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電灯に 虫が群がる
暗闇を震わせて
光に酔ったように身を惑わせる
ぶつかり合って 羽を散らし
ひとつ
ひとつ
闇に落ちていく
ああ
あれは ヒト だ
....
失った昨日を探して駆けた
太陽は眩しいから怖い
明日は だらしなく口を空けて僕らを飲み込もうとするから
嫌い
失った機能を求めて泣いた
大切なものは消える
心 ....
あなた 寂しいというなら
その血肉を隣人に与えなさい
血は啜られ 肉は喰らわれるだろうが
{ルビ末期=マツゴ}まで あなたは独りではないね
あなた 狂いたいというなら
....
ニンゲンの丘に立つ
魂を踏み砕いて
隙間から洩れるのは{ルビ赤光=シャッコウ}
全てを抱えあげるには
一対の手は絶望的に少なく
踏みしめる両足は脆弱に過ぎる
誰 ....
いつもいつもいつもいつも
いつも
犯した過ちの記憶を愛でて
断罪の刻を待ち焦がれながら
神様に祈りを
無垢な笑顔に怯え
追い立てられるように贋物の仮面を削った
....