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石になると
夢を見ている
霧の生地になって
触れることしか出来ない
君の海が溢れ出すところ
水の世界は壊されて
生まれることを繰り返している
蛍だった頃
わたしは声を聞いていた ....
観覧車の回る速度と
自転する地球の速度が等しい
わたしは丸い窓から
母を見ている
南中する
太陽と同じくらいの
かつての父の高さから
父はひとつ先の
観覧車に乗ってる
....
兄さんが帰ってきた
兄さんは
少し自信のなさそうな
顔をしていたけれど
兄さんの声は
あの頃と変わらない
兄さんのままで
兄さんがいないあいだ
僕がどれだけ不良になって
自 ....
思い出の箱あけてまだ箱がある君と見た空の向こうにも
大切なものばかりではなかったね今はそれさえ愛しいのに
快速の窓の外に無人駅あの日の母とわたしがホームに
電柱の数をかぞえて歩 ....
素数って
なんだろう
素麺みたいなものだろうか
こどもの頃
母は休日になると
素麺をつくってくれた
ぼくは
いつもわりきれない気持ちで
それを食べていた
世の中 ....