すべてのおすすめ
ぼくはこれからも誤解され
ひとから見れば
損をして生きて行くだろう
でもそんな人生が気に入っているのだ
もうぼくの精神はひとりなのだから
それが選んだ道なのだから
同じようなひとのそばに ....
この街のどこかで
何かを守っていた
光は夜と外灯だけ
オレンジの作業着
いつもありがとう
宇宙にありがとう
言葉で飾らなくても
言葉で飾れなくても
....
木々の緑とは虚無のことなのかも知れない
緑とは葉緑素の目に見える色のことだ
虚無とはどこか一点へと向かう苛々した無数の風のことだ
だから
色とは苛々した無数の風のことなのかも知れない
色は ....
青いひかりを見つめるために
ぼくは地球に生まれてきたんだ
それだけが意味だったんだよ
そう思うと楽になれた
死んで楽になるよりも
そっちのほうがずっと
楽チンに思えたんだよ
青いひか ....
緑は雲か大空か
緑に光る山を見つめていると
そんな言葉がぼくに浮かんだ
緑は雲か大空か
雲ひとつない
きみは天気を
探しているの
緑は雲か大空か
緑に光る山を見つめていると
そん ....
月や星が必死に輝いているのを初めて知った
駅から出ると月が雲を照らし星が輝いていた
タクシーで久しぶりに家に戻ると泥のように眠った
夢の中でもずっと月や星が必死に輝いていた
ぼ ....
ホテルに四日間泊まり込み、自社の財務のシミュレーションを行った。
財務のシミュレーションとは、複式簿記の作成のことではない。
かつてドイツの文豪ゲーテは複式簿記を、『人間精神の最も立派な発明のひと ....
あのひとが鏡に向かって化粧をしている
あのひとが見つめているのは
鏡に映るあのひとではなかった
描き直されるのなら
あのひととの歳の差であるべきだった
それが
鏡に ....
年商3.7ミリオンユーロの鉄工所の親父は
彼自身がマイスターの資格をみっつ持っている
品質、納期、価格、そしてマイスターのブランドを武器に
大小100社の顧客のコアパーツを21人で製造している
....
優しい。
痛くない。
傷ついてきたことも
静かなam
ひとの数だけ
ふつうに雨に濡れている
雨の日のam
ひとのいる場所に
一人でゆくのが好きだ
....
きょうの花びらを忘れない
玄関にまかれた花びら
あのひとの爪みたいだ
やわらかな色づき
ほのかな湿り
美しく朽ちてくれ
この桃色を掃きながら
ふっと心 ....
般若心経には
ぎゃあていぎゃあていはらそうぎゃあていぼうじいそわか、
この真言を唱えれば
執着とは意味のないものだ、ほかに大切なものがあるのだ、
これが会得できると書いてある
....
有限時間というリュックサックに
たくさん詰め込んだ愛や心配
一つ出し二つ出ししてゆくうちに
リュックサックには
あなたのこころが入ってゆく
それがあったかくて
....
5時半にうちを出て朝一の新幹線で東京にゆく
坂道の向こうでは日が顔を出しているのだろう
まだ見えない太陽で外が明るかった
この時間三ヶ月まえまだ会社にゆく道は夜だった
そしてあの頃ぼくはまだ純 ....
昨年のお昼まえ
花びらに涙するおんなを見つめていた
泣く理由なんてたくさんあった
だけどぼくは
それを不思議がるふりをしていた
サラダにスリゴマをかける
アボガドをいれる
炒めたベーコ ....
過去は変えられないけれど未来は変えられる
そんな箴言を吐く奴はうそつきだ
過去は変えられるし
過去を変えなければ未来は変えられない
あらゆる過去を変えるために
ひとは宇宙のあちこちで
あ ....
でこぼこしていた大好きが
たましいにプリントされて
僕のたましいそのものになっていた
だからもうあんなに痛くはなかった
あなたは僕のいちぶです
やっとここまで辿り着けたよ ....
数日前退院をして
足を引きずり引きずり
日常をおんぶしながら歩いている
病室よりも冷たい風を
春と感じて
ふたたび光線のなかにいる
それにまだ慣れないで照れている
....
優しくなれよ
朴訥な悲しみ
雫のような光
僕はしずかに
死んでゆくよ
寄り添う通りに
街路樹に
月の光架かるよ
優しくなれよ
朴訥な悲しみ
雫のような光
涙をかなでる
生き ....
そのことばかり考えていた
雨に煙るよ
曇り日の
午前のひかり
ありふれた春の嵐
土曜日の東京
買い物に出掛ける
帰宅してから
ひとりで
生きてゆく ....
東京は20℃だそうだ
今日は蕾が赤茶けて
さくら木は
粗雑に汚れて見えるだろう
さくら木に
花が咲いたらさくらだと?
そんな勝手な考えを
許してなんてやるもん ....
痛みに耐えて目を閉じている
今日で臥して四日目になる
病室にはひかりがしみている
トイレに行くのも辛いから
あまり食事もとらないでいる
ひかりのなかにいる
風が ....
はぐれてしまった宇宙飛行士は
地球を見つめながら死んでゆくのだろうか
ぼくは誰とはぐれてしまったのだろう
かなたに何を見つめながら死んでゆくのだろう
下唇をすこし噛んだら
....
恋人の心変わりを感じていた頃、辞表を出してくる社員がいた。
彼らはぼくをひどく傷つけた。
ひとのこころなんて分からないものだ。
思い返してみればそんなそぶりもあった。
そぶりかあ・・・・
人 ....
今更なことを
ぼくらはやってゆこう
自我は時間だ
自我を減らせば
時間も変わる
今更なことを
ぼくらはやってゆこう
愛されなくてもいいじゃないか
愛 ....
たいせつな存在が
ぼくらの土台となって
働いてくれている
たいせつな存在の
ぼくも
土台となって働いていよう
それが空しくなるようなとき
そんなときこそ
....
銀行から電話があった
母のお金がなくなっているのだという
私はフィリピンとブラジルの混血だ
母の国には行ったこともないし行く気もない
父はもういない
いないからだろうか
....
ひとは執着から逃れられない
ひとは執着から逃れられる
執着を思わなければいいのだ
ひとつき後にはさくら花
いのちを賭けた尊い轍に
つらなる裸木が上を向く
ひ ....
さっきまでの雨が上がったようだ
雨の上がるように
ぼくも静かに死んでゆこうと思った
いまはなき
指揮者の合唱指導のエピソードを思い出していた
雨の上がるように静かに死 ....
微生物たち
腐敗があるから免疫系
反復と増殖
すぐそばにある再臨界
不穏や不安
その爆発のあとが大切
攻撃してくるものに守られて
守ってくれるものに攻撃されて
今をかさねてゆくことが ....
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