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ゆっくりゆっくり
暮れなずんでいく
太陽が
月に
主役を譲ろうか
考えている
街は戸惑って
モノトーンになって
こんな夕暮れは
誰かといても
淋しくて
思いつめていた
ぼくは
天界と地上を
さまよう
こころの中で
これ以上は
もう
これ以上は
猫は
ぼくのそばを
離れない
死の匂いを
嗅ぎとって
窓からは ....
カウ・ボーイがあたしに言った
「忘れ物だよ」
あたしは
忘れたんじゃない
わざと置いていったのだ
もう
いらないから
「よかったら
あげ ....
2月29日って
記念に書いてみる
4年後のわたしたち
どうなってるんだろう
日本は
世界は
どう変貌しているのだろう
そんなこと
考えながら
....
駅前の
風景が変わった
再開発の名で
故郷は跡形もなく
クレーン車が行き交い
ミキサー車がひっきりなしに出入りする
変わりゆくもの
どっちみち
変わっていくのだろう
....
深い森のなか
長い長い
散歩をした
ただ
道を辿るだけで
あのひとに
そんな秘密があるなんて
知らなかった
深い深い秘密が
あのひとは
今日も笑顔だろう
....
一針一針
縫い込んでいこうよ
こんなふうに
キルティング・ツリー
わたしたちも
これからを
二人乗りして
どっかいこうよ
秋風を切って
田舎の散歩道を
きっとそのまま
違う世界に行けるかもしれないね
バナナは好き
甘くて柔らかくて
でも
人前で食べるのは嫌い
なんだか
猿になった気がするから
丸い月が
見下ろすこの街を
わたしは
愛する
あのひとの
生まれ育った街だから
ほかのひとはだめ
でも
待ってるひとは
なかなか来ないの
ふたりの仲は
今が最大の{ルビ危機=ピンチ}
洗いたての洗濯物を干しながら
ピンチで止めていく
ふたりとも
洗いたてには
もう
戻れない
ピンチでとめることも出来ない
き ....
凶器って
ナイフでも
銃でもなくって
コトバなんだね。
昏い昏い
夜があけようとしている
黄金色の朝は
いつも下からやってきて
夜は上に追い払われる
おはようって
最初にいいたいのは
やっぱりあのひと
でも
会えないから
....
天窓から見える
山はまだ緑
まだ
でも
そのうち
紅葉になって
きっと
美しいだろう
血のような赤や
華やかな黄色に
もしかしたら
雪山さえ
見る事が
できるかもしれない
四季は
わたしを置き ....