やせっぽちのきみ
はちはちよん

やせっぽちのきみは
ちょっとやそっとじゃ
笑わない
女の子はなんでも
くすくすけたけた
笑うんだと思ってたけど

あっそこでは笑うんだ


栗色のベリーショート
奇跡の歯並び
不思議な配色のリュック

やせっぽちのきみは
ひとりも大勢もすきみたい
いつだってくつろいでいて
それでいて少しだけ
居心地悪そう

あっモノマネとかするんだ


かすれたやる気のない声
腰にいっぱいつけた鍵
みずいろの香水


ふたりとも
いい気分に酔って
手を繋いでねころんで
どうでもいい話で
へらへらしてた夜

きみがキスして寝よう
といった


魚の変な柄の財布
嘘みたいに下手な歌
きらきら華奢な
ピンキーリング

ぼくらはほんとうに
キスだけして眠った

一生一緒にいる夢をみた


自由詩 やせっぽちのきみ Copyright はちはちよん 2009-07-06 02:48:05
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