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かなしいときに
ねぎを刻む

そういう物語があったけれど
わたしはじぶんがじゅうぶん青くさい
ことにへきえきしているから
ことさらに平気な顔して大根を刻む
まっしろな朝、まっしろな腕 ....
重い荷物を背負って
物憂い坂を上る
一番好きな歌を
でたらめに歌いながら

*

押入れの中には
持て余した夢の残骸
潔く捨ててしまえ
できそこないのガラクタなんか

*

 ....
誰にも話さないで
誰にも聞かないで
ゆめなど散り散りにもえてく
そして貧しくなっていくこころ
指も開けば寒い
瞼はディープな森とかし
捜査難航、回顧困難 わたしたちは落ち葉
そこからとび ....
キョウもなお いきてゆくのか
イジキタナクも いきてゆくのか
外では ゴオゴオと風がなり
それをあびることなく
ポツねんと 部屋のなかに おる

はかなくも 厭世などというものは
セイネ ....
{引用=
かくかくしかじかで
魚の骨が喉に刺さっているからどうにかならないかなって食卓を挟んで彼が言う。
かくかくしかじかで
多分どうにもならないんじゃないかなって私は箸を口に運びながら、そん ....
 
 
ハエが世界を一周した
けれどとても小さかったので
誰も気づかなかった

ハエは自分の冒険を書き綴った
ジャングルの中で極彩色の鳥の
くちばしから逃げ回った日々を
港のコンテナ ....
母は黙って
何層もの小さなレースを
縫い付けていた
私たちの家庭に

あらゆる窓が
母のつくったレースで埋め尽くされても
黙って縫い続けた
私たちを見ずに

母は
母であり続け
 ....
 
 
 雨を
 風を
 君は無情と例えたが
 ごらん
 あんなにやさしく美しいものはないじゃないか
 ゆうべの雨が
 ななかまどの葉をすべて攫ってしまい
 衣をはぎ取られた枝が艶め ....
うちの隣に住むおじいちゃんが
サッカーボールを蹴っています。

知識と静寂が横溢する図書館の
それはそれは白い壁に向かって
夢を思いっきり横溢させながら
サッカーボールを蹴っています。
 ....
 父さんはニ層式洗濯機の中で
 ぐるぐる洗われている
 家族みんなに
 臭いって言われるから

 姉さんは乾燥機の中で
 父さんと同じように
 だけどひっそりと回っている
 好きな ....
遮光レンズ越しの
淡い背景が
拡散する持ち時間を
しばし彩る
グラデュエーション
緑色のかみ人形の林立に
研ぎ澄まされた
ペーパーナイフの
握り締めた刃先の赤
指の間の憂鬱な黒い ....
やっぱり戦争は
起こらなかった

歌いつくした歌手の
少し疲れた喉が
歌を歌っている

午前3時を過ぎた頃
すっかりと時代は
変わってしまった

アスファルトが
材質を取替えら ....
若い女性に人気があるクレープを
男子高校生たちは売ろうと決意した

クレープは売る前に
クレープは包むものだ

経営観は強気の攻め一本
結果については勝つか負けるか
の二分法
若気の ....
mean meanと蝉がぼくを詰っている
いじわるなぼくは
アスファルトにおちているつよい水性の日差しをひろってたべる
夏というのは架空とおもう
ふとてのひらをすかしてみると
うすい水か ....
公園でタバコをくゆらせていると

大胆不敵な白いヤツがやってくる

ニャンと甘えた声で



*平成22年3月 詩集「十二色入り」より
ゆく道の車の窓に
雲を光らせ 幟旗を押し立てて
見知らぬ男たちが手を振る
起きぬけの笑顔で

すぼめて垂らした傘の先を
水たまりに映して
参議院選挙の投票に行く

昨日死んだ紺の背広 ....
君は夕暮れ朱色の雲の影を追い掛けて
何処か知らない遠くの国へ迷い込んだんだ
此処には君がいなくなって少し寂しいけど
何処か知らない遠くの国の子供が踊っている

いつか君の背中には
大きな獣 ....
自滅の感覚は本当は至極静かにやってくる
個性ってもんは柔軟だが時には堅牢な檻のようで
首吊り縄がゆっくりと頸動脈を絞めてくるような息苦しさは
俺である限り永遠不変の出来事な ....
 裁判員も
 考えにゃなるまい
 法廷戦術を

 ひでえ犯人だ
 ひでえ写真を見せられた
 隣りの女の裁判員は
 ハンカチを口に当てた
 本当かな
 けど俺だって
 衝撃と憤激を表 ....
むかしむかし と始めると
日本昔話になってしまいそうだが
古い話を始めないと
新しい物語も 始まらないのかもしれない
いつのまにか それだけ古いものを
背中にいっぱい背負ってしまった
はあ ....
{引用=


  ? 白い虹の風景


{画像=10071 ....
だれ と呼ばれる人が
(木立のあいだ
(ほほにその影を落として
だれ と僕を
(眉をひそめて
(訝しんでいる
僕 は、じっ」と日時計のような
緑の落とす影が
うごいてゆくことを
目に ....
このように銀河は白く
星が密集して見えるわけですが
隣り合う星どうしでも
何光年という隔たりがあって
異なる時間と空間から出発した光が
一斉に辿り着いた
奇跡的な現象なのです

例えば ....
指に触れてはいけない
頬を赤らめてはいけない
このままでは溶け込んでしまう
あなたに
うつむいていても爪先が見えるから
きっとあなたは夢にも現れるわ

獏のような灰色の空ね
あなたの手 ....
+


花が散るころにわたしは女でした。女になってしまい、
鉄鉢の中の百枚の花びらが
蝶のように羽ばたき、遠ざかるのを眺めた


+


花びらのひとひらを虫ピンで留め ....
とんがり帽子の雲が
隊列を組んで流れていく
間もなく夕暮れらしく
どの雲も右半分がオレンジに染まっている

地平までは一本の道が続いているだけで
街どころか木一本生えていない
雲が動いて ....
ハワイは1年に3cmずつ
日本に近づいてるんだって
と君がいう
うん、いいね
とぼくたちは笑う

9才の君が
どんなに長生きしても
せいぜい3mか、そこら
それでも
いいね、とぼく ....
彼らはそれをしらない
しかし
彼らは それを する

わたしたちは
夏が好きです。
海の色が一番美しくはえる夏が
好きです。
太陽の光の中に
海辺の砂の輝く夏が好きです。

そし ....
{引用=
白く、鉄塔が、明け方の空に溶けこむ。昨日からの読みかけのページをめくるように、朝は、なめらかにわたしに降る。ここから失われたものなど、ひとつもないかのように、無音のまま、満ちていく。水を ....
{引用=                                   




青空に透けて

行ってしまった

面影はみんな




 浜辺の足跡
  ....
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