざまに射抜かれ
さくさくと血は流れ出る
こんなにもうつろになってはじめて
流れ込むもののまぶしさに
いくつもの目を閉じることができる



光る灰は銀ではなく
 ....
わたしは窓から身をのりだして
身投げのような夕陽を見ていた
消える 消える と小さな声が
両手をあげて泣き顔で
通り過ぎる祭を追った



わたしは高すぎて
わたし ....
この世界のどこかに
わたしにならなかったわたしがいて
やはり ひとりで歩いているなら
おそらく わたしは
声をかけることができないので
せめて すぐ前を歩いてゆく
少しで ....
午後三時の道の上
薄目を開けて寝そべっている


おまえの見る夢は多すぎて
電車がすぎても目覚めない


食い散らかして 蹴飛ばされ
胸も腹も治らない


同じ道 ....
ひとりの子が
ひとつの楽器の生まれる様を見ている
作るものも
奏でるものも去ったあとで
子は楽器に愛しげに触れる
おずおずと うずくように
楽器は
花になる



新しい言 ....
音の無い空
音の無い花
近づきながら 離れながら
混じることなく
川の上に重なる川
川を映す川をゆく


花に触れ
鎮む流れ
陽は分かれ
影は過ぎる
花は音 ....
この先
いきどまりです


木陰の看板を
すぎてゆく雲


誰かの何かが持ち去られ
小さなものひとつ分だけ足りない世界の
午後のガラスの路を歩む


春は銀 ....
手に触れる花からはじまる
円筒形の歴史があり
空と目の間でまわっている



音が音を奏でている
こすれあう音
すれちがう音



変わりつづけるかたちの夜
とどめおけ ....
ワタナベさんの木立 悟さんおすすめリスト(9)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
緑のうた- 木立 悟自由詩605-1-26
白掌- 木立 悟自由詩304-6-12
ノート(夕陽)- 木立 悟未詩・独白904-5-30
ノート(どこかに)- 木立 悟未詩・独白704-5-23
ノート(犬)- 木立 悟自由詩604-5-11
器の子- 木立 悟自由詩1204-5-7
降り来る言葉_XIII- 木立 悟自由詩904-5-4
凹光路- 木立 悟自由詩804-4-21
- 木立 悟自由詩504-4-16

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