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{引用=
きみがとなりにいて、まつげの
触れるくらいとなりにいて それは
おどろくほど退屈で いとおしい
午後で}




きのう、オジギソウが発芽して
日記にそのことは書かなかっ ....
彼方からの気流にのって 届いたそれを
あのひとは
夏だと言った



わたしにとって
わたしの知らない、どこか
遠い場所で あのひとが
笑ったり、泣いたり、しているということは
あ ....
1.

かみさまはいるよ、
って 
教えてくれた人は
もうすぐ死んでゆく人だったけど
それは黙っておいた


だって、あいしてるんだ



2.

きのう、かみさまを見か ....
眠っている、舟の
漕ぎだすその先の朝が、
眠っている


イメージが形になっていく、その
次の瞬間に
雲は切れ、空の裏側にはおそらく
比類なき明日が
ただ 立っている
としても、底 ....
満水の夜に
感覚をとぎすませながら
無数の魚が泳いでいる
距離と、位置と、
上昇する体温と、
そういうものを
止めてしまわないように


蛇口に口をつけて
あふれ出すカルキを吸うと ....
低いオクターブで
朝を告げながら
高いところを
水が流れている
知らないあいだに またひとつ
季節をまたいでしまった


雲と空に距離が生じてゆく
そのすきまを
縫いながら、通過す ....
パーティーは散々だった
おやすみ、のあいさつの方角へと
だいだい色のシロップが
ゆっくりと流れて 
しだいに
粘性を増してゆく、
夜の


水の底で ゆうべ、まき散らされて
わたし ....
かくすためだけの
キャミソールに飽きて
このごろは いつも
はだかで過ごしている


夏はまだ
わたしの腰の高さで停滞している


午後4時をすぎると
夕凪に 夏がとけてゆく
 ....
輪郭だけをのこしたまま
あのひとがいなくなってしまったので
いつまでもわたしは
ひとりと半分のからだで過ごしている


明かりの消えた部屋で ひとり
アルコールランプに、火を点ける
ゆ ....
 平均台の上を歩くみたいに、生きてる


 両の手を横にのばして、バランスをとる
 あせってはだめ
 はしるなんて、なおさら


 足もとばかり、見ている
 けど、前を向いたほうがキ ....
かけおりた坂道のおわりには
ボーダー柄の、夏が
波のような顔をして
手をふっていた


それから、 と言ったあとの
あのひとの声が
ノイズにのまれて、ちらちらと
散ってしまったので
 ....
わたしは、ほんとうは楽譜なのです
と 告げたなら
音を鳴らしてくれるでしょうか
指をつまびいて
すこしだけ耳をすましてくれるでしょうか
それとも声で
わたしを世界へと放ってくれるでしょうか ....
 
感性に年齢は関係ないか。
と、聞かれたら。やはり「関係はある」と答えてしまうだろう。
 
まだ10代前半の頃、詩(のようなもの)に興味を持ち、作品と言えるほどではないにしても、走り書きのよ ....
コンクリートの丸いもようは、踏んじゃだめよ
って、
しあわせになれないから
って、
きみが言ったとき
さっき
二度ほど踏んでしまったぼくは
ちょっと泣きそうになって、あわてて
声をだし ....
 水たまり広がる波紋に耳すましきみのリズムでやってくる夏



 砂浜に置いてきたもの捨てたものロケット花火と添い寝する夜



 8月のリップカールのてっぺんで届きますよにぼくのメロ ....
毎日が 
ずっと、遠浅だったらいいのに

って、言ったのは
あなただったか、わたしだったか、
もう わすれてしまった
うつろいやすいふたりだったから
ただ
手をつないだ

波が
 ....
あたりまえの、キスを、ください


追いかけるたびに 
春はもう
ふりむきざまの、目くばせ
早足にからまるイヌフグリの、青
追いつかないのは
季節のせいなんかじゃ、ない、と


 ....
仕事から帰ると
ぼくの部屋からは、なにもかもなくなっていた

電話台の上に電話はなく
テレビ台の上にテレビはなく
洗濯機と冷蔵庫は
黒っぽい埃の四角形だけ残し
スチールのベッドだけはなぜ ....
地球があと100kmのところで終わっている
と知っても
きみは歩いてゆくだろうか
靴ひものことなんて気にしてる場合ではない


