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祭りの夜は渦巻く貝殻
空はずっと青かった
水の流れをずっと聞いていた
草を噛むとたちまち苦みが
口なかに広がって 星が銀河が
水のように押し寄せて来る
あれは
ケンタウルスのきら ....
かなしいからうたをうたった
わたしはなかなかった
だだ きいているきみが わんわんなくものだから
さっきよりかなしくなって
そうだ なくしてしまおう そうおもうのだった
√の中味の空白に
一匹の白い馬がうつむいて
草を食んでいる
( 見えるでしょうか
君が額に右手をかざした
窓の外
潮騒の浜辺に佇み
幾本かの草々を食む
あの ....
ふたりの車いすが
つながって
なめらかに
坂を下って行った
{引用=
あのひとのなまえをよぶ
はろー はろー はろー
せつなくなるきもち
きみにもわかるかい
ちぎれそうなよるを
ぼくはいきていて
はくいきがしろくないことを
しってし ....
骨格だけの春が
幾体もおどっているよ
薄桃と薄青が
まじりあうあのあたり
もういないはずのひとと
話をしたんだ
そうだよ それは夢だった
けれど
粒子状に還元されてゆく情景
....
サヨナラバード
冬の月をのりこえて
きみは、きみの場所へ帰る
たくさんたくさん手を振った
またねと云うのが本当はさみしかった
たぶんぼくは忘れるだろう
毎日の雑多におわれて
そして空 ....
春の光を浴び
菜の花が咲き
正しい言葉を語り
正しい努力をする
メロディーは心を癒す。
楽観主義は夢を叶える
攻撃の人生
笑顔の人生
世の中が楽しい
世の中は美しい
助け合 ....
窓の外がうるさいのでカーテンを開けると、案の定、犬が降っているのだった。雨粒たちはみな、犬の姿をしていて、降り落ち、地面に当たると、きゃいんきゃいんと啼いて弾け数粒の ....
線が、みえました
線が、みえていました
「ここからはいらないでね」
そう
いつでも
めにみえないかなしみ、というやつは
そこら
ここらに
ころがっています
....
朝顔の蔓をのばして、電話線
花を耳にくっつけて、受話器にした
沢山の花に見つめられながら、僕達は秘密のお話をしようと、
青い花の僕から、赤い花の君へコールをしました
一 ....
結局のところあなたについて書くほかはないのだ。
選択肢は常に目の前にぶらさがる。
埃だらけ蜘蛛の巣だらけのシャンデリアみたいに、
ぶらりぶらりと。
肝臓の色をした月に腎臓型の雲がつかみかかる。 ....
何もない空からゼロがふってくる
ならばいくらかマシだったかもしれないけれど
真っ黒な空からはマイナスがふってくる
はっきりとしたベクトル
明確な方向性を持つマイナスが
あたまのうえからふって ....
ねえ にんじんさん
なんで きみは あかいんだい
おふろに はいったから?
やけど しちゃったから?
だれかに たたかれたから?
つち ....
小鳥を逃がした事がある
さみしい時に啼いてくれたのに
鳥籠にいる姿がかなしくて
僕の目の届かない世界まで遠くへやって
今もふとすると胸うちで啼いている
傷ついたその折れた翼で
....
言葉を投げ合うほどに
違うものだと気がつく
砂丘の砂、そのひとつひとつが
自由な砂の本性で
名前が足りないから
同じものだと思いこむ
それはかなしいことだ
....
ライオンが
オーバーラップする朝
死の気配はまだない
歩いて行けば
夜にはサバンナで死ねる
それがいやなら海だ
海までなら
歩いて行けば
昨日の夜まで行ける
そこから沖 ....
ふわふわのシャボン玉の中では
ふわふわの魚が泳いでいる
しゅわんとはじけると
魚は空にかえっていく
私もかえりたい
空じゃなくていいから
ふわふわじゃなくてもいいから
....