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冷えていく
必死で確かめる手の感触は
歩けば歩くほど不快なものになるのに
決まって早足でわたしは向かい
同じ歩数
同じスピード
同じ肩の強ばり
同じ白蛇の悪寒
噛み締めた歯が痛い
一時間前には笑って ....
夜中のうちに
鍋の底で腐っていくとろけた大根が
少しでも悲鳴をあげてくれれば
わたしはすぐに火を点けて救いだしてやれるよ
*
流れる景色を見つめている
次々と集まり出すこの電車内の人、ひと、ひ、 ....
視力が0の後に小数点、また0
もう検査もしてもらえないぐらいの不良品ですので
眠る前(消灯)、
手を空中へ伸ばしてみたらもうなんにもなぁんにも見えなかった
ゆ、指がないよ
手首も/白い何か
凡庸な棒 ....