見渡しても、海
はてしなく、海
そのかぎりの海の地球から ....
疾走感 と 焦燥感 の
折り重なった狭間で、
ドライブ

車の窓から手を出して
うしろへ、うしろへ、
流れてゆく景色を
さわって、あそんだ

ときどき
指のあいだをすりぬけて
流 ....
手をつないで
深いところまで、いってしまった


引いてゆくまにまに
記憶の砂がすれあっては
かすかに音をたてる
ノートブックの波に
毎日つづった、日記
夕立ちをよけて、キスをして、 ....
1.

かみさまは、どこですか。



2.

かみさまは、どこですか。

道すがらたずねると
あっち、と指をさした人がいたので
ひたすら あっち、に向かって歩いた
歩いて歩 ....
くるくるくるくるくるくる
と、地球儀をまわして

えい、ここだ。
と、シャープペンシルの
先っぽで
刺す

刺さった国へ、あさって出発
ってゲーム


やだよ。
そこ、ヤバイ ....
一日の終わりに
シャワーの蛇口をひねると
十二時のひずみから
しずくが落ちる
窓枠の
カタカタ
と鳴くのもよそに
通り過ぎたのは
秒針で


洗いながしたのは
遠い遠い
約束 ....
けらけらと笑いあい
手をつないで
かけぬけた
日々


  わたしはいつでも
  ひとりでした


ほろほろと溶けて
くずれてゆく
角砂糖はキライ

シャカシャカと音のもれ ....
快晴さんの望月 ゆきさんおすすめリスト(25)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
そんなふうにして過ぎていく- 望月 ゆ ...自由詩56*07-5-25
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かみさまについて学んだいくつかのこと- 望月 ゆ ...自由詩80+*06-1-6
漕ぎだす波の、浅い- 望月 ゆ ...自由詩24*06-1-4
夜明けの水位- 望月 ゆ ...自由詩57*05-12-10
流れてく、頭上の、- 望月 ゆ ...自由詩22+05-10-6
過酸化水素の夢- 望月 ゆ ...自由詩45*05-9-16
夕凪にとけてゆく- 望月 ゆ ...自由詩31*05-9-11
透明な宿題- 望月 ゆ ...自由詩65+*05-8-20
バランス- 望月 ゆ ...自由詩17*05-7-9
空の底- 望月 ゆ ...自由詩49*05-7-3
アンダンテ- 望月 ゆ ...自由詩52*05-6-19
スローモーションで行けばいい- 望月 ゆ ...散文(批評 ...16*05-6-12
空をみていた午後- 望月 ゆ ...自由詩49*05-6-8
メトロノームの夏- 望月 ゆ ...短歌37*05-5-30
とおい日の、ホライズン- 望月 ゆ ...自由詩19*05-5-23
あたりまえの、キス- 望月 ゆ ...自由詩9*05-5-17
ない- 望月 ゆ ...自由詩10*05-5-8
エレメント- 望月 ゆ ...自由詩6*05-5-7
ストライプ・ドライブ- 望月 ゆ ...自由詩12*05-5-2
かなしい、さかな- 望月 ゆ ...自由詩25*05-4-30
かみさまについての多くを知らない- 望月 ゆ ...自由詩43*05-4-10
地球儀(Ⅱ)- 望月 ゆ ...自由詩3*05-1-11
十二時のしずく- 望月 ゆ ...自由詩17*04-11-27
美しき日々- 望月 ゆ ...自由詩4*04-7-28

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