ペットボトル
父さん
色エンピツセットの中で一番きれいな赤色エンピツ
母さん
観覧車の置物
兄さん
粘土
妹
テーブルに並べて
バカ男はいつもの席
....
モズクガニのことを考えながらパスタを食べる深夜のデニーズ
明日の朝何を食べようか、と手をつなぎ 春の屋上からダイブする
バスに乗り行ける所の限界は終点までと終点で気づく
....
ピッピは嫌いだ、すぐ牛乳の話ばかりする。
「ピッピなら飼っていいでしょう」「ダメよ難しいのに」
てーんてててーんててーん ピッピー!! はーい
ピッピ ....
ほら
こうして
鈴をつるしたフラスコの
空気をだんだん抜いていく
鈴の音はやがて
震えるだけの記号となって
あのフラスコにわたしは
どうしても
ティンカー・ベルを入れ ....
先生 この前のテストは100点だったけどBでいいです先生私先生が好きです。
ラメ入りの少年 惚れさせてしまうのは男どもばかり 生理も来ない
触れてとは言わない言えないでも触れな ....
まず手前、そのぎりぎりに
ふちどるように ほしい
こぼれおちるまえの
なみだの ばしょ
たくさんの
ちいさな ゆれ
それはためなければいけない
だえん は まんべんなく
ちりば ....
>カムチャツカの若者が
>きりんの夢を見ている時
カムチャッカはロシア極東の海軍と水産業で知られる地域である。
そのようなカムチャッカの若者がなぜ「きりん」の夢を見るのか。
当然ながら ....
青々とした
ススキが
手を触れれば
切れそうなくらい
猫を拾ったので
埋めた
分解者が
いくら細かくしようとも
ある一定のレベル以上は
分つことなど
不可能なように
全て ....
でも、ミスドでたこ焼きは食べません
命かけて便所掃除はだめですか
所詮人事なのです 悲しんでる人はいっぱいいるけど
クローン人間てどんな気持ちなんだろう
ここは星が少ないし
....
その頃というのは
そういうものに
興味がある年頃で
煙草は吸っていたが
ただそれだけだったし
酒は頭が痛くなるし
で
色々と考えた
ふわふわとした
吸い過ぎで
喉が痛いから ....
結婚したてのころ
奥さんがバスンバスン布団を叩く音を聞いて
親のかたきじゃないんだから何もそんなにまで
なんて思ったけど
十年目に
「布団は親のかたきなの」
衝撃の告白
親のかたきに ....
からだが どうん、まばたきしたときの
あのせかいが まっぷたつ から、ゆうぐれて
頭から 地球の中心に ぐん、と押されると
わたし、いつも きまって あやまってしまう
ごめんなさい、ごめんなさ ....
おとうとの写真
って
いつも
いまいくつだろ、とおもう
ろうそくに
火をつけて
手をあわせて
いまいくつなの、と聞くと
それよりも
ねえちゃん、はだかだよと言う
....
屋上にスカート揺れてあとは空ばかりが残ってしまう学校
渡される廊下で後ろ振り返るきみによく似た少女が今も
出来すぎた出会いに怖れ隠せない手を繋ぐだけ見つめあうだけ
影追っ ....
あまりに懇願されるので
試しに小指を与えてみた
男は急いで口に運び
コクリと飲み込むと
生あたたかい求愛がわたしに届く
唾液に光った男の喉をうっとりと通りぬける
わたしの小指
満たさ ....
罪をあがなおうとは言わない
空は青い。
青くなくてもいい。
来る途中に蟻を踏みつぶした朝だ
占い師のバラードで混み始める市役所
1/60億 分母そんなにいらない
猫おっかけて風になったどうしよう
「人間」だなんて、もっと軽々しい名詞でいい
....
倒れた自転車から音は聞こえない。
コインロッカーに花束を忘れてきた。
クレーン車の輪郭が闇に消える。
花壇の整列した花々で指先を切った。
低気圧、靴紐を揺らす。
埋められ ....
熱を嫌う
冬の午前十時
錆びた手すりに
もたれて
こめかみを撃ち抜く
動物園に火をつける
噴水は枯れた
飼育員の首吊り死体
食らいつく ....
煙草を灰にするように
死に体の鴉たちが一斉に飛び立ったので
空が夜みたい
狭い空ばかり見ていたから
わからなくなるのです
こんなとき
天井がもうきついそうなので
僕は唾を飲み込んで
君 ....
わたしは肋骨だ
肋骨はあなたを心から慕い
肋骨はあなたの心臓を守る
あなたの胸を打ち鳴らすものを
至近距離から呪いながら
肋骨はあなたの胸 ....
壊れた傘を 拾い集めている男がいた
破れて水が滴る傘
骨が折れてしまった傘
錆びて開かなくなった傘
雨の矢から 人を護る役割を
果たせなくなった傘は
存在価値すら もはや認めてもらえな ....
今日から自分をデブだと思うことにした
デブ・・・
そのうち人にも呼んでもらうつもりだが
まだちょっと気恥ずかしい
1.
デブ界に足を踏み入れる
赤ちゃんのような笑顔の石塚
うんち ....
古ぼけたジャムのように
君の記憶が
水になる
そちらは
どうですか
晴れていますか
カエルノウタニ
タクトヲフレバ
カンテラユレル
ナイーブナヨル
ひつじが鳴いていた
ひまわりが咲いていた
人がいた 好きだった
目を閉じる
陽だまりのなか
明日なら
死んでも良かった
こときり
それは一片の山が独りの溜息でさらりと崩されていくような!
こときり
それは深海の底の一握の砂が自重で潰れながらマリンスノーの夢を見るような!
こときり
それは小指の爪が出会う麒麟に ....
女は家庭に入るのが幸せ
と語るハナコさんは
コブラを殺せる
名前に因んでか、草花が大好き
洗濯が終わったら
いつくしんで育てた
色とりどりの花たちに
水をやるのが日課
庭を掃いたら ....
ただ純粋に
お互いの心を言葉で繋ぎ止めていたであろうあの頃
少なくとも世界は君の形をしていた
君はいつか
いつかたくさんの言葉達を空気中に散乱させ
こぼした涙がそ ....
パンダ部の先輩は
いばってる
パンダ部にいる人は
出世が早いという噂
コアラ部の部長は
いつも深刻な顔してるけど
その割に
取り越し苦労が多い
ゾウ部の女性社員は
いつも大量の書類を ....
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