すべてのおすすめ
午後三時
初夏の森は緑の海
風に揺れる光が跳ねている
ひらいたままの図鑑
次のページがめくられるのを待っている
外の景色に気をとられて
どこまで見ていたのか忘れてしまった
図書 ....
ときどき僕は、まだ羊水の中で
少し離れた場所から聞こえる声に
そっと耳を澄ませている気がする
それは子守り唄のようで
鼓膜を揺らすほどでもない
優しさを持っている
とき ....
アナタ タイソウ ツカレチマッテイル ラシイジャンカ
ユビノサキマデ シビレチマッテイル ラシイジャンカ
ソレハ タイソウナァ コトダァ クロウダァ
サゾ ニゲタカロウネェ ヨワサッテ ヤツ ....
{引用=ふらっと車に乗って家を出たら
振り返ることを忘れてしまった
何処に向かうでもなく走って
走って走って走っていた
気の向くままに曲がったりして
まるで人生みたいだと思った
い ....
{引用=雨の日、その一日が悲しいのは気のせい
誰かが言っていました
「雨は世界の涙です」
それは違うと思います
僕には僕の世界があって
本当に世界と言ったら
それは途方 ....
{引用=おまえ
なまえなんていうんだ?
わんわんしかこたえられないんなら
いぬっころでいいか?
べつにばかにしているわけじゃないんだ
ポチとかじゃありふれてるから
いがいせいをねら ....
「大丈夫だよ」と
いつも笑顔で言ってくれる
あなたの後ろ姿が
本当はいつも悲しい
それは
あなたの言葉を悲しく思うわたしと
あなたが抱えている悲しみのせいだと
わたしは本当に ....
海に行こうと決めたのは
季節の中に飛び込むためでも
まして楽しく泳ぐためでもなく
日常からあふれた出来事を
ほんの少しこぼすため
からだの中の水分が
外へ出たいと願うのを
悲しみ ....
午後
カーテンのすきまから
迷いこんできた空想がひらひらと漂う
うまく捕まえることができずに
言葉にならないので
そのままにした
きっと
そのままの方が良いのだと
勝手な理由を知る ....
{引用=わかってる
魂を教えることはできない
そもそも
魂を教えることはしない
精神論で支えられる部分は
言葉から受ける印象ほど広くない
それでも
教えるというところに
ひ ....
生きるほどに
すり減ってゆくとしても
僕は原石のままでありたい
たとえ自分の中に
トパアズやエメラルドみたいな
そんなきれいなものが隠れていても
僕は原石でありたい
たとえいびつ ....
かげろうみたいに揺れていた
道端に咲く花の名前を知らなかった
うつむきながら歩くのは
暑いからではなくて
探しものをしているから
交差点で泣いている少女を見かけた
優しい言葉をかけ ....
{引用=群をはなれたライオンと
群にはぐれたシマウマが
サバンナの真ん中で出会った
孤独で飢えたライオンと
恐怖に満たされたシマウマ
見つめあう両者は
お互いを理解 ....
{引用=(美しく生まれたかったと 思ったこともありました)
ある日
アゲハチョウが庭に迷い込んできて
羽を持って生まれてきた生き物は
そんなふうに飛ぶのが
当然なの ....
言葉にならないものたちを
白いスケッチブックに描いていた
ふくらんではじけそうな花のつぼみ
ゆるやかな風にふれる木の枝
言葉にならないものたちを
白いスケッチブックに描きたかった
....
つめを噛む
黙っていてものびてくる
そのつめを噛む
噛み切ったぎざぎざの切り口を頬にあて
自らを削ぐように滑らせるとき
痛みとともに描かれる白い線には
まるで罪などないのだ ....
ぼくのこころはちいさいから
ささいなことですぐにいっぱいになる
いっぱいになったこころでは
ほかのささいなことをかんじられない
だからぼくは深呼吸をする
いっぱいにすい ....
夏のはじまりは
いつも雨
何処からともなくきこえてくる
海のうた
(セイレーン)
還る場所をさがすように旅をする
あの波の繰り返しのように響いてくる
記憶のような満ちひきに名 ....
誰に教わったわけでもないけれど
新しい始まりの予感は
そうやってくる
五月の風は
そんな淡い期待を感じさせる
芽吹きの音が聞こえてきそうな緑色で
あなたは窓から入り込んでくる風を
そ ....
蟻と会話をする少女といっても
それほど不思議な出来事ではない
むしろ日常の一部に自然と吸い込まれて
その自然ということにしっくりとくるのだった
その少女はサッカー部のマネージャーで
....
