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頰杖でまどろむ窓辺何もかも
透き通ってゆく水晶夜にて
草のゆめ針の夢またむらさきの
時のうつろい夜は傾き
果敢ないと花びら時に散るならば
....
ごらん、
と指さしてみる北星座
黙ったままの唇を花のように開き
言葉ではなく感覚で知るものがたり
静寂だけが支配する夜だ
暗い森を裸の足で駆け抜け
青い草いきれの洗礼を受ける
星 ....
ほらこんな風に
指と指で窓をつくる
その空間に映し出されるのは
きっといつか見た事のある
冷たく水を{ルビ湛=たた}えた青い空
耳をそばだてて そして
聞くのはなつかしい声
冬から冬へと ....
押入に夕闇はつと隠れてる
「もういいかい」と「まあだだよ」とで
庭先にブランコだけがゆれていて
昼のサイレン明日はとおく
陽のひかり障子にさせば心痛み
....
{引用=───それは全宇宙での
些細な惑星衝突なのだ
おまえとわたし
という星の}
角を曲がったとたんに
猫と目があった
どこにでもいるような
ありふれた灰色猫 ....
いつの日の窓辺に聞いたとおい歌
盗んで消えるおもいでの耳
汽笛すぎ残されゆくは草鉄路
待つだけの駅呼ぶだけの風
なぐさめを知るか口笛おおぞらに
心を放 ....
(ヴァンサン)
窓の外に君の姿が見える
やわらかい草を裸の足裏で踏みしめて
君はこれから川へ泳ぎに行くという
もう透き通った水は冷たいというのに
君は白い歯を見せて
{ルビ銀葉=ぎ ....
陽ざかりに
影がゆれる
塀の上に
白樫が緑の枝をのばし
陽ざかりに
光がゆれる
そこに咲いている
荒地野菊の花
寡黙な額に
風が吹き
みつめる心も
そっと ....
海に来て月の遺骸を{ルビ面=も}に浮かべ
白貝割りて指先を切る
貝やぐら沖に燃え立ち{ルビ蒼蒼=そうそう}と
胸に巣食うは十三夜月
月葬に送り遣るのは{ルビ鸚鵡 ....
やがて
夕闇に閉ざされる海の
光る航跡を追いかけて
白い波間に漂う一人ぼっち
私の貝殻は声もなく
放課後のプールサイドに一人きり石を投げれば割れる太陽
まだ細い腕もいつかはヘラクレス鏡にうつる半裸少年
肝だめし墓場を歩く君とぼく怖くないよと結ぶゆびさき
花火あがる綿菓 ....
PULL.さんの石瀬琳々さんおすすめリスト
(11)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
水晶夜
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石瀬琳々
短歌
21*
07-4-17
夜の儀式
-
石瀬琳々
自由詩
14*
07-1-30
冬の窓
-
石瀬琳々
自由詩
29*
06-12-1
押入の夕闇
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石瀬琳々
短歌
17*
06-11-24
灰色猫とわたし
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石瀬琳々
自由詩
20*
06-11-13
とおい歌
-
石瀬琳々
短歌
18*
06-11-10
ヴァンサン、夏の終わり
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石瀬琳々
自由詩
13*
06-9-8
ゆれる
-
石瀬琳々
自由詩
16*
06-8-29
月葬
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石瀬琳々
短歌
18*
06-8-2
渚にて
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石瀬琳々
自由詩
18*
06-7-26
【短歌祭参加作品】半裸少年
-
石瀬琳々
短歌
24*
06-7-21
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