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その名残はもう届かない位置で
懸命に手を振りながら明日に挟まれていく
折り重なり、押し寄せる毎日の隙間
風化する
足跡はもうどこにも残っていないから
辿ることも
手を伸ばすこと、も

 ....
僕らがあの不確かな情景をそれと呼んでいた頃には
まだ君は躓かない足と目線で
確認済みの経路を泳いでいた
風をよけるような手付きで


あの足跡から
十五番目の通路の奥で
黄色い花が咲い ....
おはよう
で、今日も誰かが溶けていく
それでも、空を見上げることを止められなくて
いつの間にか、あちこち穴だらけになっている


使い古しの気持ちを手紙に残して
あなたもすっかりと溶けて ....
空を

どこまでも飛んでみるということを
振り返った視線の、端のほうの夢の中
ほんの少しの香りで、漂っている

今、この辺りで



いつのまにか、梯子がなくなっている
あの木の ....
どこにでも
約束は無いとして
真夜中で
月の沈む場所
緩やかな寝息で
どこへ落ちていく私にも
約束できる
ものは無いとして


少し
はぐれる


月の端を狙撃して
落ち ....
右へ左へ
そのカーブへ
踏み込んだブレーキの
深さだけで
越えて行く空間の
流れていく時間を

揺れること
その外側へ
死角に入り込んでは
動けない
行き先を告げる案内板の
そ ....
人の少ない下り電車で
少しずつあの日へ帰っていく
遠いことへ、遠いものへ
車窓の景色は少しずつ背丈が小さくなって
昼の下る頃に
誰もいない
四角い空間は
ただ、がたがたと響いた
それだ ....
目覚し時計の音がどこかで続いている


目覚めない夢の午後2時
中空、高い所
そろそろと昇り始める頃
開かない遮断機が、重い腰を上げて
私はようやくで
通行していく

日暮れて
 ....
扉を閉めて、指先で弾ける静電気を
暫くそのままで見ていましょう
しなる電線の上で夜が、暗さを競い合うばかり
ヘッドライトでも事足りるうちに
ベッドに沈み込んで、内側に落ちましょう


見 ....
出て行くのです
朝早くの電車に乗って
霧の中のレールに乗せて
席は自由で
同じくらい不自由で

透明な朝に気付いてしまうと
そればかりを求めてしまう
ススキの群れる白い世界を
滑り込 ....
夕暮れの後の雨はどこも優しい
平静な音が響いて
空間が深まっていく、窓の外
思い返すほどに
心落ち着いていく


世界は円になっている
そんな
額面通りにはいかないらしい
言葉が繰 ....
私が新しく作り替えられても
朝はいつでも同じ時間だ
野原の奥がくすぶっている

伸びる
伸ばされる
空になって、消える

遠くでサイレンの音
迎え入れる朝は窓
コーヒーの黒
空 ....
ドアが開くような音がすると
誰かが勢いよく飛び出していく
真っ直ぐに見せている道は
静かに湾曲していて
遠くの方で反射して、光が
不透明な景色を作っている

霧に浮かんでいる街で
探し ....
森の中で月を見て
青さ静かに、目に染みていく
あるかないかのカーブを
そろり、ふわり、降りていく
静かに、選ぶ言葉に僕の
音はどこかで回り続けているか


泳いでいるのは、あなた
そ ....
そっと、暮れそうで
暮れない
一日はどうにも循環していて
頼りない電信柱
寄り掛ると揺れる、気がする
静かな平面の畑から
土の匂いがした

単調な起伏を
ごとごとと越えていく
浮き ....
遠いお話を
忘れないために
僕等は
指を折りながら
花の咲くのを待っている


寝返りの度に
蒸発してしまう夢を
朝のそばで
取り戻そうとしている


見つからないままでいる ....
夕日は傾く時間を知っている
その頃になれば
世界がゆっくりと閉じていくことも知っている
背中で、背中ともたれあう
隙間の部屋
四角いスイッチで昼と夜とを切り替えて
のろのろと、立ち上がる
 ....
夜の真ん中の
縁をなぞりながら
影だけの月の
少しだけ零れる明かりを
晴れることの出来ない日
ここでも
傘だけは、ある

夜に、越えられずに
息の詰まる深みを
ゆっくりと
息を入 ....
駅前で
ギターで歌い続ける少年の
声を誰も覚えていない
ギターの音色が日付を越える頃
繰り返している月のかたちを
誰も答えられない
すっかり冷えきった自動車の
エンジンをそっとかける
 ....
色付いた葉が落ちる音、が
聞こえるような
そんな
ある日
静けさは、遠く
連続している朝は
同じように連鎖していた

