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遥かな過去にも未来にも、二度と訪れない
今日という日に巡り逢う、隣の人の心象に
{ルビ閃=ひらめ}く火花を――灼きつける。

宇宙に灯るマッチの如き、我が生よ。 
風が、頬を撫でていった
仰いだ空を、雲は流れた
この道を往く
我は旅人
風の想いの吹くままに  
私の重みで、凹んでいる
タイヤの椅子のブランコが
ぎっしり…ぎしり…と{ルビ軋=きし}んで、ゆれる

軋んで、ゆれていくほどに
ぷらたなすの樹は、詩いだす
ざわつく若葉も、踊りだす

 ....
 それは激痛すらも無く 
 いつのまにか緩やかな時のまにまに 
 我胸から{ルビ抉=えぐ}り取られた 
 空虚の闇 




{引用=誰もいない深夜の映画館の 
スクリーンに映し出さ ....
目の見えない人が歩く 
前にいる友の背中に手をあてて 

目の見える僕も歩く 
いつも前にいる 風の背中 に手をあてて 

そうでもしないと 

ささいなことで気ばかり{ルビ焦=あせ} ....
仕事納めの年末に 
1月から他部署に移動するAさんと 
老人ホームの風呂場を{ルビ掃除=そうじ}した 

「 わたし家では掃除なんか
  ろくにしないんですよ〜  」 

とにっこりほほ ....
中央図書館を出ると 
すでにとっぷり陽は暮れて 
人々が行き交う広場の真ん中には 
イルミネーションのまばらなさえないクリスマスツリーが 
それ以上でもそれ以下でもない素朴さで風に揺れていた  ....
真夏の日差しの照りつける
石畳のオランダ坂を下っていると
左手の幼稚園の中には
元気に足踏みしながら歌う
水色の服を着た子供達

入り口には
ひとりはぐれて泣いている男の子
笑みを浮か ....
ふらふらと酔っ払いの千鳥足
さみしがり屋のピエロは口笛吹いて
今宵も月夜の道を歩いています

膝を落とし 手を差しのべ 愛を乞う
寒がりな裸の心を胸に{ルビ潜=ひそ}めて

夜空 ....
立ち並ぶビル群の幽霊
ビル風が吹き抜けると
敷かれゆく風の線路の上
滑らかに空中列車は行き交う

乗客は皆視線を落とし
日常に見つからぬ出口を
携帯電話の画面に封じ込める

 「 ....
夕暮れの川辺に浮かぶ
黒い人影は芝生に腰をおろし
ちぎれ雲に目を見やり
ぎたあを抱いて

  ぽろろん ぽろろん ・・・

黒い人影の胸には穴が空いており
ぎたあの体つきとどこか似 ....
私の名前は「架空」です
私が現実に生きる本名と
人々とふれあういくつもの場面は幻です
パソコン画面の内側に
果てなく広がるさわれない空間で
足をつける地も見つけられずに
呼んでいます
 ....
(十代の頃、
 探していた答えは見つかったかい?)

(「見つかった」と「見つからない」の
  間に伸びる道を歩いているような日々さ)

(あの頃、
 まっすぐに伸ばした腕 ....
自らのおぼつかない足どりに
黙って下を向いてたら

「歩けるかなぁ ・・・
 じゃなくて、歩くのよ!」

隣で僕を支える君が
猫背をたたき
ぬくもった平手で「気」を入れた

 ....
椎名さんの服部 剛さんおすすめリスト(14)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
小さい火- 服部 剛自由詩316-1-11
旅__- 服部 剛自由詩514-7-10
ぷらたなすの樹__- 服部 剛自由詩514-7-8
暗闇に吊るされた、心臓。_- 服部 剛自由詩308-6-12
風の背中- 服部 剛自由詩12*07-1-22
大掃除_- 服部 剛自由詩12*06-12-30
’06_12/22_18:30_@_Machida_〜クリス ...- 服部 剛自由詩11*06-12-22
魔法の文字_ー長崎にてー_- 服部 剛自由詩10*05-10-9
月夜の散歩- 服部 剛自由詩16*05-7-21
空中列車- 服部 剛自由詩25*04-10-3
落陽ノ刻- 服部 剛自由詩8*04-9-18
Real_Voice_In_White_Space- 服部 剛自由詩5*04-8-30
ポケットにひと粒の種を- 服部 剛自由詩7*04-6-24
向日葵- 服部 剛自由詩6*04-4-21

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