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大きな河がある。
河原の茂み越しに夕日が沈む
大きな赤い夕日が沈む
川沿いの巨大な倉庫の
グレーのシルエットを引きずりながら

大きな河がある。
河原の水際にホームレスのホーム
ホ ....
汚いワンルームのアパートに逼塞する
筋金入りのジャンキーで
しかもアル中
詩を書く痙攣性のケルアック
自己嫌悪を嫌悪する C31

シャワールームのパイプは錆びていて
壁はそこ、ここ ....
古い鉄の欄干と、煉瓦倉庫と、にび色の水面
イースト・リバーに遺灰を撒いてほしい
ローワー・イーストサイドの
薄暗いアパートの1室での最後

(自由な精神は漂う)

過剰に言葉を組み立てる ....
重く雲のたれこめた山脈(やまなみ)
一様に霧が立ち籠め、雑多な植物が生い茂り
山脈を覆い隠しながら、絶壁の海岸まで続き
一様にそれらが続く島並(しまなみ)

青い島の中央 ぱっくりと開いた裂 ....
ニコライ堂の鐘楼に
大きな黒い月が重なって見える夜
空気は鋭角の厳しさをもって
僕を立ち位置から取り除こうと
鈍くて黒い月光りが刺す。

ニコライ堂の裏を降りて行く坂の途中で
首の長 ....
ごめんね かぁさん
僕はあなたが生きている間に
謝れなかった
あのときのことを
謝らなかった

物心ついた時
母さんは家にいたはずだったが、
母さんの記憶は
千葉のサナトリウムから。 ....
雪や氷柱(つらら)や霜柱
たくさん積んだ荷馬車を曳いて
二月の親父がやってくる。

その音聞こえぬ ふりをして
年が変わったと大騒ぎ
嫌なこと できれば忘れよう
初めの一〇日は騒いでいる ....
神田の内外分ける橋
昌平橋の欄干から
覗く水面は神田川
ゆらゆら揺れる神田川

二人並んで水面を見つめ
僕は君につぶやいた
僕らはどこに行くのだろうか
君は何も答えずに
そのまま水面 ....
 口語自由詩と散文との違いは正直よく分かりません。
それでよく詩を書いていると言えるなっと詰問されたら「ごめんなさい道楽でやっているものですから」 とでも謝るしかありません。
そんなことどっちでも ....
ここに参加してから6カ月以上たちました。

当初「ゲイジツって……」という散文でいろいろ現代詩は気味悪いと書き、芸術を標榜するサイトもゲロがクソを批評しているようだと書いたら、OHさんあたりからも ....
一二の時まで、わたしは発光していました。

ちいさなわたしは
空き地のハルジオンの隙間に落ちていた
たくさんの欠片(かけら)を
拾い集めては、
序序にじょじょに発光していきました。
 ....
ほれたはれたは うきよのつねで
ちょことかたれば すぐわする


ほれたはれたは うきよのことよ
わすれてさけでも のめりゃいいい


ほれたはれたは いつものことで
まくらかえれば ....
大きな夕日の線状に放射される
赤い光線の先に
黒いシルエットに変わるまばらな家並みが
山並みにより既に陰っている
表面のうねっている畑の中にあった。

その中を疾走する人影一つ
帰るので ....
始めは静々と歩み始めた恥掻きっ子は、
獣道を中腰で歩き続けて、
水のある川岸まで
キョロキョロしながらたどり着いた。

川岸の潅木は少し腐りかけていたが、
得意の木登りで川岸に張り ....
ヲウスの心は壊れてゆく
白鳥になんてなりもせず
国から父から捨てられて
峠の大きな大きな木の下で
故郷を想い死んで逝く

ヲウスよヲウス

父の嫉妬に兄殺し、
それを父に疎まれて ....
成り成りして成り合わないところと
成り成りして成り余っているところを
刺しふさぎて

行きめぐりの天の御柱
妹よりさきに
褒めそやし

美しき言葉
ミトノマグハヒ



 ....
君は静かな夜に詩を書いている。

しかし、

僕は詩を書く。仕事の合間
苦しみ楽しみある時は

僕は詩を書く。静かな朝に
深く悲しみある時は

僕は詩を書く。休みの午後に
心に深 ....
僕は 今 丘の上に立って
不況のため売れ残りの目立つ
広大な分譲地内の家の屋根を見ている。
ちょうどあの時のように

あの時
僕は屋根の上に昇り
両足を抱えて
君の家の屋根を見ていた。 ....
ぬめぬめとした
自分を抱き締めた。
皮膚呼吸をしているはずなのだが、
何かを塗りたくてたまらない。

空には暗いグラデエーションの夕暮れ
丘に登って見上げている僕は
ぬめぬめとした
 ....
微笑む君に
そこにいるもの皆魅了された、

君の言葉は
柔らかな光りに
反射して銀色のモビールのように
中空をキラキラ漂い

君のまなざしは
柔らかな光を讃えて
その場にある
生 ....
僕は夢想する

雲一つ無い青空に
ぽっかり浮かぶ黒い月を

僕は夢想する

鬱蒼としたジャングルに
飛来する原色の鳥達を

僕は夢想する

ジャングルの樹々の間を
悠然と歩む ....
ニコライ堂の鐘が鳴る
聖橋から小川町
緩くカーブのその坂の
底にあるのが小川町

小川町から靖国通
だらだら歩き神保町
三省堂か東京堂
なぜ行かないのか書泉の角を
曲がってうれし吉本 ....
地平線の彼方に大きな夕日が沈む
地平線の見える大地など、僕の住んでいる街には無いのに。

無いのだが、地平線を僕達は確かに感じとることができる
感じ取ることができるので
僕は地平線に向かって ....
シルクスクリーンのような
霧がうっすらと地表を覆う
田圃の道路走行

奥久慈の紅葉に
男体山?
その後
袋田の温泉街を抜け
歩くこと数分

瀧不動の参詣は五分
人工の遊歩道は
 ....
その日、僕は仕事を置き去りにして
青山墓地に向かった。
そして、
その日、僕の何かが壊れた。

さよなら神様
神様は本当に死んでしまったのだ。

五歳の僕は
毎月現れる本屋から
月 ....
ふと君と出会ったので
なにを思ったのか
結婚する気になってしまい
程なくして言葉に出してしまい

ふと言葉に出してしまったため
なにを思ったのか
結婚することが現実的に思え
程なくして ....
影響

少しだけの賞賛が
少しだけの満足が
少しだけの尊敬が
少しだけの裕福が

それが人生の全てだ

と気づくのに人生の大半を費やしてしまった。

少しばかりの賞賛と
少しば ....
アイデンティティという言葉を知っていますか。
自分が何者であるか?
自分が何をなすべきか?
ってなものらしい。

最初はみんな意識しません。
しかし、そのうち意識せざるを得ません。
それ ....
朝の薄闇の中

漸く日の光にあたるはずだった蛙は
また暗く深い井戸に
引っ張られ

ボッチャン

暗い闇と死骸の腐敗した臭いの充満した井戸
這い上るはずの壁はあるのだが
真っ暗闇で ....
昌平橋から万世橋へ
川面に揺れる提灯の
その先にある柳橋
ゆらりゆらゆら秋の宵

ガード下には赤提灯
ほろ酔い加減のカラスが数羽
家に帰らず蜷局(くだ)を巻き
その先にある止まり木に
 ....
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