もうずいぶんとむかし
あなたはたしか
「砂漠のなかで金の粒をさがすようね」と言った
僕はそれはちょっと違うんじゃないかと言いそこねた
きれいな空をそのままうつしたような海の
ちょうど ....
もしもあなたが
まだかわいていないなら
もしもあなたが
あなたのなかにながれる
みゃくみゃくとしたものをかんじて
そのかんじるままのものにみずからをゆだね
とてもすなおにしたがえるほど ....
明日の壁は、空のむこうにある
明日は生物の授業
動物半球と植物半球があれば
小さいながらも完全な個体が成長する
それを発見した人は誰だったろうかと思いながら
本当は生きることについて語り ....
不器用であることは
罪ではありません
林檎の皮をどれだけ長くむけるだろうかと
無邪気にはしゃいでいた頃に
途切れてしまった命はいくつ
あの赤い肌をすべっていったこ ....
春にまいた種が
いつのまにかもう
つぼみをつけていたことに
気づいていなかった
「先生と会えるのは今日が最後なんだよ」と
ひとりの生徒が言ってきた
本当は
知っていた
....
六畳一間のアパートに
むりやりつめこんだそのベッドは
ほかの家具の置き場をうばって
ずいぶん偉そうに横たわっている
そんな君が風邪をひいたというので
お見舞いにいったのだけど
座る場所 ....
「先生のじゅぎょう、好きだよ」
その言葉が眩しい
たとえそれがしわくちゃの
紙切れに書かれた言葉でも
ノートの端をちぎって書いた
ひらがなばかりのその文字が
いまの僕に ....
何か大切なものを
過去に忘れてきてしまった
そんな気がする
握りしめた手の中には
小さな鍵がひとつ
それが何の鍵なのか
それも思い出せない
わからないまま街を歩いた
見覚え ....
空と海とが
おなじ青だと思えるほどの
白い砂浜だった
波打ち際には
貝殻がおどっていて
それにあわせてはしゃいでいる
君がいた
スカートのすそを気にしながら
そ ....
ノートに書いた文字が
はしから消えてゆくのと
あなたは不思議そうに
ペンを見つめていました
言葉がかわいそうだから
もうこれ以上は言わないのと
あなたはすっかり黙って
消えた文字を追 ....
kauzakさんのベンジャミンさんおすすめリスト
(78)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
図書室の窓辺から
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
10-5-16
ときどき僕はまだ羊水の中で
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
10-5-8
「ハジマリ_ト_オワリ」
-
ベンジャ ...
自由詩
1*
10-5-5
「帰る場所を知らない」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
10-4-20
「雨の日、その一日が悲しいのは気のせい」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
10-4-16
「いぬっころ」
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
09-7-16
「いつも少し悲しい」
-
ベンジャ ...
自由詩
4*
09-7-9
「海にかえる」
-
ベンジャ ...
自由詩
2*
09-7-3
「コップ一杯の宇宙」
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
09-6-29
「魂の授業」
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
09-6-23
「原石」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
09-6-20
「そして静かに暮れてゆく」
-
ベンジャ ...
自由詩
5*
09-6-18
「シマウマとライオン」
-
ベンジャ ...
自由詩
4*
09-6-15
「アゲハチョウ」
-
ベンジャ ...
自由詩
4*
09-6-10
「六月のスケッチ」
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
09-6-8
「つめを噛むのをやめなさい」
-
ベンジャ ...
自由詩
5*
09-6-3
「深呼吸する」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
09-5-29
「夏のはじまり」
-
ベンジャ ...
自由詩
12*
09-5-24
「五月の風にさそわれて」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
09-5-20
「蟻と会話をする少女のお話」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
09-4-28
「やさしい唄をきかせてください」
-
ベンジャ ...
自由詩
12*
09-4-21
「水位」
-
ベンジャ ...
自由詩
5+*
08-10-14
「明日の壁は、空のむこうにある」
-
ベンジャ ...
自由詩
4*
08-9-22
「林檎」
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
08-7-21
「ゆれる_(教室に咲いた花)」
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
08-7-15
「セミダブルベッド」
-
ベンジャ ...
自由詩
3*
08-7-10
「何かが眩しくみえるとき」
-
ベンジャ ...
自由詩
5*
08-7-8
「コインロッカー」
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
08-7-5
「海に行きたいと思うとき」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
08-7-3
「満たされたいと思うとき」
-
ベンジャ ...
自由詩
6*
08-6-30
1
2
3
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する