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そんなにきれいに泣けるのは
君がまだ子供だからなのか

黙した瞳から
その瞳と同じくらいにまるい
ぽろりと転がるように頬をかける
涙が

辛かったんだ
辛いって伝えるた ....
噛み合うことのない歯車のように
孤独は在り続ける

カラカラと輪っかの中を駆けている
小さな身体を懸命に動かしても
輪っかは空回りするだけで

前に進むこともなく
ただ同じところを回り ....
あなたの揺れる水面が
まるで涙のように見えたので
やさしくなだめたくなりました

あなたは水際にたたずむ
一羽の渡り鳥のようでしたから
どこかへ行ってしまいそうで不安でした

あなたが ....
季節の変わり目は
こころのどこかが騒がしい

きちっと折り目のついた夏服を
着ている君はいつもと違って見えて
気持ち良さそうに風が吹いてる

話しかけたら
振り向いてくれそうな距離 ....
郵便屋さんの原付バイクが
通り過ぎるか過ぎないかで
外に出るかどうか決めるような私です

一丁目の角を曲がると犬がいて
それがギャンギャン吠えるものだから
いまどのへんにいるのかわかります ....
ごらん
今日は特にそう

湿った空気のせいで
星がまたたいているよ

ずっと見つめていたら
涙が出てきそうなほどなんだ

とぼとぼと歩きながら
ずっと手をつないでいた

良く見 ....
下を向いて歩いていたら
五月がおちていた

かたちというほどのかたちもなく
いろというほどのいろもない
けれどなんとなくそれが
五月だということは感じられた

そのままにしておくのもあ ....
親指にのせたコインを
天井にむかってはじく

くるくるとまわるコイン
僕は一緒になって見上げていた生徒に

「これが放物線になるんだよ」と

たとえ真っすぐに上昇しても
その速さはだ ....
見えないものが
ほんのわずかなそれが
あなたを侵している

それはきまって
夜に
ひどく湿度の高い
月がかすむような薄明かりの中で
増殖する

「眠れない」と
呟く

そう
 ....
そのちいさな身体には大きすぎる
僕のYシャツを着ている君


窓に浮かぶ思い出は
あの日ならんで歩いた砂浜

せまってくる白線をとびこえて
水しぶきをあげてはしゃいでいた

いま
 ....
きれいな空があることを
忘れたくなかった

雨が降るのを
真下から見上げて

見上げた空がきれいであることを
確かめたかった

降りそそぐ雨が瞳からあふれても
それを ....
「猫を探しています」

と書かれた手製のチラシが
郵便受けに入っていた

「名前 小太郎 茶虎 体重4kg」

茶虎の猫といったら
このあたりでも野良でたくさんいる
正直見つか ....
北の大地の端っこに
その工場は在ると聞きました

えっちらおっちらせわしなく
『何か』をつくっているらしいのですが
それを目にした人はいないそうです

それはやはり『何か』だからなのでし ....
生徒からもらった手紙には
「わたし先生がいなくても頑張ってるよ」
って書いてあった

渡り鳥のように教室をめぐる僕は
だからこそ一つ一つの授業を大切にする
うまくいかないこともあるけれ ....
誰もいない教室で
机の落書きを消す

たいていが内容の無いもので
消すのにためらうこともないのだが

ふと窓をみると
結露したときに指で書いたのだろう
一つの文字が見えた

「海」 ....
真っ白な雪が降ったとき
僕は子供のように喜んだ

冷たい雪に埋もれながら
僕はそんなふうになりたかった

真っ白な雪と大地の間で
わずかな温もりを感じたかった


 四月 (始ま ....
ありふれた日常に
埋もれている特別

   ※

午後の授業
雨が降ったり止んだり
不安定な空模様

その生徒は
そんな天気に関係なく
いつも笑顔で教室にくる
だからそれがあた ....
昼下がりの教室が好きだ
土曜日、テスト終了後のちょっとした時間
つかのま開放されたような空気が好きだ
そして特にやらなくてもいい採点を
僕は好きでやっている

どうせ僕が採点しなくても ....
kauzakさんのベンジャミンさんおすすめリスト(78)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
「pain_rain」- ベンジャ ...自由詩5*08-6-28
「ハムスターと僕と」- ベンジャ ...自由詩7*08-6-27
「あなたの水面が揺れている」- ベンジャ ...自由詩10*08-6-20
「半そで_(初夏の風から)」- ベンジャ ...自由詩7*08-6-7
「三丁目の奥手さん」- ベンジャ ...自由詩5*08-6-7
「鼓動する信号」- ベンジャ ...自由詩3*08-5-21
「ひろった五月」- ベンジャ ...自由詩11*08-5-20
「放物線」- ベンジャ ...自由詩4*08-5-17
「ウィルス」- ベンジャ ...自由詩4*08-5-17
「Yシャツと君と、君のちいさなお願い」- ベンジャ ...自由詩7*08-5-10
「空と大地のあいだで」- ベンジャ ...自由詩14*08-5-7
「猫を探しています」- ベンジャ ...自由詩11*08-5-5
「春の工場」- ベンジャ ...自由詩5*08-4-28
「花束」- ベンジャ ...自由詩7*08-4-24
「海がひろがる」- ベンジャ ...自由詩9*08-4-14
「雪融け」_(青年詩片)- ベンジャ ...自由詩6*08-4-11
「あたりまえだと思っちゃいけない」- ベンジャ ...自由詩8*08-4-4
「美しいことに理由はいらない」- ベンジャ ...自由詩5*08-3-28

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