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やわらいだ寒さに薄着で出かけたいあたたかいものをいれた水筒
日を束ね春と呼んではいるものの二度と同じ日は集まらない
だれ一人おなじ人間などいない一回きりの春も同じだ
....
寒さがやわらいできた
薄着でそとにでかけたからか 何かあたたかいものがたべたい
季節はくりかえさない
春とわたしたちがよんでいるもの
一度としておなじ春はこなかった
世界にはいままで ....
「こわれた護岸をなおしています」
私にはたしかにそう聞こえる。その男は画家だったので、「こわれたゴーガンをなおしています」だったのかもしれない。アトリエには花瓶にいけられたカサブランカがあった。「ひ ....
一日ごとの神様というと大袈裟だけれど
それぞれの日に担当者が決まっていて
八百人が毎年持ち回りで
一日ずつ見守っている
年に一度の総会で
月ごとにグループを作るのだが
その時ぽつんとひ ....
あおぞらにむかって
ほんはひらかれた
せかいのだれもが
てにとれるように
時間の波に押し流されることなく
権利の射程圏内から逃れて
生き残った言葉の集落は
門を開いて客人を待つ
....
この緑色の液体を飲みなさい
毒は入っていなくてよ
揉み解した葉っぱを干からびさせた物を
お湯にひたして体液を抜き出したのよ
人間は森から離れてしまったから
植物液を飲まないと
魂なき野 ....
毎月28日はとりの日である
28(ニワ)トリというやや強引な語呂あわせで
オリジナルチキン4ピースとクリスピーが3個で950円
俺はそれをお持ち帰りする
「買出し頼まれちゃったよー全く困っちゃ ....
君はポロシャツを着ている
襟のところから三つボタンがあって
君は一番下しか留めていない
君はだぼっとしたジーンズを履いていて
その膨らみの中にまだ春を隠していた
もうすぐ夏も逃げ込んでく ....
帰るべき家があれば
来た道を戻るということは
当然のこととなるが
家を持たぬ旅人は
どのように歩いても
片道の往路でしかない
家と目的地を往復するだけの
平凡な毎日に
何も疑問を持 ....
ばっち
ばっちっち
ばちばちのぱんちっち
びっち
びっちっち
ぴっちぴちのびっちっち
ぶっち
ぶっちっち
ぷっちぷちのぶっちっち
べっち
べっちっち
ぺっちぺちのべん ....
最初は誰もがただの雨だと思った
それは空の破片だった
乾いてひび割れて
ぱらぱらと空が
降ってきたのだ
空のすべてが落ちてくるかもしれない
どうやって己を守ろうか
頑丈の建物を作っ ....
日が暮れる前に家に帰ろう
森の中で夜を迎えてしまったら
僕らはもう家をみつけられない
だれかここまで探しに来て
一滴の灯りを携えながら
気味が悪いほど空に
星が散らばっている
人間の ....
ボールを受けるときは胸の前でと
習っていたのがこんなところで
しゃしゃり出たのか、弾丸は
胸のど真ん中へぶっ刺さる
貫通した方がケガの治りは早いのだろうが
今はこの身体の中で全ての敵意を ....
カーテンの隙間から伸びる
白い光の筋をたどって
窓の外へ出てみたら
青々とした緑の芝生が
朝露に濡れて笑っている
裸足のままでその上を
歩けばきゅっきゅっと足の裏
草の葉と根が撫でて ....
生まれたてのガラスは
存在しないかのように美しかった
内と外を隔てる境界なんて
本当は存在しないものなのだと
透明な身体で物語っていた
ガラスの魔法は少しずつ
雨に触れて解けていく
....
雲ひとつない空の青が眩しい
どこに太陽があるのかもわからないくらい
水色がひたひたと目に入ってくる
校長先生と呼べる人がいる場所を遠い昔に離れ
気だるい朝「今日は雲ひとつない晴天です」と
快 ....
年が明けたあさ
目を覚ますと目の前に
水のたっぷり染み込んだぞうきんが
そばの油揚げみたいに旨そうな姿で置いてある
これは床でも拭けということかと
年末の大掃除のようにぞうきんを手にとり ....
森の中を進む
木の無い森
草の無い森
ただ土で満たされた森
水は砂の底を流れ
砂があちらこちらに山を作る
表面は水の波紋のように風と遊ぶ
「ここはかつて森であったのだ」
と言う人が ....
あれはフラスコみたいなものだった
化学反応が期待される液体を溜めておく容器
そしてそこに時おり栓をしてチューブを突き刺す
煮えてもいないのに液体と固体はグラグラと泡立って
それは恐らく酸を帯び ....
あさ起きて、いつものように眼鏡をかけた
しかし何も写らない
眼鏡が写らないと何も見えない、
それは識別不能の抽象画の世界
超印象派な日常
ベッドサイドで頭を抱えていたら
妻が起こしに部 ....
ピチカカという鳥がいます。それはとてもめずらしい鳥です。満月の光に当てると羽が青く光るのです。ピチカカ鳥は新月の夜に生まれます。そして満月の光に当たると青く光り輝き、月が沈む頃に卵を産み落として死んで ....
