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冬の配達人が
夏に来て
僕に言う

「君の手紙には切手があと十円足りません。」

早く切手を買わなくちゃ



朝の配達人が
夜に来て
僕に言う

「君が書いた宛先は薄くて ....
軋む煌き

行き先を失くした
かりそめの駅の灯り

遠く流れ着く唄は
「人見知りのブルース」


ポツリ雨


繰り返す情熱の合間に降る
孤独より苦い必然の雨

雨は溢れ ....
あなたがするり
と躱す度に

僕の身体は
曲がっていきます

人を遠ざけそうです
喉が貼りつきそうです

薄い枯葉のようです
水を飲ませてください


あなたがひらり
と逃 ....
六月工場は
けだるい傾斜の
丘の上

機械は今日も
フル回転


ゴットン ゴットン
パッサン シャーシャー


ちょっとスローな
六月工場

これでも全てが
パワ ....
褪せた面影を
湿らせていく
霧の雨


黒い舗道に足跡の
こだまを探しながら
ひび割れた時間に
僕は立つ


どんなに近くで
それとも遠くで
どれだけ君が  ....
どんなに大きくなっても
私は0cmであり
3億光年である


どんなに遠くへ行っても
私はここに在り
あちらに在る



魂は宙を歩き
宙に寝そべり


どんなに泣いても ....
砂漠のニコニコ
僕の肩を叩く

右手にレモンを握って
僕の瞳を覗き込んだ


砂漠のニコニコ
ポーンと高くレモンを
空に放り投げた

レモンは太陽にぶつかって
数えきれないほど ....
緩やかな翳り
窓枠を溶かす


鐘のこだま
スピーカーの喚声

宥め掬う



夕方という
懐かしき翳りに


独りが
飽和する
   懐かしき
  風景にも似た
  君に触れ
  君に彷徨う


  見渡す限り夢は
  飽和の色彩


  夏にも行けず
  冬にも戻れず

   僕は
 ....
考えるのを止めたとき
空は色をすいこんだ


ポカンと見上げて僕は
この地面の名前を忘れてしまう



しばらくは誰も
気付かないかもしれない

僕の一部もすいこまれたこと ....
和泉 輪さんの松本 涼さんおすすめリスト(70)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
配達人- 松本 涼自由詩8*04-6-15
「人見知りのブルース」- 松本 涼自由詩4*04-6-14
するり- 松本 涼自由詩10*04-6-14
六月工場- 松本 涼自由詩6*04-6-13
霧雨- 松本 涼自由詩6*04-6-12
0cm- 松本 涼自由詩4*04-6-12
砂漠のニコニコ- 松本 涼自由詩10*04-6-10
夕方- 松本 涼自由詩4*04-6-9
羅針- 松本 涼自由詩4*04-6-6
空は- 松本 涼自由詩10*04-6-5

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