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ぼくらの記憶は愛かも知れない

再会してしまえば

ぼくらの記憶は愛とは呼べなくなる

ぼくらの赦されは

記憶であることが条件なのだ


胸が騒ぐけれど痛いけれど

ぼくら ....
同時代をおなじ言語圏で生きているって
夜を宇宙からながめるような感じだな
いっしょうけんめい光っているよ
列島のうえにのる日本の詩人たち
人工も自然も判別なんてつかないよ

おまえたちはな ....
手に入らなかったことは
いつまでも甘美な哀しみでいる
今のじぶんが震えている
手に入ったことなんて
いったいあったのかとも思う

電車に夜がしみている
なかに誰が乗っているのだろう
ア ....
佐藤正午や横尾忠則が描いたY字路

織り成す綾であり

しずかに開いた不思議であるY字路


ひとは舟とすれ違い

川とは相対している

どこかで決められているのだろうか

 ....
どこかで計算されているのか

寄る辺ない営みだけが確かです

人生の遥か範囲で

運命や宿命が

遠い燎原のようだ

太陽系第三惑星に届いた星は

勝手に名前をつけられている
 ....
人はデジタルなものに支配されているのか

人はアナログなものに支配されているのか

そのどちらもなのか

どちらでもないのか


人には依りどころが必要なようだ

思想や情動の成 ....
神戸での会合を終えて
新幹線に乗り込んだわたしに世界は
スピードと夜を与えていた


岡山までの短い時間だけれど
南方の従軍基地にむかう兵隊さんの
わたしはひとつのたとえ話だ
船底にち ....
足もとのカラスは飛び去らなかった

朝のホテル街をふたりで歩いた

いいのに、でも、ありがとう、

女を駅まで送っていた

ぼくらはたとえ話のなかを生きている


これは、なにか ....
六十八年まえのある日

ぼくらの先輩は

ハワイに奇襲攻撃を仕掛けた

それが実は傍受され

逆に仕掛けられたものであったとしても

十二の空を蒼天と呼ぶ

司令長官の激烈な真 ....
カラスが夕日を出入している

オレは寂しさを捜したりしている

暗冥をやぶる焚火のような快楽

山を越えて市街地を見晴らしながら

ゴルフ場からの家路を辿っている


学生の女の ....
日本のことなら俺に聞け

これがいいでしょキリギリス

ひねもす松の木ノ下で

寝ころびのっぽが死んでいる


あした越える夢はもうきょうは夢じゃない

女の悩みひとつ聞いてやれ ....
希望は与えられている

悲しみは与えられている

ショパンを練習している

テンポの変わるところが

音がほどけてしまってながれない

おなじところで音もわれる

灰色の街で
 ....
暗中模索の日々のなかを

わたしはきょうも

わたしはあしたも

きょうという日々を生きるだろう


ひとの夢がわたしの夢に沿わないとき

わたしはそのひとを

愚かだと決め ....
大阪を発ち東京に向かっていた

車窓の闇のせいで
一瞬夜のような錯覚を覚える
これは朝の暗さなのだ
車内の匂いがまだ人間に撹拌されていない

車内の明かりの鮮度に目がなれてゆく
車窓の ....
見果てぬ夢のカーニバル

砂にかいた城郭の呪文

寄せてはかえす波の調べに

なにを重ねてなにを惑う


きみの瞳に恋している訳ではない

きみの瞳に乾杯したい訳でもない

 ....
Y字路にこだまする轍

夜と本気で向き合っていた

暗闇のなかの標

どこかはどこに在るのだろうか


ふたり達が消えてゆく

ひとり達が生まれてゆく

夜に糸が弾いている
 ....
アスファルトのうえに

足が浮いているのは

木枯らしに吹かれるままの

影のないわたしだからだろうか


思考はしゃべると渇いてゆく

目もしばしばと痛かったりする

わた ....
さびしくはないか

雨を歩いている

鉄工所の匂いがする

イ短調から変ホ長調へ

その悲しみ転調させますか


切削油の

骨みたいな香り

金属加工の

歯医者み ....
命を継ぐいがい
時を旅することはできないぼくらは時の旅人だ

星は知らない
互いに知らない星と一掴みにされて
勝手に名前をつけられていることを
星よ、ぼくらが、なぜそんなことをしたのかって ....
こころの成り立ちがわからない

