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はるか昔、深海で織られた地層は
湧き上がる二つ対流の狭間で
荒々しくこそぎとられアルプスとなった
そのせめぎあいで
この谷を境に
やむを得ず東日本は南北に向きを変えたという

山中に住む ....
一度きりあった
あの年の冬日和の空を
見上げた
雪深い底では私が眠っていた
春を待ちながら
かたい殻でおおった種子だった。
銀世界の予感の中心で
熱く流動する硝子のように夢を見ていた。
 ....
「冥王星が死にました。」
炭酸ジュースに入れられた少女は、僕を見てそう言った。


不透明な観覧車にのって
星と廃棄物に包まれた
この街を、見る。
2秒間だけ目を瞑り、
世界の ....
 
 
一人目の盗賊は目を瞑った
二人目の盗賊は葉の匂いをかいだ
三人目の盗賊は百本の口紅を盗んだ後アル中の妻に口紅を一本買って帰った
四人目の盗賊は人形の頭を終日かじり続けた
五人目の盗 ....
何年か待てば
私の細胞はすべて新しくなる
そうしたらこの
君についての記憶も新しくなるのかしら

心臓の一部の細胞だけは
生まれてから死ぬまで
一度もあたらしくなることなんてないらしい
 ....
何かひとつの 削られていく
言葉とはすべてだ
死刑囚の持とうとする
そんな 闇を 僕は手にした



一人の偽善者が
牢屋だ そうして出ることもなく 
部屋の隅のどこへいくのだ ....
積み上げたものを崩すのは容易く
 失ってしまえば戻らないものばかり
  作り物みたいな寝相が少し 怖くて 
   呼吸を口で確かめた あなたは今、確かに生きてる

月明かりだけがこの世界の光 ....
生命を軽視して
ぼくはいきている
煙草を吸うし
お酒だって飲むし

眠たい論議と
他人行儀な親近感で
いつまでたっても
あしどりは重い
たかが芸術さ
たかが言論の自由さ
そう ....

石の
私を
知っている
この道中を 転がるねむりにつくまで
一瞬の銀河を

青いトンボ玉の影は透けて
石と添い寝をする。こんにちは、
樹木の芽の
吹き出る
空気が澄み
口を ....
『生きてる?』

昔ちょこっとメル友やってた友達?から
メールが来て、文面がこんなんだった。
その子からのメールのタイトルは当時
メッセージフロムスカイメールとかだったので
相当前のことだ ....
セックスがまだ下手糞だったころの話をしようか。

学校帰りには毎日本屋に寄って
ゲーム週刊誌から現代小説まで立ち読みした。
田舎だったあの町には
本屋くらいしか暇を潰す場所がなかった。
町 ....
そんな女の媚びるような歌声が
俺の頭から離れないんだ

しかし女は誰か男を
男の腕を
懐を
頼りに生きているわけでもなかった
女は
言った
斜め口調で
この俺がいかにつまらない男 ....
{引用=夜の階段を下りて
一階はとっくに海に沈んでいったので
その、密やかな貝を避けながら
水の中につま先をいれる

どこまでも透明な
水晶を重ねて束ねて作った
深海は 魚を飲み込む
 ....
ドアを開けたらまだ真っ暗で
少しめげたけど
新宿行き高速バスの始発は5時3分
元気を出して、君に会いに行こう

バス停は牧場の横、畑の中
途中が手探り足探りの真っ暗で
牛が寝言でいつも驚 ....
力道山が死んだ時に
レスラーは四六時中強くなければならなくなった
横山やすしが死んだ時
芸人は四六時中面白くなければならなくなったのか?

コメディアンがいなくなった、と彼は呟いた

爆 ....
財布を落として2時間30分
中身が無くなり手元に戻ってきた
もちろんデートは散々で
君の呆れた顔しか覚えていない
スーツは一張羅を着た
クリーニングに出してビシっとキメた
はず ....
半分

どんなおじさんにでも
その時だけ恋をしてしまう女の子がいる
父の日にプレゼントを贈り続ける女の子がいる
おじさんとセックスしてお金を貰う女の子がいる

半分お金で半分趣味らしい
 ....
切り落とされた枝が芽吹いて
いびつに折れた朝の出来事
春まだ浅い日の寝ぼけまなこは
過ぎたことを知らずにいる

幸せな枝に降る雨は優しい
見知った顔をした人達のように
安らぎで包む穏やか ....
新宿駅連絡通路できれいなひとに呼び止められた
朗らか過ぎる白い歯並びと
しなやか過ぎる姿勢の妖しさと

「あなたがあなたらしく生きているとき人は美しい」

白い歯並びからのぞく跳ねるような ....
それは
口づけをせがむときの仕草で
そらに生まれたのでした
ふわふわと漂うようままに
虹色に、つややかに
とらえられない言葉で
とらえたまま
雲のすきまに
ずっと住んでいると
思 ....
閉じたまぶたの裏側
流行のカフェ
野球場
交差点
カーテンを開けて見た窓枠の景色
ピースサインの谷間

病院の待合室
えこなはいつも、私を待ち伏せるかの様にそこにいた

えこなはそ ....

