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虚無たちが
降りつむ
まい落ちる
降りつむ
まい落ちる
飽きられたおもちゃのように
粉雪のように
プロしか無理なピアノの響きで
点になって
....
待ち合わせた駅
一緒にのった電車
降りたったホーム
愛するひとのいない
降りたったホーム
一緒にのった電車
待ち合わせた駅
風景は灰いろ
くちのなか ....
夜はどうやって夜になるのだろう
ひかりはなぜひかりなんだろう
ひとはなぜひとを好きになるのだろう
どうしてそれを愛などと呼ぶのだろう
こんなこともわからなくなっている
....
なぜこんなにんげんなんだろう
ソファに寝転んであくびをしている
涙がとまらなくなった
あっ、悲しいんだ俺、そう思った
こころあたりはある
あるのだろうか
それじたいも犯人ではないようだった ....
すべての<色>に撃たれていよう
業火に灼かれ白い灰となるまで
サービスエリアで雨に撃たれた
車のなかから外を見るようなふりをした
ひとは明日を信じていた
ひとは不安を信じていた
俺はだか ....
だれも裏切らない
だれも傷つかない
だれもが騙され
だれもが酔える
そんなパワフルな嘘を
思いっ切りついてゆきたい
架空の過剰で
切なくなってもみせました
青信号はみどりのいろで
赤信号は洞窟のいろで
あなたの肉を爆ぜさせました
今朝もあなたで
海のおとを聴きました
架空の過剰で
切なくなっても ....
おお、そうか、薔薇か、薔薇を育ててみたいのか、
彼らはそう言ってとても喜んだ
それなら、この本を読みなさい、とくにここは口に出して何度も読みなさい、
彼らはそう言って励ましてくれた
....
陶器の皿に生卵を割って
皿に直接火をかけながら
目玉焼きの歌を歌いました
それは楽しい歌でした
洗濯ものをたたみながら
どれにアイロンかけよう
洗濯ものの歌を歌いま ....
ゴッホはゴーギャンをまねて
あの椅子の絵を描いたのではない
どこにでもある椅子を
グリーンを背景に(ブルーではなく!)描いたゴッホ
椅子のうえにはろうそくを燈した
不在の椅子にろうそくを燈 ....
見えないものについて話をするとき
特定の宗教をじぶんは信じてはいないけれど
そう前置きしてしまうのはなぜだろう
見えないものについて話をするということは
じしんの宗教観の吐露に ....
きみが紫露草のようなんだ
青色がとても似合うからか
そもそもきみが青だからか
地べたの緑の小さな宇宙に
散らばる青い星々だからか
この可憐な草花のあまくて
涼やかな香がきみだからか
きみ ....
お昼前に貰ったメール
題名は
カレーを買い出しに出掛けています
いちめんの葉や花の写メが添付されていた
それは光のなかで薄れて見えた
夏ならば蝉の声が聞こえてきそうだった ....
おまえは正しい
人間として正しい
最愛がほかにいることを
そいつにきちんと話したのだから
きっといまの苦しみは昇華される
これが業なら今回のことで消滅する
だから気 ....
高速道路のうえに月が照っている
喫茶店なんかもうやってないだろう
コンビニでホットを買って
クルマんなかでじぶんを愛してみよう
光があたっているだけなのに
光のかたち ....
ぼくはこどもの老人ホームみたいなところにいた
親と暮らせないこどもは
この世に多いような気もしていたし
周りがそんなふうな子ばかりだったから
そう思っていたのかも知れない
....
いちばん好きなひとと
けっこんしたいとおんなは言う
だからそれを
かんがえるようにとおんなは言う
ぼくは頭がい骨のまわりでかんがえる
後悔とざいあくの海のなかにいる
....
つよくなってどうするの?
つよくなったあとどうするの?
花を咲かせてどうするの?
花が咲いたあとどうするの?
過去は変えられないけれど
じぶんと未来は変えられる
....
ここはぼくのいる場所じゃない
だから余計真剣に事に当たる
じぶんの何かは分からないけれど
その何かをひきちぎるようにして
しぼりだすようにして事に当たる
そうやって最初っから存在して ....
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