{ルビ月極=げっきょく}さんは資産家だ
日本全国に空き地を持っている
でも、どこに住んでいるのだろう
月極さんのお家がない
そう思うと、ちょっとかわいそう

パートさんになった
月極で働 ....
英語を話すあのひとが気に入らない
白人美女とささやき合う
その言語


わからなさがもどかしくて
イライラしている自分に
歯がゆい語学力
一体なにをくっついてふたり微笑んでいるの

 ....
             考える 考える
             君のことを考える
             君について考える

             油断していた
          ....
18歳未満のヨクはどこで満たせばよいですかな? 「こんにゃくゼリーの会 発足!」

ある日突然
それはひとつのテロ、いや革命だった
「老人と子供にはあげません」
と貼紙をして
こんにゃくゼリーたちが檻の中に閉じ籠ってしまったのだ

 ....
生きることに疲れ過ぎても
ただ生きていればそれでいい
その意味を
この大切な大切な私のわが子から
毎日毎日教わって

「お母さんのオムライスがずっと食べたいから
お母さんずっと生きていて ....
地方の映画館で、映画を見た。
素直な青春映画で、
批評家には馬鹿にされるだろうけれど、
わたしは好きだった。
客は、わたしひとりだった。
もし、わたしがその街へ、
出張で行かなければ、 ....
71
秒針が刻み続けてきた、時間の千切りは山のように盛られ、おかわり自由。

72
少年が教科書の偉人の顔に落書きをしていると、気づけば少年の顔にも髭が生えてきた。

73
ある科学者は永遠の命を求め ....
おつりです、と言って手のひらの上に何枚かの硬貨を乗せた。

ぼくには分かっていたのかも。
その中にある100円玉が、ここから出たがっているのを。

その通りになった。
ぼくの手と財布をつな ....
ノートに「ごめんなさい」と書いたら

そのページを破って

紙飛行機を作ろう



夕日に向かって投げれば

しょっぱい気持ちで一杯だ







 ....
あなたは多くの餓えだった
身長体重は言うまでもなく
学歴年収家族祖先話術 なにもかも優れ
アイドルチックな笑顔で私を魅せた


大きすぎても長すぎても またその逆でも
着なくなる服がある ....
そんなに
尖ったヤツで
横腹を突っつかれたら
陽気な中身が漏れちゃうじゃないか

暖色の粒子を頭から浴びて
みっともない笑顔になっても
知らないよ
憧れとは幻

手を伸ばしても
触れる事のできない領域
追いかけた背中も
求めた笑みも
深海で漂う気泡


風を縫う鴎は海上で
ただただ祈りを捧げ陽を仰ぐ
“どうか、アナタが
幸 ....
おもいでの淡くにじんだ夕暮れに冬の金魚のなみだがぽたり お母さんが

近所のスーパーマーケットで





福まめを買ってきた。




この家に鬼なんかいやしないのにね。




お母さんが恵方巻きを買ってきた。
 ....
サワメの 『サ』 は


サカナみたいに大きく、
おいしくなりたいの 『サ』




サワメの『ワ』 は



ワクセイの中の地球の中のわけのわからん枠組みに住む ....
からだや精神のからくりを

勉強したくて

ふたりは抱きあったのかも知れない

女は女のゲイだと言った

俺は男のレズだと言った

からだというのは歳を経てゆくと疲れやすくなるようだ

二十代のころ風 ....
左目のしびれが気になる

調子にのって本を読みすぎたせいだろう

幸福とはなんだろうかと目を撫でながら思う

読みたい本を好きなだけ読むこと?

理不尽なことのない国で暮らすこと?
 ....
ぼくらの記憶は愛かも知れない

再会してしまえば

ぼくらの記憶は愛とは呼べなくなる

ぼくらの赦されは

記憶であることが条件なのだ


胸が騒ぐけれど痛いけれど

ぼくら ....
不安になる
でも、あたしは不安の正体を知らない

あなたの頼りなさとかいい加減さとか
分かり切っていた甘さとか
そんなものなのかもしれないし
あるいはインカ帝国の予言のような
ある種の胡 ....
もしも俺が死んだらどうする?

