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ひと夏のあいだ
あおぎ続けていた団扇
骨だけになって
白いプラスティック
手に馴染んできた
縦じまの持つところ
右手を呼んでいる
いつから皮が剥がれ落ちたのか
水かきの無い手のひら ....
相変わらず愛だの恋だのは人気者で
夏ともなると入道雲や青空が歌いだす
どの番組も同じに見えてしまう
入り込んでしまえば
違いは歴然なのだろうけれど
ほらまた
蝉が時雨と共に夏の奏鳴曲を ....
マウンドに立っている
誰も守らないグランドの真ん中
ほんの少し前まで
外野で黙ってろと
生えた草むしりとか
雲数えたりしていたのに
気付けばマウンドに立っていた
大きすぎるグロー ....