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夏に凍てつく
雨は胸をこして硝子玉になる
抱いている
空のように抱えきれない空を
わたしのてのひらも腕も
骨になり粉になり空中に舞った
雨は風鈴の匂い
哀しい ....
すきとおる泪が
青い洞門をすべり落ちる
あなたほど自然に私をさとすものはない
美しく象形した蚕の吐糸がやさしく肌を包む
あなたは私を裸にせず裸にする
新しい息吹は真珠となり
このく ....
ビブラートする白
は、流れ落ちて目覚め
あとは黒い眠り
指先は
猫毛のように鍵盤を滑り
響きは深閑に温度をもたらす
私の背にかむさるその暖かい音色は
恍惚に揮え光冠を放ち
空中 ....
(詩と作者)
私が詩とつながることはいい。
私が詩とつながらなくてもいい。
私=詩でも、私≠詩でも。
また、
作者=詩でも、作者≠詩でも。
ただ、詩の「作品」を、作者本人に結びつけ ....
感じない掌の上に
鳴かない鳥が
人のように瞼を閉じる
冷たい雨の降る
コンクリートの上で
静かに眠りにつく
戯れるように
温度を残して ....