あなたが深いところに落ちないように
手を差し伸べて 支えていきますから

私が寂しくならないように
どうか お隣にいてください

でも笑ってばかりだと変だし
二人で泣いたりすると ....
もうそろそろだと
祖母は言う
おかいこさんのからだが透けはじめると 
そのうち糸をはきだして
楕円のおうちで
別者に生まれ変わるのだと

その不思議な虫は
一日中
桑の葉を食べている ....
アレを好きかと訊かれた場合
「キライだ」と答えたら明らかに嘘になる
では「スキだ」と答えたらホントかというと
ほんの少しホントからズレている

ホントのことは その中間のどこか
ななめ上の ....
川嶋医院の
門柱までの石の階段を
ケンケンしながら昇って行く
昇った先に待っている懐かしい顔
随分と草臥れたセーターを着ている子や
今日おろしたてのジャンパーが
砂や泥で白くなってしまった ....
乳房をなぞった手のひらが
首にしばらくとどまっていることには気付いている

思想も愛も何も無い
自尊心に勝つ為の殺人予告?

迷惑なんですけれど。

キモいから触らないで。 ....
正しさを振り回して攻撃するな自分でやれと正しさがいう


ゼムクリップのゆるい縛りで強さよりは声かけて離れて声かけて


「嫌だ」を公開処刑で奪い去る 少女のそれを無視した罰で
 ....
待合室には薄暗い死角があり
その奥から話し声が聞こえてきた
飲酒だとか喫煙だとかで
入院中に規則を守らなかった男が
強制的に退院させられて
形の上では患者の治療拒否とのことで
紹介状を持た ....
くそくだらない人の恋路を
特急列車が踏み潰す
お腹の減りすぎた少女の頭から
おかしなアンテナが伸びている
食欲と性欲の区別もつかず
リンリンリリンと手の中が鳴る
ウッドベースでも良いけれど ....
夜明けを失ったネオン街の
交差点
理髪店のテレビモニターにそっと映される
無人攻撃機の視線と
閃光
子供たちの 消えた道
かわいそうね
退屈な声が風に歌う
長く生きられなかっただけだよ ....
拾う神がいないことを確認して捨てる 悲しいツラぶら下げて会おう
元気に挨拶は交わさないでいい
会話は特に弾まないでいい
にぎやかなチェーン店で
相槌を打つだけのお前
淡々と伸ばす箸の先に
つまめないのは破れた手紙
スケープ ....
宇宙との交信中酢飯の匂いしている 緊急避難場所を知らない にわか雨が去ると
真冬の風が通りみち
樹木も人も躰を震わす
「バーイ!」
「バァーイ!」
交差点の娘たち
無敵の若さにさざめいて
もっと綺麗な明日に生きる
ヒラヒラと手を振って
ひと ....
競馬で言うところの父は
元プロレスラー
キングコング・ブルーザー・よしのりで
競馬で言うところの母の父は
元活動家で賭博師の
真行寺たかのりです

そんな血統の私は
現在青物横丁で
 ....
 空に延ばされた
 無数の手が
 草原のように
 なびいていて

 その上を漂う
 タンポポの種が一つ

 象徴とは、多分
 そのようなものだ

 手の届かない
 約束のような ....
  さびしいことを言ってくれ
  秋の幕がひかれるころに
  紅葉色のセーターに袖をとおして
  氷雨の似合う 唇のような{ルビ瞳=め}をして
  かなしくてたまらなくなることを言って ....
わずらわしい一連の
手続きをおえて
様々な動物の墓をまわってあるいた


羊のねむる


鹿のねむる


もはやけもののにおいの
消えている
かれらの繊維の
ゆれている ....
空想の翼と妄想の足枷
境はあっても壁はない
空と海のように

神学と罪状を彫刻された
流木は風と潮に運ばれる
翼もなければ鰭もない

時折 鳥が降りて来て憩い
流木の節くれだった目を ....
  こんな寒い冬の日には
  錆びかけた薬缶に水をいれて
  ストーブのうえに置いておこう



  けさ、空気はするどく冷たく尖っていた
  鳥の声はぴんと張られた針金のようだ ....

