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見ていたいのは夕焼けとか朝焼けとか霜焼けとか日焼けとかニューヨークのマンホールガールズとか死に際のマシュマロです。

愛してるなんて恥ずかしくて言えたもんじゃないんだって笑いながら愛してる愛 ....
ひとり雨宿りです

赤い花が土蔵の横で
それと
桜の枝が薄墨の僕に重なります

やわらかな空は髪をつまんで
小さな歌と
如雨露のような雨粒で
この気ままな世界に居すわりました

 ....
おかあさんがわたしをうんだので
わたしはおねえちゃんをうんで
おねえちゃんがまっさらなわたしをうんだらいいな
単細胞生物みたいに生きられるわたしを
おねえちゃんにうんでほしいんだ

わたし ....
 
 
交差点でおもう
もしもわたしが信号だったなら
赤で人は止まるだろうか
そして青になったとき
人はわたしを通過して
行ってしまうのだろうかと

青に変わって
信号待ちの人が
 ....
流線形を手がかりに
ピースを一つはめてみた
ぴったり落ち着くことが楽しくて
暇潰しではなくなっていた


ピースが足りないから毎日のように探し歩いた
埃の積もるベッドの下
ジレンマの隙 ....
箱に詰めて流したきみを
どこか異国の空が受け止めてくれているころかしら
どうしてもコール音が鳴りやまなくて
きみは深海の奥深くへ行くと言ってきかないものだから

回転する機械はいつも
わた ....
鳥のなかに
からだごと入ると
母のようにあたたかい
まだ生きている
わたしのように
鳥も飛び
わたしも鳴く
父が死んだように
湖になって
空を映している
わたしも映る  ....
ひとりのおおかしぎが
海を渡ってきたのを
見ましたか?

それはどんなふうだったでしょうか
せなかを丸めて
いつものように
口もきかずに
それでいてたくさんのことを
瞳で語り
そん ....
{引用=
もう明るくなっとうから帰るわ
真面目に生きななぁって
そんなんもう挨拶やろ
意味もなんもない
ねぇねぇ間違ってるんかねぇ


旅人気取りの朝帰りは
空も見ず人も見ず
自 ....
 
 
命がひとつあった
命なんていらないと
思ったときもあった

命がふたつあった
どちらかの命が
残ればいいと
思った恋もあった

命がみっつになった
みっつすべて
残ら ....
引き潮に
拐われるように
海辺の夏が
終わる
夏の後ろ姿を見送る
誰もいない砂浜
もう
何もないんだね 砂浜には
まばゆい夏の光が
みんな持って行って
夕方の海風に
凍える
君 ....
私がふたごだったとき
ずっと森で暮らしてた
ふたりおそろいの服を着て
毎晩同じベッドで夢を貪りあった
ふたり一緒にいること
それが当たり前の世界だった

私がふたごだったとき
世界はひ ....
 
 
二週間前と同じように
針金ハンガーが
屋上のフェンスにひっかかってる
そこにあってももう誰も気にしない

隣の棟の四階の事務室で
女性が端末を入力しているのが見える
その下の ....
わたしが無職だったころ
茹で卵と塩むすびだけはんかちに包んで
毎日河原へ出かけていた
それしかやることがなかったのだ
アンケート用紙とかに
無職
と書くのが厭だったので
仕事を探してはい ....
 
 
○父

窓から庭のブランコを
眺めることが多くなった
あれにはもう一生分乗った
と言って
時々体を揺らす
背中が
押されるところではなく
支えられるところとなってから久し ....
朝、晴れた日に空き缶を洗っていると
庭に群生する雑草の命の横溢に圧倒され
水遊びをしながら裸で駆け巡る稚児たちの嬌声に
私の心も浮き立ち
自らの空白を忘れてしまう

先程まで生きていた彼ら ....
 1

この話は
映像も感情も引き出しはしなくて
もしそうなってしまったなら
この話はなかったことにする

 2

あなたは
私達と呼ばれることを拒むので
私達ではない
私は
 ....
その詩を書いて僕は死ぬ

浮遊して目的もなく
受け取り人指定もなく
切手も貼られていない

これといって特別ではなく
目新しいところもなく
自己弁護も含まない

一人で生きる感謝の ....
     蕎麦屋の蕎麦はそれでも君を待っている



君がこの
罪の巷を見放して久しく
夢のまた夢のまた夢のまた
そのまた向こうの向丘遊園地に観覧車
そのクランクであんなにも素敵 ....
  明日 でかけよう
  あの人の街へ
  もう冬が終わるからでなく
  もう春が来るからでもなく
 心揺さぶるものにしたがい
  わずかな荷物で乗り込もう
  鳥の名前の列車
  舞い ....
二人の時間をはかるために
砂時計がほしい
と、君がいうので

硝子の器に閉じ込める砂を探し
砂丘に鳴き砂を求めてみたけど
どの砂もしょっぱく湿っていて
完成しないのです、砂時計は

 ....

