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鳥を探して
走り続ける
ごおごおがつがつと
びくびくがるがると
僕の体の音が聞こえてくる
耳の奥で
耳の奥で
目に見えない僕の音
個性とかアイデンなんとかとか
アプリオリとかDN ....
ときどき僕は
草のなかを歩いてみる
さらさらと風が流れてゆく
草穂が膝頭を撫ぜれば
なつかしい思いに満たされる
ときどき僕は
人に話しかけてみる
ときどき
誰とはなしに笑いかけ ....
イヤサれたいのかアヤサれたいのか
さっぱりわからないまま
それでも
ワタシの傷はワタシだけのものだ、
そう簡単にイヤサれてはたまらない
と
カタクナに身をカタクしてじっ ....
くるくると うごきまわるものは
もう あんまり ほしくない
そこにあって
ただあって
からっぽのかおして
しずかに うごかない
やさしいものが いい
ちゅうとはんぱに
おっ ....
ぼくは腹を立てない
それはじぶんだからだ
じぶんを比喩して
それは目のまえにあるだけだからだ
ぼくを見つめた誰かの
その追憶をぼくは辿る
どこか遠くで
....
ひびきわたるときは
とてもとても ひろびろとしたところに
ただ ほうりなげるように
ひびきわたれ
さかいめのうちがわだけで
なりひびくときは
ふかくふかく くらいところまで
ふる ....
神々の舞台装置の奥
冷たい月明かりの夜が
深い淵を照らし出す
凍てつく太陽
麻酔の覚める羊たち
葬るネクタイ
愛って何時?
祖父母と歩いた畔道も
今は闇夜に濡れそぼち
光 ....
明日を愛したい。
捨てたもんじゃないって
そう思いたい。
そんな明日を考えるほど
僕は大人になれないから。
まだまだ、
今だけ楽しければいい
なんて自分勝手な ....
その少年の頬に
温もりを感じるなら
まだ希望は残されている
触れなければ
決して知ることのない
真実もある
私はニンゲンであったから
冷たい雨の下で
蛙たちと共に飛び跳ねることはない
私はニンゲンであったから
蛙たちは
安全な距離を保とうと必死になる
沼に飛び込む
水面に波紋がたつ
大き ....
あなたは少し離れたトコロで
わたしに結びつけた糸を手繰っている
わたしは週末をすべて使って
あなたに会いに行く
高い場所から景色をみるような
水平線をみるような
二 ....
上だけは、止まる音楽の、
地面の、
留まった言葉であることは、
ただ目を、僕を開いて、
誰にとってもの風で
風は手放していた、目にある色彩を、
夜の時間が止まってきた、氷に
中に ....
蛍光灯のひとけないフロア
コピー機の出力の音
そとの雨が窓をぶっている
指示されたことを
消し込んでいる部下たち
十月の夜が
ほとぼりのさめたような顔をして
....
魚な感じの魚が泳いで行って
すれ違いに
自分ってなに?ってって
金色?
赤色?
なんかそんな色で
キラキラじゃ無くって
ギラギラって感じで
瞬いて
眩しくて
眼が痛くって
喧しく ....
行き過ぎた感情は丸出しで
浮かんだ言葉が喉まで出てきて
思わず息を飲み込んだ
飲み込んだ言葉を頭に戻して
考える、かんがえる
「わたしはせいじょうだ」
「おかしくなんかない ....
目をこするループ
くちびるをかむミュート
嵐のキータッチで12時間
でんぐり返り、衣装がえ
ネオン、夜道をガイドする老人
あわよくばもう一つの道を行く交差点
左足からブレイ ....
ぼくは 生きています
なんとなく 生きています
いいえ ほんとは
生きたいと思って 生きています
ぼくはときどき 詩を書いています
詩のようなもの と言ったほうがいいかもしれません
....
私はね、毎朝生まれ変わるの。
毎朝また一から始めるの。
過去にあったことを思い出しても何んにもなんない。
だから私はね、毎日毎日、新しい一日を始めるの。
眠って起きたらまた新しい一日なんだ ....
夜のピースにはまるひと
かわいい子供が泣いて
そっとオフにもどるひと
見た目はきらきら
こころはながく
話を聞いてくれるひと
お月さまが壊れていると
詩を詠む男の子
半月とひ ....
歪みがまだ今でも
降っている真夜中
整然と聳える街灯
その首を支えたい
優しく声を掛けて
誰も気付けないの
孤高と孤独の違い
出来合いの許容心
尖っていて温いの
憐れみの ....
冷えていく
必死で確かめる手の感触は
歩けば歩くほど不快なものになるのに
決まって早足でわたしは向かい
同じ歩数
同じスピード
同じ肩の強ばり
同じ白蛇の悪寒
噛み締めた歯が痛い
一時間前には笑って ....
夜中のうちに
鍋の底で腐っていくとろけた大根が
少しでも悲鳴をあげてくれれば
わたしはすぐに火を点けて救いだしてやれるよ
*
流れる景色を見つめている
次々と集まり出すこの電車内の人、ひと、ひ、 ....
アスファルトには干からびた雛の死骸
散水の終わったテラスでは
欠けた樋から不規則に水が漏る
深爪の指を舐め
ただそれらを見下ろしている
穏やかな午後だ
路傍に転がる石ころのように
....
空は夜空ではない
星でもない
宇宙そのものだ
宇宙そのものから
虫の音が
降るように聴こえている
哀しみ
孤独
裏切り
不実
それらは
....
時々この街ではもう生きられないと
思う事がある
高速道路の重なる部分は
見ていると不安になるし
工場の隙間に走る道は
人気がなくてさみしい
きらびやかなビルは
あの人を思い出 ....
わたしの思考と身体が
世界と和解していたという事実!
サングラスをはずすと
世界が懐かしい光のなかにあった
サングラスは
ゴルフのときにだけすると決めている
サングラスがわたし ....
食べるためでも、
死なないためでもない。
私が虫を殺すのは、
ただ、嫌いだからなの。
きっと世界一凶悪かしら、
私というイキモノは。
はじけるようなロック
聞きながら車の中
ラーメン屋にひたはしる
たまにはこんな夜も ね。
メタルチックな音楽に
高速道路の魔法の光
モダンに文明をたしなんでみる
....
夕暮れ
みんな家路に帰ろうと
一人ぐずぐず
オニのまま
悔しいままで
夕日を睨み
そのまま暮れて薄暗く
ぽつりぽつりと街灯が
道をぼんやり照らす頃
オニも泣き顔拭かぬまま
....
I がない一日でした
アイがない一日でした
自分が留守な一日でした
ただ流されていくばかりでした
土左衛門なのでした
いくつもの橋の下をくぐり
今更ながら橋の憂鬱を知り
壊れたが ....
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