すべてのおすすめ
ぜんぜんすごくないんだぼく
さすがになんにもできないんだ
こうなっちゃうと
地球を逆にまわさなきゃ
反対側にうつって
誰もいない月の上に立って
本当のことを
ただただ本当のことだけを ....
何度も君の名を呼んだ
声が出たことは一度もなかった
臍の奥底深くにある樹海
窒息しそうな木々の狭間
羊歯の葉の上に声溜めが転がっている
叫び出しそうになった声はきれいに縁取りされて
そ ....
今日生まれた新しい命
今日消えてしまった命
今日可能性を見てきた命
その光を感動と笑顔が可能性を
現実へ
先へ進むその光
素晴らしき循環
実際の感覚は錯覚
深く淡い緑の ....
せかいは思っていたよりせまく
水中は人肌のあたたかさをたたえる
くちをひらけばアルトの悲鳴と二酸化炭素がもれて
よじれていく
それは意識なのか 上っ面の社会性なのか
・・・どうでもい ....
風が吹いている
青く灰色のピンクの影のなか
夕暮れの香りが運ばれている
いちにちは
誰にかやさしい終わりを告げる
よるに棲息する
わたしは無生物になるでしょう
....
子供たちを寝かしつけて
朦朧とした頭を抱えて
ただジュースを飲みたいがために
サンダルを突っかけて外に出る
雨上がりの真夜中
起き抜けの身体はまだ夢の中
視界は頼りなげで
僕 ....
わたしが
何も話さない事を
見破ると
あなたは
去って行きました
入れてと
言えなかった一言を
笑顔で
打てなかった相槌を
わたしも
少なからず
持っています
だから
....
雨上がりの濡れた空気に
しっとり染み込む芳香は
垣根の向こうの金木犀
乾き始めたアスファルトに
規則正しくむちを打つのは
子どもが回す赤いなわとび
吸い込みすぎて重たくなっ ....
たとえばみせるために
死の予告をしたり
とめてほしいがための
自虐行為を
無くしてしまえと魔法を使ったら
世界は平和になるでしょうか
違法という名でとりしまって
すべてを削除していったら ....
地面から声がする
見おろすと小さな
白い帽子が揺れる
帽子を乗せている茎を折って
目の前に近づける
帽子に見えたのは
米粒よりさらに小さな女の子たちが
たくさんぶら下がっている姿だっ ....
壊れやすいガラス細工を持つように、時間を持つ。
時間はゆっくりと流れて、下流へ、
そんな23時の憂鬱を誰か聞いてくれ、
僕は閉店間際のスーパーで買った天ぷらを食べる。
嘘で乾いた舌できれい ....
全自動洗濯機に投げ込んだ
ぐちゃぐちゃにしちまえ 僕の作文
ポケットに入れっぱなしのキャンディと
同じように 砕けてよ
あまり上手に出来なかったとか
気に入らなかったわけでもなく ....
汚れることができなくて
白いムクドリないたとき
歌と涙がきょうだいで
母はこころと知りました
嗚呼 父はだれ 父はだれ
さあ わかりません わかりません
わからなくてもよいのです
知 ....
重いばかりが先にたって
パソコンを立ち上げたものの言葉が思うようにでてこない。
言葉はいつも
世界にあふれているというのに
この身体には
流れていない ....
湯をもとめ
山林にはいる
猪か、獣の臭いがする
腐葉土を踏み
靴底を滑らせてゆく
真実は
湯をもとめてはいない
獣を撃つことのみ
思考している、否、体が ....
生きている花には
泣き叫びながら、赤い血を
死んでいる花には
微笑みながら、綺麗な水を
狂った道化師の愛情表現
花は何も言わずただ枯れるだけ
一人目をつぶり
幻想の世界
無の境地
落ち着く
全てを忘れ
息をする
苦しみが
湧き出て
癒される。
目を開ける
別世界
心が綺麗になり
正しい行いをする。
きいた風な言い回し、
人にそれを突きつけて
ああだこうだのお節介
誰も見向きもしないもの
書いてみたって白々しい
自己満足にもなりゃしない。
イメージ不能な自由律
人を小バカにす ....
きらきら きらきら
輝いているのは 命の灯
幾億万もの 煌めきが
今日もこの星で 瞬いて
あちらで生まれては こちらが消え
こちらで生まれれば あちらが消え
....
おどおどした目で
悲しみ選んでいる人々に
営みの地平から
白い抒情よ、立ち上がれ
響きあうこころと足音
蛍光灯でがらんとしている人々
悲しみは漂白されている
....
たくさんある言葉
ないと不安だったから言葉が
たくさん
あると不安だった言葉が
たくさんあった
言葉だったから不安だった
あった言葉が
たくさんある
不安だったから言葉があった
ない ....
スライドする
夜の窓辺
あかい灯が
高速に乗って流れていく
ひかりの背に乗った
過去と未来
一秒先の遠い未来より
今があることが
今であることが
こんなにもあたた ....
鎖骨のくぼみにわずかに溜まる
水を求めて鳥が来る
町が沈む
のを、眺めていた
ついばまれながら
むき出しの乳房には、どの子も手を触れなかった
割れたくちばし
こわばった翼
....
蝸牛のうちで反響する叫びを
押し寄せてくる旋律を
海馬に刻もうと
目を塞ぎ
親指を噛んで
何もかも消えてしまえと
布団にくるまり
瞼の裏の黒い染みを
じっと
足元で
まどろ ....
絶望を希釈せずに
濃縮還元のまま
飲み干そう
幸福を怖がらずに
摘みたてのまま
舌にころがそう
つまり、こころをひらくということ
あなたと
ほんとうに
つ ....
僕の見ている世界と
君の見ている世界
人の数だけ世界があって
そのいくつもの世界がつながって
この世界はできている
そしていつも
僕はその世界を傍観している
その世界 ....
暗闇でささやく
何かの体は ひとつなのだ
束ねたようなその出る場所を探している
なかを手に 行く
場所はないのだと
12月の白い息を打たれた雨に吐いていた
そして 誰でもない
存 ....
さみしさをおぼえたら
遠い日の歌が聞こえてきた
恋に恋焦がれ 明日に安堵し 今日を悲観した
遠い日が歌にのってきた
にごりえの底に潜む
あわぶくが僕なのです
みょうに取り澄ました
ことばが木偶なのです
よどみの中で悶える
あわぶくが僕なのです
おもいを取り逃がした
ことばが癪なのです
こ ....
いのちのことをかんがえたら
泣けてきた
あたしは今日も
わらって
風のにおいをすいこんで
ともだちに手をふって
少しだけお酒によって
歯をみがいて、ねむる
いのちのことをかんがえた ....
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