陸に上げれば
日保ちのしない魚で
「卑しい」が名前の由来だと

腐って臭うので
頭を、柊の葉の刺と合わせて
節分に鬼の退治といわれた、モノで
これがまた平安と呼ぶ
わたしには途方 ....
なんだ、オラッ!
集団的自営権は拡大解釈だあ?
訳わかんねえこと言ってんじゃねえぞ、てめえ
シャッター商店街が一丸となって
巨大スーパーに対抗しようと頑張ってんのに
冷水浴びせるようなことぬ ....
わたしの母は詩をかいていた。

いつもテーブルの上に無造作に置いて
あったのでたまによんでは見たけれど
それはよくわからないものであったよ
うに記憶している。そもそも小学生の
わたしにはよ ....
時々
じょうごがあったらなぁとおもう
たとえば
砂の粒を透明なびんにあつめる時
たとえば
湖水を小分けして胸にしのばせる時

{引用=いちみりも
こぼさずに
うつくしく
やりとげな ....
花形さんって
詩を書かれるんですってね
ど、どうしてそれを?
私興味あるなあ
な、何故?
花形さん、普段は明るくって
みんなを笑わせてるじゃないですかあ
そ、そうかな
だけど本当はさみ ....
特技ショーに安田くんもでるって言ったから

安田くんなにするのって聞いたんだ

そしたらまだ決まってないって言うんだ

そんなの特技ちゃうやろって思ったけど

安田くんは手から鉛筆が落 ....
(夢をみて 過ごす)
(夢だけをみて 過ごそうとおもった)


7月10日

よしくんが 蝉の抜け殻の中に
ねり消しを詰めて
ブロック塀の上に置いていた
きっと
中身がある
て  ....
流しにうず高く洗われぬまま放置された食器
とりあえず洗濯はするのだが部屋干しのまま畳まれることはない
読まない新聞が玄関に散乱している

居間の一角は得体の知れない整理しかけの古本がうず高い
 ....
 風に吹かれて空き缶が
 ゆるい傾斜を上って行く
 カンカラ転がり上っては 
 カラカラカラリと下りてくる
 あの風が止んでしまえば
 あとは 下りるだけ
 底の底まで落ちぶれて
 それ ....
穏やかな
朝の何処かで
キジバトが鳴いているけれど
耳で
探しかけてすぐやめる

どうでもいいじゃないか
そんなこと

美味しい
朝の何かが
芳ばしい匂いをたてているけれど
 ....
オイタルさんのおすすめリスト(600)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
二人- 瑞海自由詩14*14-10-12
偏愛- そらの珊 ...自由詩2414-10-8
ホントのこと- 浩一自由詩3*14-10-7
意識のリセット- ……とあ ...自由詩9*14-10-3
別にリーマンしていたら- 鵜飼千代 ...自由詩6+*14-9-29
嫌だ- 深水遊脚短歌4*14-9-23
入院譚- 春日線香自由詩214-7-28
呪ってんじゃねぇ、光にあふれろ- クローバ ...自由詩7*14-7-5
さよならの日に- 凛々椿自由詩913-12-15
拾う神がいないことを確認して捨てる- 北大路京 ...自由詩413-12-15
しょうが湯は良く効く- 粉末自由詩313-12-14
宇宙との交信中酢飯の匂いしている- 北大路京 ...自由詩513-12-13
緊急避難場所を知らない- 北大路京 ...自由詩313-12-13
さよならの刻- salco自由詩1213-12-13
血統- 花形新次自由詩313-12-10
象徴- まーつん自由詩13*13-12-8
たそがれ- 草野春心自由詩713-12-6
市役所裏- 遙洋自由詩5*13-12-4
空と海のように- ただのみ ...自由詩32*13-11-3
いとしさ- 草野春心自由詩913-11-2
鰯の頭_(想起させるものに、忠実に)- 乾 加津 ...自由詩15*13-10-18
集団的自営権- 花形新次自由詩513-9-22
家族の散文- 左屋百色自由詩21+*13-9-21
遠い日_おもちゃのラッパでした- そらの珊 ...自由詩22*13-8-12
殺意- 花形新次自由詩813-8-10
特技ショー- 吉岡ペペ ...自由詩213-8-10
いつかの夏の日記_みたいなものあれこれ- 佐東自由詩1113-8-10
やもめの星- 梅昆布茶自由詩1613-8-6
カラカラ- ただのみ ...自由詩24*13-6-1
小満_(しょうまん)- nonya自由詩14*13-5-26

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