二人の新居が出来上がった夜
あなたはすこぶる縁起でもないことを言った
もしもあなたが死んだら

縁起でもないけど考えてみた

大前提としてもしもあなたが ....
ぶらりと定食屋に入った

カウンターのうえに並ぶおしながきを見ていて

カツ丼をもうながく食べていないことに思いあたる

学生のころ日に三杯は食べていたカツ丼

あれから二十年か・・・ ....
こころの数だけこころがある

こいつらはどこに行くのか

生まれては消えて行くのか

消えずに生まれたままなのか


胸さわぎはやまない

こころの数だけ何があるのか


 ....
昔の女に電話しそうになった

たわいもない話をして

うちに来る?なんて言葉のあと

ふつうを装うのはもう御免だった

電話しても会えなかったかも知れない

駅でビジネス本を一万円 ....
朝起きてみると炊飯器が反乱を起こしたか
お米が炊けていない
仕方なく5枚切りの食パンにジャムをはさむべく
1枚をさらに2枚にスライスしようとして
不器用な僕は手の平も一緒にスライスしかけた
 ....
幼い時から何かを抱いて眠る癖があった
いわゆる抱き癖というものか
初めは布団や枕
次にぬいぐるみ
そして生身の人間へと対象は変化した

そんな中僕の前に現れた君は
まさに抱くのに最適な対 ....
残り少ない飴を手に取り

それを口の中に運んだ

昔々の魔法が使えた頃の日々は

それはそれは楽しそうだな

軽快なケルト音楽に合わせて

何処までも蒼い草原を杖片手に歩いた

 ....
「晴」


青空の尻尾が眉間を撫でると

開いた眉がくすぐったそうに泳いだ

昨日の薄皮が少しずつ剥がれて

今日の陽光にりるりるとはためいた




「耕」


 ....
夜も更けて

もうすぐ

最後の曲の余韻につかまって
奴等がやって来る

隙間だらけの言い訳で
目隠しした僕の回りを
ゆっくりと巡り始める


イヤホンの内側で突然に
発 ....
「妖」


熟れた日常を引き剥がし

馴染んだ名前を脱ぎ捨てて

あなたの熱は儚く溶けた

残り香だけを朝に置き忘れて




「怪」


仄暗い四辻を右へ折れた ....
伽茶さんのおすすめリスト(73)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
月極のひと- たま自由詩37*12-10-5
らくだいせい- Wasabi 自由詩611-4-23
考える- 鵜飼千代 ...自由詩13*10-7-2
R18- くろきた自由詩5*10-6-20
こんにゃくゼリー革命- 鵜飼千代 ...自由詩14*10-6-19
生きる- 桜 歩美自由詩4*10-6-13
わたしの願い- はだいろ自由詩1110-6-6
全手動一行物語(71〜80)- クローバ ...自由詩3*10-5-26
100円玉- izumi自由詩310-5-25
カラス- 自由詩8*10-4-26
餓え- Wasabi 自由詩1410-4-12
- nonya携帯写真+ ...6*10-3-16
遠く遠く- 見崎 光自由詩3*10-2-15
きんぎょ- ことり ...短歌310-2-12
節分- サワメ自由詩510-2-3
サワメ- サワメ自由詩310-1-31
女のゲイ、男のレズ- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...509-12-31
俺達の幸福- 吉岡ペペ ...自由詩109-12-31
ぼくらの赦され- 吉岡ペペ ...自由詩509-12-19
不安になる- 智哉自由詩2*09-11-15
願いは一つ- 智哉自由詩109-11-9
カツ丼とゴッホ- 吉岡ペペ ...自由詩909-11-7
こころ- 吉岡ペペ ...自由詩1009-11-6
昔の女- 吉岡ペペ ...自由詩8+09-11-4
パン切りナイフで手の平が切れた- 智哉自由詩209-11-1
僕の腕の存在意義- 智哉自由詩209-11-1
ハーメルの笛- こめ自由詩1809-10-29
四行詩四態_<11>- nonya自由詩11*09-10-28
うしろの正面- nonya自由詩8*09-10-27
四行詩四態_<9>- nonya自由詩14*09-10-12

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