言葉が出てこない
胸がいたい
わたしにはなんにもできない
わたしには、なんにもできない

どうやって生きていこう?
どうやって誰かを愛そう?
わたしにはなんにもできないのに
どうや ....
昌平橋から万世橋へ
川面に揺れる提灯の
その先にある柳橋
ゆらりゆらゆら秋の宵

ガード下には赤提灯
ほろ酔い加減のカラスが数羽
家に帰らず蜷局(くだ)を巻き
その先にある止まり木に
 ....
まな板から
はみだしたしっぽの
先を掴みながら
開いてみた体からは
血は一滴も見つからなかった

変わりに
エーテルを失って
散りばめられることのなくなった
星達の塊の袋が
だらん ....
視力が0の後に小数点、また0
もう検査もしてもらえないぐらいの不良品ですので
眠る前(消灯)、
手を空中へ伸ばしてみたらもうなんにもなぁんにも見えなかった

ゆ、指がないよ
手首も/白い何か
凡庸な棒 ....
生きている実感なんて

そんなものあるはずがない

なにかの中毒になる以外

そんなものあるはずがない


あるはずのないものを

目のまえにぶら下げて

ロックオンしなけれ ....
夜が起き出して
今夜はと舞台衣装に着替える
黒い不安と白い恐れの鍵盤を
交互に叩くその曲は
泡立つ恍惚の光り

濡れた海を拭くように
満月の落した布が
昼と夜の境界線から漂う
かもめ ....
荒々しい岩場がつづくこのあたりには
人の住む気配はない
わずかの食料と水を持って
私はこの世界に逃げてきた

太陽が猛烈に照りつける
灼熱の午後
私は太陽の目を避ける穴を探して
岩場を ....
信じていたことは
鉄のかたまりで
不要になっても
手放せない

高熱で溶かしてみる
自分がダメになりそうになる
だから途中でやめる

ただ眩しかったことは覚えている
少しだけ変形し ....
ほんとの太陽は青いので
空は青く見えるんです
白い雲は白くって
甘い香りがするんです

ぼくたちは水辺を歩いて
大きな門へ着きました
ぼくの手は離されて
小さな階段をあが ....
ちぎれちぎれの茜雲のもと
飛びかうトンボの色が
世の中の色を更に朱に染める

桜並木、葉に紅がまざり
隣に流れる大河は
やわらかな日差しを受け
こがね色に輝きながら
音もなく流れる
 ....
きみはわたしを見ると
いじわるばかりを言うので
わたしはきみを見ると
いつも動揺してしまうの

でもときどき
わたしの目をさっと捕らえて
きみの目じりがシワを刻むので
わたしはさらに動 ....

職場で必ず着用するエプロンには
大きなポッケットが付いています
わたしはその中に
いろいろなものを放り込むのが癖です
ポッケットが膨らんでいないと
落ち着かないのです
膨らんでいて少 ....
目には目を、歯には歯を、

このハンムラビ法典の言葉は

復讐法だとか拡大報復の戒めだとか

そんなふうに言われてはいるけれど

この言葉の連なりに

私はひとの悲しみを感じるのだ ....
僕は僕であり。
俺は俺であり。
私は私であり。

そんなもんだから、
独りでいることが穏やかで。

ウォーキング用のタオルを干しながら。
ジョギング用の靴下を繕いながら。
ランニング ....
超高層ビル
死ぬには
おあつらえ向きの
超高層ビル
の下
黒い口開けた
アスファルト
俺の事を呼んでいる
超高層ビル
の腹を切るように
鴉が一羽飛んでいく
餌を求めて
飛び回る ....
夕べ 翻した真実に
君が 綻び 揺れる

零れ落ちた素顔に
君の横顔が被さる
いつも何かに怯え
それでも笑ってくれる

背中合わせの夕暮れ
お互いの本も読み終えて
『その時』が怖く ....
どうやって生きてゆけばいい?

いつかの君が問うた

打ちのめされて
倒れそうになったとしても
張り付けられた
楔のお陰で叶わないんだ

信じるモノを失って
腐敗した世界に生まれ堕 ....
届かないと思っていた扉の取っ手は
いつの間にか腰の位置になっていた


背が伸びて視野が広がる
遮っていたものに追いつき追い越し
世界の大きさに少しずつゆびが触れる


もうすっかり ....
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