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生まれ ささげ 手わたし 去る
鏡のなかに増えてゆく
誰もいない家並みに
打ち寄せるすべての見えないもの
やわらかく 冷たく
悲しいもの


暗がりに立つ光の線が
自 ....
    冷えた茶を飲むとき
    私のなかに
    雀が居るときがある

     
    様々なものに殺された雀が
    私のからだのなかではばたいている
 ....
    空が割れて

    大きく割れて

    なんという光のむだづかい

    小さな笑みを照らしている
    他人のように眠るとき
    仮面のように眠るとき
    水の蛇はひたひたと来る
    狭い空を翼で覆い
    小さな夜を乗せて来る
ふわふわが
ふわふわに言います
もっと
ふわふわになる


光が光に目をふせ
渦の生まれを見ます
ふたつ
生まれた


ほつれ
ほどかれる指が
からまわりし ....
おひさまは 遠く
おひさまは 居る


どんなにたくさんの子の絵のなかで
ぐるぐるまるに描かれても


誰も見つめることも
近づくこともできずに


おひさまは ひ ....
空から下りくる
花のつぼみに目を閉じる
花を戴き 花をいだいて
花にいだかれて
花のなかに咲く蜘蛛に
目を閉じる


昼の雨
夜の雨
濡れた緑に影を落として
朝の光 ....
家のそばに浮かんでいる
家と同じかたちのふちどり
それがなにかわかりません


晴れた日にも曇りの日にも
空に無数にきらめく粒子
それがなにかわかりません


まじわり ....
わたしは
命ではないものの声を聴く
わたしをここに
わたしをここに置いてゆけ と


横倒しになったわたしの心
たったひとつの言葉に浮かび
たったひとつの言葉に沈む
横倒しの ....
 



   見えると言ったら うそになるもの
   見えないと言ったら うそになるもの


   目の前にある
   ほんとうの花を忘れて
   二人はずっと話しつづけていた
 ....
 


病めるものたちが
殺めるものたちが
羽の手に触れようとやってくる
細く赤い髪の毛が
かすかに肩を撫でている
ひろげたふたつの腕のなかには
目を閉じた笑みが咲いている
ほとば ....
  


枯れ枝をついばむ鳥は枯れ枝になり
木々の輪のなか 伝いさざめく
冬空をついばむ鳥は冬空になり
自身に雲を書きしるす
光に憂いを見るものの名を
書きしるす


一枚の光 ....
波が波に描く絵が
次々と現われては消えてゆく
海を覆う点描が
鳥を照らし点滅する


蒼い光のひとがいて
歌い舞う花のうしろで
草に沈む岩を見ている
海からも声のなかから ....
狭い空き地で
除湿機と空気清浄機と
温風機と扇風機と一緒に
かごめかごめをしている


ここは良い空気
ここはうるさい空気
なまぬるい空気
うしろの正面 空気だけ

 ....
海の底の火のような
風を花を歩むとき
わたしの横をすぎるひとが
空を指しては歌いはじめる


異なる時間が沈む草地に
生まれておいで 生まれておいでと
解けのこる雪 ....
脱ぐときは背中から脱ぐ春近し


目薬のまばたき世界を巡りゆく


歯の奥の穴に詰め込む笑いかな


にやにやと胃がさげすむ日空は青


とどこおる想い手のひら解き ....
原に舞う少女の肩に髪の毛に見えない蛇がうずくまる午後



くずおれた樹と鉄塔は野に沈み過ぎゆくものの夢をみている



花ひとつ口に含んでまた戻し蛇と少女の無言のくち ....
一歩一歩 咳こむ足で
わたしがどこまでも歩くので
夜はどこまでも感染し
朝には誰もいなくなる
朝には誰も
いなくなる


みんな歩いて いなくなる
歩きつづけて いなくな ....
細かな雪が
隙間なく降りそそいでいる
長く低い壁の向こうに
巨きな一本の老木があり
黒と銀にたたずんでいる



動きも音も雪のもので
老木は自身の他は持たぬまま
ただ ....
空からたくさんの手紙をわたされ
緑のなかへ入り
迷ううちに手紙を失くし
戻ってきたときにはいつも
お礼の手紙が積まれている



迷うために迷うのではなく
たしかにどこかへ ....
自らを喰み赤子になる
自らを喰み赤子になる
終わりなく届かぬひとつの舞
くりかえすことなくくりかえす
くりかえすことなくくりかえす



ずっとそこにあるものだから
じっ ....
何もない手に
白が降りて
名前を呼んだ
もくれんよ
もくれんよ


微笑む間もなく
雨は来て
空を伝い
午後を撒いた


灰の鱗
一人歩きの傘
午後の陽の行 ....
燃え上がる舌を晒し
触れるものすべてに火をつけてゆく
光の鎖骨に 首筋に
街と街を結ぶ橋の手足に



遠去かる星
斜めに傾く黒の山から
突き出された光の棘が
天の耳へと ....
異なる季節の雪に埋もれて
じっと静かに咲いている花


かたちは声を待っている
すがたは声を知っている
道化のまわりに
積み重なる吸殻
泣けないもの
くすぶるもの


二から三へと流れる指先
後ろ手に札を隠し持つとき
風は冷たい


はためくテントの継ぎめから来る
 ....
灯が灯をまわる ゆうべの目
灯が灯を染める ゆうべの手


うなじにしっとり汗をかき
顔を隠して駆けてゆく子ら
隠した顔で笑み交わす子ら


見える客人 見えない客人
 ....
PULL.さんの木立 悟さんおすすめリスト(56)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ひかりから_みずから- 木立 悟自由詩605-9-9
ノート(38Y.5.25)- 木立 悟未詩・独白405-9-7
ノート(38Y・9.13)- 木立 悟未詩・独白305-9-6
ノート(35Y・7.9)- 木立 悟未詩・独白405-9-2
ノート(眩)- 木立 悟自由詩1005-8-31
ノート(おひさま)- 木立 悟未詩・独白305-8-17
うみ_Ⅱ- 木立 悟自由詩605-8-15
ノート(それがなにかわかりません)- 木立 悟未詩・独白805-8-13
わたしを憶える- 木立 悟自由詩805-7-29
ノート(37Y・10.26)- 木立 悟未詩・独白405-7-17
つばさひめ- 木立 悟自由詩505-7-15
かがみみるとき- 木立 悟自由詩205-7-13
水霊譜- 木立 悟自由詩605-6-1
ノート(ひとり)- 木立 悟未詩・独白405-5-30
原と道(すぎゆくひと)- 木立 悟自由詩505-4-25
春のからだ- 木立 悟俳句805-4-21
ノート(姫と蛇)- 木立 悟短歌705-4-15
ノート(病)- 木立 悟未詩・独白505-3-18
粒光季- 木立 悟自由詩505-2-4
ノート(緑のなかへ)- 木立 悟自由詩505-1-27
- 木立 悟自由詩304-4-10
ノート(木蓮)- 木立 悟自由詩904-4-9
彷舌記- 木立 悟自由詩404-4-5
ノート(白息)- 木立 悟未詩・独白304-4-5
ノート(道化)- 木立 悟自由詩304-4-4
ノート(小路)- 木立 悟未詩・独白204-4-4

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