試される
餅月兎

それは今日ではないのか


かつて疑い
そして抗い
やがて慣れ
いずれ飽きて

強くなったのではない

君が目を覚ますのは
いつも五時間目の
誰もいない教室
窓際のその机の上には
真っ白な教科書と
真っ白なノート

ひらいても白
めくっても白

仕方がないので鉛筆を
変な握り方で

焦りの言葉で
黒くしてゆく

強くなったのではない

ああ それほど悪くもない
ただ 落第しただけなのだ
でも 落第したままなのだ

慣れも通用せず
飽きも存在しないエリアに
踏み込む事が出来なかった君に


勝ち直すチャンスと

負け直すチャンスと


自由詩 試される Copyright 餅月兎 2008-03-15 19:25:27
notebook Home 戻る