すべてのおすすめ
暴力はどこだ
暴力をよこせ
殺人は暴力か
憲法は暴力か
ナチスドイツ
福島原子力発電所の
メルトダウンは暴力か
涙で暮らす幾数年は
聞いたそばから耳が腐れる
そうじゃない
ここ ....
歩道の縁石に
繭のように座り込んで
きみは
つぎの言葉を待っていた
つぎの言葉など
もう
ないというのに
プラチナブロンドの
髪に
ピースマ ....
この糸のさきを
だれもが放してしまった
糸のかわりに
だれもは棒で突いてきた
棒を糸だとつかんでみても
からだは痣だらけになるばかり
この糸に風が吹くのを
じ ....
もうこれで充分だとでも
言うのだろうか
まだだ。まだなのだ。
米が無いことを嘆き呟けば
芋や南瓜が60kgも届いたじゃないか
ふた月を米無しで過ごすことに
愚痴を溢せば
30 ....
花びえ 底びえ・・・・・・
「気」のみちはとざされ
「血」のくだはしずみこみ
「水」のすじにはヘドロのシミ跡が
あゝ 熟成しかけのゴマ塩あたまよ
おまえはまさしくそっくりであ ....
「嫌な事って、忘れてしまって
いい事しか 残らないんですよね」
カラリと笑った女の子の言葉が
終電の空席に余韻を残して
その言葉の隙のなさに
胸がグッとなること 数回
夜が遅くな ....
呼吸が乱れ悲鳴を上げました
目の前に繰り広げられるヴィジョン
過去を投影した記憶の水底
両手で耳を塞ぎます
零れ落ちる泪に宿る刹那さ
駆け抜ける当時の恐怖
現実との境界線を失くした海馬 ....
うんざりしてるから
その声で叫ばないでよね
煩わしい御口にはガムテープ
喋ってご覧なさいな
泪目になって睨んで
息を荒げて
指先に力を込めて
罵倒出来るものなら
してご覧なさい ....
北国の街でも
季節という名の急行列車は定刻どおりにやってきて
開いた扉に ベルが鳴って
早く行きましょうと 待っている
すべてを捨てて飛び込むことができた昔とは
....
縁をひとつ
自らで切ろうと思うのです
不安定で平和な木曜日がいいでしょう
草木の青臭い
今の時期がぴったりとくるでしょう
深呼吸をしても
溜め息で押し戻しても
....
今日も一日が終わる
「 気がする 」
そんな虚ろな気持ちで
24:00は過ぎてゆき
リセットされた気の時が
ゼロに戻され
また 肥えてゆく
嗚呼
今日もいく ....
テーブルの日に焼けた部分は
いつもそこだけ聖母のような印象をたたえている
去年飼ってた金魚を地面に埋めた
そこに植えた金魚草が花をつけた
でも、あの愛らしさはひとかけらも ....
蜂蜜ミルク
いつもどおり
布団に入ってから
胸の痛みを自覚した
翌朝のレントゲン
小さな亀裂は
ドクタには診えない
僕の肋骨の
悲鳴
必要以上に
生きるのが好き
擦り切れそう ....
{引用=自分の外の世界の利害関係は、いまやあまりに難解で考えようもない。人々は感覚を捨てて興奮に走り、何が何でも楽しもうと躍起になっている
「囚人のジレンマ」 リチャード・パワーズ著 柴田元 ....
今にもねようとふとんにもぐり
君の肩に鼻を押し付けていると
とおくのとおくで猫が
ぎにゃあ、ぎにゃあ、と生きているのがきこえ
君もわたしもまだ死んでいないみたいに
はじまるの ....
桃太郎の養父母、
川上の兄弟達に気付かぬふりした。
死んだ奴らばかりが
生きてる奴らに
「早くこっちに来いよ」
っていうのは不公平だから
僕は
高校の制服を着ることなく死んでしまったあいつに
毎日毎日、狂ったように
「早くこっちに来い ....
19のときニューヨークに行く
めんどくさいからひとりで行く
なんでかモンローの絵葉書やら
カレンダーばかりを買い込んだ
そいつでオナニーしてみようと
試みたけどまるで勃た ....
とうとう三十歳になってしまいました
この歳になって鬱病になるとは
思ってもいませんでした
過去が追いかけてきて
私を捉えて離さないのです
こんなはずじゃなかったのに
こんなはずじゃ ....
シリカゲルの砂浜に打ち寄せる波間に
ひとを仕合せに出来る鐘が見えた気がした
それは瞬く間に沈んでしまったけれど
少しだけ笑顔を取り戻したカモメのジョナサンが
何かを叫んで実家に帰ったんだ
眠 ....
八月はしづかに
葉先からくれないに燃え
白い節くれだった骨になる
そのつつましさの中に
芽吹こうとする強い意志を隠しもっている
漂流する鳥たちは
わずかの間のよすがを求め
自らの骨のゆめ ....
彼は待っている、
おおきな手と長い腕をひろげて、
彼は待っている。
彼はひとつの特権を持っている、
おおきな手と長い腕をひろげて、
彼は特権を行使する。
しかしその特権をどんなに行 ....
月の瞳に
海が映るのか
海の鏡に
月が潤むのか
旅立ちはいつだって
こんな夜の、ブルー
マストを背にした
ひとつひとつの心に
青はなにを
語りかけるのだろう
....
花屋の娘に恋をして 妻に花束を買って帰った
なにも言葉を 落とせそうにない口を ありがとうの唇で塞いだ
愛人が旅行へ行きたいと言い 出張を装って出かけた
「早く仕事が 終われば日帰り ....
思い出迷子な僕たちは
南へ南へ
潮騒の子守歌を聞きに
この道に沿って南へ
電車を乗り継いで
南へ
知らない所へ
波音が恋しくなって辿り着く
知らない浜辺に
打ち上げ花火の煙が
....
アスファルトの道を歩いていたら
急に波打ってしまったので
なんだろうと首をかしげていたら
そういえばこのところの猛暑で
線路が歪んでしまったことを
思い出していた
ミニィは
アス ....
感情には雑音が乗る
試験中の静けさに
胃が重たくなり
口中が乾いて
窓の風音と
斜め向かいの机の
名前が思い出せない
級友のシャーペンが
刻む音が気になり
目の前の紙には
集中 ....
穏やかなニュースが部屋中に流れる
?英雄さんが殺害されました?
悪くない話しだ
英雄がいらなくなった訳だから
いざと言う時
頼りになるのは英雄よりもお隣さん
仲良くしとかなくち ....
仕事を終えた私はふと思い出したように
あの日の帰り道を歩いていた
道はひとまわり広くなっていた
かどのタバコ屋はコンビニになっていた
美味しかったとんかつ屋は店を閉めており
人が住んでいる気 ....
私は元来
無口な男でありまして
うっかり、思慮深く思われがちですが
それは、本心を秘めている
というより、むしろ
現すタイミングを計れない
どうにも不器用な人間なのです
何か言わ ....
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