空が晴れていると
どこへ行ってもいいような気がして
ふらふらと遠出をしてしまいたくなる
そんな時はスーパーへ行って
掌にちょうどおさまるくらいの大きさの
果物をふたつ買って帰る
右と ....

一か月が
余りに速く過ぎ去るような気がして
どうしようもない
服を着替える間もなく
あっという間に秋である
外ではまるで軍隊のように
流行なのか
同じ型の服を身につけた女子が
勇 ....
落ちてゆく
夕陽の触り方を
知らない子どもが多い
つるりと
何のためらいもなく
なで回すと
とたんに飽きてしまう
そうして
バイバイと手をふって
見送ってしまうのだ
そんな
少し ....
ビューフォート風力階級というのは
煙突の煙がまっすぐ昇るなら風力0で
風向き程度にたなびくなら1
木の葉がそよそよしてるぐらいは風力2で
小枝までゆらゆらなら3
といったやつです

風に ....

掃除をすると
部屋の四隅から
無限に白い米粒が出てくる
表面は乾いて
埃にまみれて
まるで
昔わたしが産み落として
そのまま捨てた卵のようだ


遠くに見えるラブ・ホテルの ....
  星はかつて人で
  海はかつて宇宙で
  ぼくはきっと蟻んこで
  きみは
  きっと
  かみさまで







   (命の軌跡をなぞるその指先が)
 ....


飲みさしのコーヒーの中に
砕けた夏を発見した
掬い上げようとしたら
逃げるみたいに砕けて沈み
底の方で銀色に光っている
人差指でかき回すと
跡形もなく溶けてしまった

 ....
 
命と
命ではないものが
同じ重さで
釣り合ってる

木陰で呼吸しながら
人はもっと
賢く生きていけた
 
午後、砂利道は続く
消しゴムでは
届かないところへと
 
かなしい
かなしい

と思っていると
なにをかなしいと思っていたのか
わからなくなってしまった
返事を期待しないきみのなまえを
部屋のそこここに置き散らかしたまま
 ....
小林 柳さんの自由詩おすすめリスト(89)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
絶望は腐らないミラクルアップルパイ- わだち彩 ...自由詩209-9-13
電灯の影- しべ自由詩309-9-12
まっさらなほどの欠如を- あぐり自由詩9*09-9-11
信号- 小川 葉自由詩509-9-10
ジグソーパズル- 中原 那 ...自由詩6*09-9-9
さいはて。- ジャイコ自由詩909-9-8
The_Coo_Coo_Bird- 小川 葉自由詩409-9-8
ひとりの・・・- ふるる自由詩6*09-9-7
切符- 自由詩409-9-6
みっつ- 小川 葉自由詩809-9-5
夏の終わりに- フクスケ自由詩309-9-4
私がふたごだったとき- 未有花自由詩24*09-9-3
針金ハンガー- たもつ自由詩909-8-11
わたしが無職だったころ- 吉田ぐん ...自由詩49*09-8-4
家族- たもつ自由詩4909-7-3
夏の陰- within自由詩7*09-6-24
若原光彦ではありません- 若原光彦自由詩2*09-6-18
その詩を書いて僕は死ぬ- 瀬崎 虎 ...自由詩7*09-5-15
蕎麦屋の蕎麦はそれでも君を待っている- ふくだわ ...自由詩509-4-4
鳥の便り- 西尾自由詩409-2-3
はかれない、すなどけいでは- たりぽん ...自由詩18*09-1-31
スーパーにて- 吉田ぐん ...自由詩3808-11-17
せかいをいきる- 吉田ぐん ...自由詩5508-9-29
触れる- かんな自由詩31*08-9-28
夜のビューフォート風力階級- 海里自由詩8*08-9-21
家事- 吉田ぐん ...自由詩1908-9-12
星はかつて人で- Affettuoso [ ...自由詩10*08-9-10
夏の終わり- 吉田ぐん ...自由詩1808-8-23
ペーパー・シープ(命など)- たもつ自由詩608-8-15
かなしい、かなしい- ________自由詩3*08-6-9

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