こころは支配できるものではない

こころは何処へかむかっている

消えてしまうこころなんてあるのか


永遠のまねをして太陽は

ぼくらと同じ有限 ....
宇宙からひとりごとが消えてゆく

ひとがじぶんと話をしなくなってゆく

じぶんとは外部の統括者なのだろうか

こころの統括者なのだろうか

宇宙からひとりごとが消えてゆく


そ ....
九時三十二分

全二十組がショットガンスタートする

夜来からの豪雨もものともせず

ゴルフコンペは決行された

雨のなかのゴルフは暑くないという点ではいい

電解質の補給を考えな ....
贋物の舟をだして

ほんものの海をゆく

実際は泳いでいたのだが

贋物の舟にのってることにした

海をゆくディティールは

泳ぐ者のそれだった

海は偶然にみちていた

 ....
こころの数だけこころがある

こいつらはどこに行くのか

生まれては消えて行くのか

消えずに生まれたままなのか


胸さわぎはやまない

こころの数だけ何があるのか


 ....
この世に生まれることのなかったあの子も

あの世で新型インフルエンザにかかってやしないか

息子の看病をしながらそんなことを心配していた

ウィルスも死んだらあの世にゆくのだろうか

 ....
夜のまんなかで

煌々と

月は月している

そのまわりに散らばった

それぞれの場所で

星たちは星している



宇宙はなにを


ものまねして


いるの ....
風のつよい満月の夜だった

荒れ狂うものは風しかないようだった

風は目には見えなかった

近くで音と圧力がほどけていた

夜いちめんの雲が月の光を吸っていた

それらがブラマンク ....
ギター教室がおわるまで

ぼくは非常階段のおどり場にいた

そこで君の町の夕焼けを見ていた

SEXだけが目的だった

迷惑な目的だったと思う

あの頃のぼくはそんなだった

 ....
十月さいごの日だまりが

ぼくらに光を継いでゆく

風のしたで悲しみをかまえ

いちばん好きな他人を失う


恋人の不実をまえにして

ぼくは悪くなかったのか

神様、怒って ....
午前0時になると
観念的なこの世の中のからくりが
魔術的にほどかれていった

蛍光灯と事務機器いがい何もないフロア
そこには僕しかいなかった

ほどかれたからくりは
僕になにを教える訳 ....
月乃助さんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(306)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ぼくらの赦され- 吉岡ペペ ...自由詩509-12-19
夜の詩人たち- 吉岡ペペ ...自由詩409-12-17
手に入ったこと- 吉岡ペペ ...自由詩1009-12-15
Y字路の川をゆくひとや舟- 吉岡ペペ ...自由詩409-12-13
遠い燎原- 吉岡ペペ ...自由詩709-12-11
テロは思想か情動か- 吉岡ペペ ...自由詩409-12-11
世界はわたしに- 吉岡ペペ ...自由詩509-12-9
二度とは口にせずにいた- 吉岡ペペ ...自由詩1209-12-7
十二の空を蒼天と呼ぶ- 吉岡ペペ ...自由詩309-12-6
夕日のカラス- 吉岡ペペ ...自由詩609-12-5
日本のことなら- 吉岡ペペ ...自由詩309-12-4
灰色の街- 吉岡ペペ ...自由詩1409-11-29
きょうという日々を- 吉岡ペペ ...自由詩609-11-29
朝暗いうちに- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-26
見果てぬ夢- 吉岡ペペ ...自由詩509-11-23
暗闇のなかの標- 吉岡ペペ ...自由詩609-11-21
影のないわたし- 吉岡ペペ ...自由詩709-11-20
その悲しみ- 吉岡ペペ ...自由詩709-11-17
星は知らない- 吉岡ペペ ...自由詩10+09-11-15
こころと永遠とひかり- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-15
宇宙からひとりごとが- 吉岡ペペ ...自由詩409-11-13
雨のなかのゴルフ- 吉岡ペペ ...自由詩209-11-12
贋物の舟をだして- 吉岡ペペ ...自由詩909-11-10
こころ- 吉岡ペペ ...自由詩1009-11-6
あの子の看病- 吉岡ペペ ...自由詩609-11-3
宇宙のものまね- 吉岡ペペ ...自由詩809-11-3
あかるいブラマンク- 吉岡ペペ ...自由詩509-11-2
ぼくらの目的- 吉岡ペペ ...自由詩709-11-1
ぼくらは光を継いでゆく- 吉岡ペペ ...自由詩2109-10-31
午前0時になると- 吉岡ペペ ...自由詩709-10-31

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