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手のひらに感じる暖かさがあれば
他には何も要らない


日々思い出を積み上げても
それは単なる一里塚
それは儚い夢幻
振り返れば跡形もなく
積んだ記憶さえ残ってはいない


手の ....
おやすみの挨拶に
朝目覚めた時に
会社へ出かける前に
君は僕に言って欲しいらしい


機嫌の悪いときもあるし
朝は何かと忙しいから
毎回言うのはめんどいなあ


本気じゃなくても ....
君は寝た振りが得意
わかっていてもウッカリ騙され
今朝もゴミ捨ては僕の役目


君は大人だから
分をわきまえているよね
僕はと言えば歳はくっても
燃える恋と燃えない恋の分別さえ
未だ ....
  以前、他のところへ投稿した作品を今朝現代詩フォーラムに投稿した後、考え直して1時間後に削除しました。たまにやるんです。投稿しようか迷った末に投稿した挙げ句、やはり削除する事を。

  その作品 ....
剥きにくい茹でたまごの殻を
無理やり剥いてやる


ボロボロに崩れた茹でたまごは
僕らの関係と一緒だな
つるんとした君の頬を愛したのは
遠い昔のお伽話
だから
「もう秋だなあ」なんて ....
男と女の間には
深くて暗い河があるらしいから
君の悲しい心の内を
僕は分かった振りして黙って頷く


男の情けは出したら終わりで
女は心に宿した思い出を
どこまでも抱きかかえ生きてゆく ....
しとやかに咲く花の雌蕊を
ひと撫で
ふた撫で
愛の甘い誘惑は
心の隙間を逃さない


あなたは踊り子になる
薄塗りのなまめかしい曲線を
チュチュの爪先でなぞれば
そこは倒錯の天蓋
 ....
祈りの数だけ神がいて
祈りの数だけ願いがある


何故人は祈るのか
恐れおののく、その先の
抗いきれぬ力に前を遮られ
溜め息さえも躊躇して


祈りの数だけ花が咲き
手向けた花の ....
たぷたぷ揺れて


君は遊ぶ


シャンプーは手の届くところで
夢と現実を隔てる


掌で掬う仕草に夢はゆらゆら
バスタブの愛は緩やかに萌えて


外は季節外れの木枯らし
 ....
愛の言葉は砂漠に棲む蛇の肌触り
ガラス片の透き通る
艶やかさを床に滑らせては
汀から細波へ
細波から白ウサギの飛び交う荒波に
感情の姿を次第に変えてゆく。


与えあう愛の軋み。
軋 ....
透明な箱の行き先ボタンを押したところで
君の行き着く先は選択出来ない
目をかっと見開いていても
ロバのように耳をそば立てていても


透明な箱の行き着く先は
既に決まっている


 ....
しどけない姿で
君はうっすらと頬を染め
あられもない姿で
君は左手を背もたれに預ける

横顔はうつらうつら
淫靡な夢に眼差しは宙を漂い
噎せ返る密林のざわめきは
VooDooの魔笛
 ....
満月とは中秋の名月
ゆらゆら揺れる水面にて
時と戯れる


満月とは君の面影
苦しい時も笑顔を絶やさず
額の汗をそっと拭う


僕は忘れたりしないよ
君の優しさを


君は ....
男がケンタの二人掛けテーブルに座り
何やら絵を書いている
風体には似つかわしくない童話の挿し絵
雰囲気には似つかわしくない
どこまでも明るく優しい印象の絵


そんな男の斜め後ろで
僕 ....
2億5千万個の眼球の海へ
君はボートを漕ぎ出す
オールで眼球を叩く度に
そのひとつひとつが
グリグリ音を立て
歪んだ眼差しで君を見つめる


見つめる眼球に映るのは
どこまでも青い空 ....
僕は感じる君の気配を
弓なりの曲線は
甘い咳払いひとつ


それは涎のようでもあり
差し出した僕の人差指に乗り
鳥かごから出ようとする可愛い小鳥
胸一杯の期待感に
ひ弱な翼を震わせて ....
何だか最近こんな感じだね
ちょっと手を伸ばせば
君の優しさに触れられるのに
何故かためらってしまう


あのゲームと一緒かも
無数の穴凹から僕のあたまは
勢い良く飛び出しては
怯えた ....
腰の曲がった老婆がひとり
大雨の中を歩いている
両手を鎖に繋がれて
重い足枷を引きずりながら
濡れるに任せ歩いている

彼女にも愛は確かにあった

独り暮らしの雨は寂しい
愛は何処へ ....
君はゆく夜行列車の汽笛鳴り鞄ひとつを両手で抱き



傷つけた僕の言い訳聞き流し香る林檎に話をそらす



さよならは言わぬ契りのふたりなら軽く会釈で旅立ちの秋
君は覚えているだろう
君がはじめて掴んだ自由は
真新しい買ったばかりの自転車に乗って
得意げに街中を走りまわる事。


そして今
世間との関わりを君は海に投げ捨て
白い灯台すれすれを斜 ....
それは総ての男を魅了する
総ての芸術家を虜にする


それは瑞々しい果実のようであり
たおやかな母の抱擁をも予感させる


それはあまりにも眩しい
陽に焼けたまろやかな曲線は
誇ら ....
君は芝生の上でバランスを取る。


一糸まとわぬ露わな姿で
豊かな乳房を宙へ向けて解放つ。


日差しは、もう秋の方に傾き加減で
夏の終わりを告げている。


時代の息吹を君は背 ....
背後から透き通る肌突き刺せば抗う素振り切ないままに



開いては閉じるうなじに絡ませる甘い言葉は罪に震えて



道ならぬ道に染まれば後ろ手にかかる手錠は愛のしるしと



 ....
こんなもん
めんどいじゃん
一枚のぺなぺなが
君と僕とを引き裂いちゃう

嘆きの壁をいくらノックしても
居留守を使う君のママ
どうやら僕がお嫌いらしい
相手のことを苦手だって思うと
 ....
たとえば
君が僕の背後に忍び寄り
両手で目隠ししても
見えちゃうものは見えちゃうよ
君の指先は細くてやわらかいから
ついでにぺろりとしてあげる

隠すから見たくなる
子供には毒って言い ....
今時マニュアルシフトなんて流行らない
二人の行為はオートマチックで
燃えあがる

ハンドルは君の肩
僕がアクセルを踏み込んで
君の肩を軽く揺らせば
甘くさえずる君はカナリアになって

 ....
真昼の公園で
全身、汗にまみれながら
ジョギングをしている人がいる。
両の手に
ペットボトルを握り締め
汗に濡れ、体に張り付いたランニングシャツから
鍛えぬかれた筋肉の動きが感じられて
 ....
よそゆきの言葉を使うのは
僕には似合わない。

それを君は良く知っているくせに
イタズラっぽく僕を転がしては
人差し指で2回ほど僕の額を叩く。

何も出やしない。

僕の尻尾はゆるゆ ....
君はまだ若いから
いつも遊びのつもり
それも面白くて
それも楽しくて
否定する気はないけれど
どこかで今日も
どこかで今も
涙の数だけ起きている
鼓動の止まる瞬間に

泣いたっては ....
きのうの僕はつらかった

きのうの僕はかなしかった


だけど めざめたばかりの僕は

一枚の白い画用紙


つらい色をぬらないでおくれ

かなしい色をぬらないでおくれ

 ....
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