自分の髪が煩わしくなるとき
夏の訪れを感じる
いっそ丸坊主にでもしてしまおうか
と思っては、躊躇う
長袖に隠れていた腕が
恥じらいながら顔を出し
外気に近づいた脇が
風の気配にスー ....
日曜日に朝から起きているときは
誰かのために生きているときだ
カメラを首から提げて、僕は君にぶら下がっている
今日の京都は余所行きの顔
君も1時間級の化粧で、休日用の匂い
社会と休戦 ....
竹の生い茂る中を歩く
辺りは暗い
竹の脇に燈籠がともる
燈籠の火が揺れる
火の玉のように泳ぐ
竹の葉が騒ぐ
そういえばここは海の底
麦畑に迷い込む
誰も捕まえに来ない
立ち止まっ ....
大腸と小腸の図を見ると
蛙の卵を思い出す
むにゅむにゅむにゅりと蠢くような
細くて長い透明うんこの中に
いくつものタピオカ
多分ねじればソーセージ
ゆでればカリッと言うのかね
蛙は何歳 ....
光に弱い体質だった、身体がというよりも、精神的な部分で
拒絶反応が出て、カーテンを閉め切った部屋に閉じこもる日々が続いた
わかったつもりの大人がやってきて、何もかもを大衆と社会のせいにして
去っ ....
何度も君の名を呼んだ
声が出たことは一度もなかった
臍の奥底深くにある樹海
窒息しそうな木々の狭間
羊歯の葉の上に声溜めが転がっている
叫び出しそうになった声はきれいに縁取りされて
そ ....
300年前の人に会う方法を知っているか?
彼は会うなりそう聞いてきた
風が窓枠を激しく揺らす
囚人が興奮を抑えられないように
(笑う、
300年前のやつらに会う方法だ、知らないのか?(また笑 ....
裏庭で夏が入道雲を浮かべている
昔ながらの夏だから雲にも貫禄が出てきた
そろそろ伸び過ぎた部分を刈らなくてはならない
夏を見るたび、思い出すことがある
昔はどこも夏しか飼わなかった
....
ワシの灰皿知らんか?え?なんやコレは、チキンの骨?ママ友と茶しばいた時に、ケンタもしばいて、ハゲまでしばいたやと?お前ばっかりええのう。ワシがオイルに塗れとる間に、お前はオイリーなチキン食うて、だんじ ....
あおばさんの木屋 亞万さんおすすめリスト
(107)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
はるについて(ホットケーキ)
-
木屋 亞 ...
短歌
5*
12-4-7
春について(ホットケーキ)
-
木屋 亞 ...
自由詩
4*
12-3-25
こわれた護岸をなおしています
-
木屋 亞 ...
自由詩
3+*
12-3-23
うるう人
-
木屋 亞 ...
自由詩
4*
12-3-1
あおぞら
-
木屋 亞 ...
自由詩
7*
12-1-15
森心あれば
-
木屋 亞 ...
自由詩
8*
12-1-12
ケンタッキーフライドチキンを食べた夜は
-
木屋 亞 ...
自由詩
8*
11-11-14
ボタンを押したら
-
木屋 亞 ...
自由詩
5*
11-8-31
おもいでの丘
-
木屋 亞 ...
自由詩
4*
11-8-4
ばびぶべぼっち
-
木屋 亞 ...
自由詩
2*
11-7-15
杞憂
-
木屋 亞 ...
自由詩
6+*
11-7-13
停電の夜に
-
木屋 亞 ...
自由詩
1*
11-7-9
radiating_pain
-
木屋 亞 ...
自由詩
1*
11-4-22
ぷらちな
-
木屋 亞 ...
自由詩
6*
11-4-12
硝子は大人になる前に散る
-
木屋 亞 ...
自由詩
1*
11-4-9
空の青さが眩しくて支えきれずに
-
木屋 亞 ...
自由詩
4*
11-2-26
正月はどこか饂飩に似ている
-
木屋 亞 ...
自由詩
4*
11-1-2
ノルウェイの森とは全く関係のない森の話
-
木屋 亞 ...
自由詩
2*
10-12-10
夢万夜
-
木屋 亞 ...
自由詩
3*
10-9-23
地デジ対応
-
木屋 亞 ...
自由詩
3*
10-7-6
ピチカカ反応
-
木屋 亞 ...
散文(批評 ...
5*
10-6-23
_炭酸水と夏の気配
-
木屋 亞 ...
自由詩
5*
10-6-13
木漏れ日カメラ
-
木屋 亞 ...
自由詩
4*
10-5-26
ほうぼう
-
木屋 亞 ...
自由詩
3*
10-1-23
蝌蚪
-
木屋 亞 ...
自由詩
2*
09-11-17
背中には向日葵(リライト)
-
木屋 亞 ...
自由詩
4*
09-10-22
それでも世界は美しいと思うしかない宵の口
-
木屋 亞 ...
自由詩
8*
09-10-19
魔法
-
木屋 亞 ...
自由詩
5+*
09-10-12
夏をかう
-
木屋 亞 ...
自由詩
4*
09-7-22
灰皿
-
木屋 亞 ...
自由詩
3*
09-3-16
1
2
3
4
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