どういうわけかうちのごみぶくろだけ
いつもあけられてしまって
中身がまき散らされているの

ある日曜の朝
母が困惑顔で言ったとき
それはきっと妹を狙う肉食獣の仕業に違いない
とわた ....

空が脱脂粉乳のように
薄く万遍なく引き延ばされてしろい日
うすぐらい部屋のなかで洗濯機を回している
色とりどりの洋服は不要になった皮膚のように
集められ濡らされ浮かんだり沈んだりし
渦 ....
箪笥と押入れと
鏡台のある部屋で
白髪の老人と決闘した
剣の腕ではかなわないので
ヘアスプレーとオーデコロンを吹きかけ
鏡台の椅子を投げつけた


長い廊下 ....
世界中のお偉いさんが集まって
金の話してた時の事を書こうとしてやめた
別に誰もデモ隊の言いたかった事も知らないし
知ったってどうせ大した事言ってないんだし
結局は彼らも資本主義があったから生き ....
空はどこまで
ってきく君の
求めている答えは
わかっていた
あのとき
君の肩は細くて

花びらを
青い水に散らして
一文字ずつ撹拌する
結実してしまうものが
何もないように

 ....
 
 
不安な気持ちでたまらない、と
夜、入院している父から電話があったので
病院まで行く
今日はリハビリ頑張りすぎて疲れちゃったんだね
そう言って落ち着くまで父の頭を撫でる

その帰 ....
 
 
部屋にハンカチが落ちていた
ふとした拍子、の形のままに
それから
洗面所で好んでよくうがいをし
何本かの正確ではない平行線を引き
人が衰えていく様子を眺め
時に貧しい正義を振り ....
草の根元
ひとつかみの声
闇を分ける
指先の青


饐えた氷のにおいがする
ほころび 川岸
小さな小さな穴のむこうに
穴と同じ世界がまたたく


したた ....
{引用=うずくまる。
からだの表面積をちいさくして
世の中の37%を遮断する。


わたしのまるいふくらみと
わたしのしろいふとももをくっつけて
ひとつ。にすると
やわらかな鼓動を感じ ....
相田 九龍さんの自由詩おすすめリスト(139)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
時の記憶- 西天 龍自由詩9*09-12-2
- こしごえ自由詩2*09-12-1
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十人の盗賊- たもつ自由詩809-11-24
プラスティックメモリー- ジャイコ自由詩409-11-24
戦争は終わった- 番田 自由詩309-11-24
『骨』- 東雲 李 ...自由詩2*09-11-21
いつになったってかわらないくらし- 竜門勇気自由詩2*09-11-19
硬質なつらなり- こしごえ自由詩5*09-11-15
Message_from_Skymail- にゃんし ...自由詩3*09-11-11
満月- にゃんし ...自由詩7*09-11-10
媚びる女- ふくだわ ...自由詩209-11-10
水槽- もも う ...自由詩42*09-11-6
君に会いに行こう- 西天 龍自由詩6*09-11-6
グッドバイ- 虹村 凌自由詩4*09-10-28
バファリンには解熱効果があります- うめぜき自由詩3*09-10-22
ちひろ/山手線- ヘンナー ...自由詩2709-10-21
不在の一脚- 古月自由詩6*09-10-20
ニベアなひと- 恋月 ぴ ...自由詩20*09-10-19
そらの果実ははじけても- たりぽん ...自由詩609-10-13
えこながいた- 人 さわ ...自由詩609-10-2
世の中がどんなに変化しても、人生は家族で始まり、家族で終わる- 吉田ぐん ...自由詩53+*09-10-2
セプティエンブレ- 吉田ぐん ...自由詩1409-9-29
ノート(箪笥と押入れ)- 木立 悟自由詩309-9-29
- 虹村 凌自由詩5*09-9-28
水色スケッチ- 佐野権太自由詩14*09-9-28
ブランコ- たもつ自由詩3509-9-26
経過- たもつ自由詩809-9-24
輪の波- 木立 悟自由詩509-9-20
うずく、まる。- 夏嶋 真 ...自由詩4909-9-17

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