ありふれている

一杯のコーヒーを
少しだけ苦くした
新聞 ....
一時間に一本だけの電車の中で居眠りをしてみると
回想の中で自分の自分に逢えるので
もう一度と思ってみても
一時間に一本なものだから
すごく困ってしまう


ぼくらは、たまに
どうしよう ....
大通りが静かな日でした
西側に傾いた窓から空を見下ろすと
秋でした
寝転んだ姿勢のままで
耳を使って確かめてみても
国道は確かにそこにあって
とても
静かな日でした


赤とんぼが ....
夕暮れの暖かい雨の後、で
軒下で忘れられている風鈴を
小石で狙い撃ちにする
ちん、ちりん
乾いた音で
ひとつ、暮れてみる

自転車のベルは
ここまでは響かない
綺麗に揃えた靴で出掛け ....
遊星の昇る日
空の縁
半円を描いたら
落ちていく


時々振り返ってみたり、見上げてみたり
大通りの騒音がすっかり馴染んでしまったせいか
空の動きのほんの少しなら、気にならなくなってい ....
散歩の途中で
くしゃみをすると
塀の向こうから犬に見つめられて、困った
立ち止まって見つめ合ってみるけれど
悪いことをした
わけではなく

少しだけ難しいことを
難しく考えてしまうから ....
流れ込むように
止まれない足元は
回転する音を
通り過ぎた重みを含ませながら
響かせている

夏に
焼ける
アスファルトが靴底を溶かしている
積みあがる積木の街
冷めないままで
 ....
透明に
張り詰めた
ガラス窓から
朝日が零れているよ
覗き込むと
昨日が
音も立てずに沈んでいくところで

空間
四角く区切ったそれを
大勢の息で共有しながら
積み上げられている ....
逡巡
ほんの少しの間隔で
手をつなぐ
手をつなぐ
街の角での深呼吸
こんなに苦い空気でも
こころは深く平らになる


よく晴れた日
取り残された月を見つけて
一秒
一秒を
見 ....
どうしようかと
暮れている一日
些細な段差に躓いてみたり
心の縁を爪弾いてみたり


火の上で
ゆれるやかんに
お日様が降りていく
じゅっと
音を立てて
沈んで落ちていく

 ....
点と線と千
繋がらない夜があって
道に迷っては
迷いっぱなしになる

街灯は
月明かりに似せようと
目には見えない点滅を繰り返すけど
足元を照らすには
まだ足りない
らしい

 ....
和泉 輪さんの霜天さんおすすめリスト(83)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
僕らが消えてしまったころに- 霜天自由詩1305-5-2
落下する名前- 霜天自由詩605-4-17
水溶性の、誰かの- 霜天自由詩2905-3-29
いつか、忘れるという日のことを- 霜天自由詩1605-2-13
真夜中の隅- 霜天自由詩1205-2-8
そのカーブへ- 霜天自由詩205-2-7
大きなケヤキのある公園へ- 霜天自由詩1204-11-26
中空光量- 霜天自由詩304-11-24
Log_out- 霜天自由詩104-11-23
秋水- 霜天自由詩904-11-20
スロウダウン- 霜天自由詩1204-11-9
空、雲、空、光- 霜天自由詩504-11-6
氷面- 霜天自由詩904-11-3
ID- 霜天自由詩704-10-30
モノクローム、マインド- 霜天自由詩904-10-26
遠いお話を- 霜天自由詩1004-10-20
暮らし- 霜天自由詩804-10-16
月曜の夜の晴れない日- 霜天自由詩1004-10-13
暮れない夜、覚めない日- 霜天自由詩1004-10-9
かすかに- 霜天自由詩604-10-4
故郷日和- 霜天自由詩1804-9-30
それとも- 霜天自由詩804-9-26
風に街角- 霜天自由詩404-9-22
遊星- 霜天自由詩804-9-13
そこに当てはまっていく、そのために- 霜天自由詩2604-9-7
ロールオーバー- 霜天自由詩804-9-6
記憶に並んで- 霜天自由詩1104-9-1
一足跳びに越えていく- 霜天自由詩604-8-29
沸騰するやかんの底- 霜天自由詩904-8-23
サウザンド- 霜天自由詩804-8-18

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