呟きが5・7・5を望む放つ鳩
言論で原子爆弾をねじ伏せる
いつか来る戦禍知る人の全滅
ずっと
遠いどこかに
身体を預けていた
気分だった
やっと
身体が戻り
自分の意思で動く
手を眺めた
そんな
時間は短くて
また流れの中へ
飛び込むけど
この先 ....
夜を歩いている
恋人と携帯で話しながら
別れ話をあそびながら
出張さきの地方都市
ふるくてほそい商店街
その奥の細道を
恋人と携帯で話しながら
別れ話をあそび ....
登頂や連なる峰々 キ・回・仏
人全てスターチャイルド胸に星
怒涛なり魂の海図もて進む
とおく とおく
はなれた街にいる 膝を抱えた少女を迎えに行かねば
夢の中の少女は夕日の沈む部屋にいるだろう
そこでただ独り 膝を抱えているだろう
窓は少しだけ開かれているかもしれない
....
あのそらは遠い
重い空気の鎖に阻まれて
息をすることさえ
億劫だ
ホテルの部屋から
まだ働いているビルが見える
黄ばんだ青白いひかりが見える
こころのなかを見ている
それは蟻の巣のようだ
いろんなこころの積み重ねだ
さびしさほどの ....
あの頃の空に似た、
私の、
命の結晶。
硝子細工を
あるとき突然、光が見えなくなった。
それを畏れていたわけでは無い。
それを理解していたわけでも無い。
....
どろねこだー どろねこだー ぼくは ぼくは どろねこだー
ぼーくーのー けがーわはー どーろーいーろー でーーーーー
しかーもーー じっーさいー ....
あなたとは違うんですと言われてもそりゃそうでしょうよと言う他は無く
お医者に、
おめでたです と言われ
はあ。と答える私。
父親は誰だろう。パパかな。
そうのんびりと考えを巡らしていると、はい、とお医者から胎児を手渡された。
胎児には臍の緒と胎盤がついてい ....
夜空を越えて
きらめく星空
箒星が瞬くあいだに
胸の奥に秘められた
小さな鼓動は
紅くかがやきながら
燃えている
Over the
Sentimental Memorial
....
むこうで
ねむたそうな
きみが
いる
こちらで
ねっころがっている
おれが
いる
次女夫婦が
ぷれぜんと
する
きみと
おれとの時
テレビ携帯で
不如帰が
二 ....
責任なんか持てないよ
と思いながら優しくしている
口にすると妖怪が飛んでくるから
さっさと優しくする
蒼く濁った
水の下
虹色オイルの
カァテンの下
潜行すること
五メートル
潜行すること
十メートル
真っ黒な海底に到着す
真っ黒な海底に到着す
光わずか
....
雨に打たれて
凛としながらも
寂しげな
白いバラに
君の横顔を見た
切なくて
会いたいのに
触れたいのに
触れられない
雨が激しくなって
落ちる花びら
僕の夢 ....
おはようと
大きな声で
産まれたよ
おはようが
空の白から
産まれたよ
おはようの
よからお歌が
生まれたよ
おはようさん
たいようさんさん
うまれたよ
おはよ ....
おやめなさい
月はあなたに何も教えてはくれません
おやめなさい
風見鶏はあなたに何も教えてはくれません
おやめなさい。
だから
こうして私はこうして月をながめる
だから
こうして私 ....
人の気持ちなんか
わかるわけねーでしょ
しがねーから
続く現役 磨く不戦歴
カナリヤ気取りで鳴いてる
当たり前さえ
いつのまにか
鉄の飾りで
重くて死ぬんだ
いつのまにまでだって ....
{引用=
ああ
いま
きこえるのは
銃声
の
ような
きみの声
地球が回る (slowly,slowly)
梅雨空の下 (slowly,slowly)
足取り重く ( ....
{引用=ここは 心洗いの『{ルビ洗心屋=せんしんや}』
悩みがあるなら いらっしゃい
空色木目を とんとんとんと ノックして
汚くってすみませんが
....
一群の人が祈りを捧げている
月を見ているのだ
やすむといい
深く川は
あなたのみなもとまで
流れてゆく。
ざざー、、、ざぉぁざおお!ッ、ざざー・・・
灯台のあかりと
海面を漂う点滅がそれをからかう
・・・未完の夜と女の歌を飲み込んで
波毎に照る浜辺の稜線は
形を変えながら怯えてい ....
風呂上がり 胸より先に 髪乾く
眠ってる場合じゃないぜ
ある午後
気が重たい電子音が浅く
光る地平の線が向こうの方で
本棚の背後から
脱走して拘束する両耳から
貫通するガラスの欠片のその輪郭が
つま先から冷たく繰り越し ....
職場の同僚に教えてもらった
初夏の広域農道は明るく開放的で
自然と車の速度も速めになっていく
ストレスフリーで思うがままに操る車
エンドルフィンが漏出して
ハイな気分で
車を操って ....
強い日差しに誘われてか
日傘をさしたおばあちゃんが
ひもをぐいぐいとひきながら歩いている
たれた舌からよだれをたらしながら
よたよたとついていく若い犬
首輪がよせる三段腹は
ささやかな抵抗 ....
聞こえただろうか
朽ち果てた魂の
最後に鳴らす
微かな音が
定められた法則に従って
それは誰にも気付かれることなく
静かに空に浮かび上がり
遠く地球を離れていく
火星を越えて
....
夜明けのまえで
ぼくらはくちづけた
扉もしまらぬうちに
つよくかたまる
きみを永遠つれ去れないから
普通の情事のふり
しわくちゃのシーツ
白い 波 涙 影
....
五月の夜の街道は
緑の風の香りする
きのう遅くにつけた香水
藍の影絵に、
刹那な、微小な
罪びとまえの姿形
五月の夜の街道は
緑の風の香りする
....
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