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投書がきた
「5時をまわっているのに
 電気が点いているとは
       なにごとだ」

そう
僕らのしていることは
血税で支払う電気代ほどにも
何にもならない
のかもしれない
 ....
答えが見つからないと
三色定理の話をする人

答えは教科書にはない
と叫ぶ人

明日の君達へ
鼻をたらしながら
ただの棒切れで遊んでいただけの僕も
瞳は輝いていたのかな


 ....
1025:イノシシが知事公邸の裏庭を駆け回る

{引用=あんたのために
かけずりまわって

がぁー っ ていって
ぐぉーん っ て終わった

やっぱりいつかは
止まってしまうもん ....
たくさんのさよなら見送り
ふりかえると
行きそびれたものたちが
思い出たちが
おかえりと言った

いつか君の町で
君のうたで
心がもう
使い物にならなくなってしまった
と言いながらも
あ、
涙 流れてる


何もかも捨てたつもりでも
夕陽は
別腹らしい
  
玄関を開けると
妻はドラマを見終えたところで
「あたしの唇返せ」
と言う
そんなこと尻をかきながら
言うもんじゃない
と思いながらも
冷蔵庫のビールの有無が気になった
僕らは
 ....
今朝
澄んだ風が吹くようなので
ぶらりと散歩に出た
用水沿いにも彼岸花
延期になっていた運動会の
開催を知らせる音が響くと
そういえば
と ついつい
よく晴れた空を見上げてしまった
 ....
  

不思議な人が
一億個の不可思議を抱え
目の前でにっこり笑った

さて
僕は何から始めようか



おはよう おはよう
僕は君にとっての
不可思議のひとつでいい

 ....
 

お釈迦様でもないけれど
虫一匹殺すつもりもないのだ
けれど
今度死ぬときゃ
栗の入った羊羹の裏だといいね
こんな軍靴の裏でなく


  
{引用=fromAB}
かわりばんこに
ジュっ


どっちのんも
ジュっ

って



うちら
まだまだやな

どっちが言うたか
忘れた


ほんでも
今日は遠くから見てる ....
ああ
そういえば

と今頃思い出す

あとは
瀬戸の秋月だけだね

って言った日からもう
どれくらいの鴉が鳴いたのか
運河の景色は
みんな同じになって
しまった

七 ....
  

雨が降っている


破れた蝙蝠傘をさした賢治さんが
しゃがみこんでいる

100年経っても
芽はまだ出ないらしい


僕らはときどき
種は蒔かれなかったんじゃないかと ....
僕が天文学者だったら


その星帯の向こうの
カロンを指差しながら
あたしを見た



あたしは
冥王星のあなたの側で
足をぶらぶらして

そんなに遠いんか


笑 ....
空を眺めてると
涙が出そう
 って君は嘘をつく
ときどき
そういう意味のない嘘が
心地よくてしかたがない
今日も
暑い一日
蜩は
まだ鳴かない
相変わらず僕は間が悪く
グラウンド ....
新聞社主催の文学賞に
ひとつの詩を送ってみた
いわゆる大御所さんの目にふれるとこまで
は選考に残ったのだが
評には
「命を削った言葉をぶつけてください」
というコメント

とっくに
 ....
そういえば
一昨日から何も喋ってない

美味くも不味くもない中華そば屋で
気付いてしまった
食べ終えてアパートに帰るまでは
気持ち抑えておこう
と思った先から
残り半分の麺の量が全然 ....
君は

一部始終見ていた と言う

誰かに伝えるまでは

眠れない と




遠くの方ではもう

百合のにおいがする


(僕もだよ)





 ....
 
そんなことありえない
って言いながら
しゃがんで花火をする

ローライズの腰から
見えちゃってる果汁100%
まだ溶け合わなくていい




{引用=fromAB}
駅を降りると
なつかしい高島屋のマークが出迎えて
僕のこころはすっかり
あの日歩いた川岸の街並に吸い込まれて

けれども
いくら探しながら歩いても
なつかしい雰囲気のするだけで ....
あした
忘れてしまうのならば
濡れて帰ろう

あした
思い出せないものを
濡らしておこう


あしたも
忘れてしまえないものと
濡れて帰ろう

また
思い出してし ....
僕達はお腹の中にいる頃から何度も
ボブ・ディランに、ジョン・レノンに
何度も包まれてきたというのに

またふりあげてしまったこぶしのその先で
煙が青空に溶けた

失敗とか過ちとかそんなこ ....
  

そんなにくるくる回ってると
溶けちゃうよって

大丈夫だよ
あたしゃバターにはなりません

その頃六本木で
夜な夜な扇子を振っていたチブラさんは
今では黒門市場通りを疾走し ....
  

どうしてガラス張りなんだろう
とその向こうを眺めながら
そうつぶやいてしまうと
なにもかもがゆっくりと停まりはじめ
もうこんなことは辞めてしまおう
と何も言わずに部屋を出た

 ....
  

すんでしまったことは 
もう
とつぶやく

握りしめたこぶしを
ためいきといっしょに開くと

あの頃の、
なんて夢がしわくちゃになって

君の高く振り上げたこぶしにも
 ....
  
文部省(ぼくらの頃は)が認めた国語の教科書に「こころ」がのってて、それから「人間失格」もありましたね。どちらも素晴らしい(後に全編読んで面白かった)けど、何を学べば良かったのかな? 国 ....
  

岬の先に桜が咲いている
三つの頃から
その向こうまで行こうという気持ちでいつも見ていた
けれど
ついこの前
シーサイドラインが開通した
幸いにも桜は倒されずに岬に残 ....
  
まんべんなく
優しさにまぶした後
で 2,220 g の遠心分離によって
世界の上清になって
抽出されるはず
のそこには色も味も素っ気もない
もの
で臨界のそれ
は夜を
誰も ....
  


なだらかな 坂 の

おりても のぼっても

やがて

おんぎゃあ 

って 聞こえる の 

ぷつり 


  

{引用=fromAB 「濃縮回廊 ....
そうこうしているうちに
衣をとられてしまって
騙されているほうがよかった
と中川から帰っていった



{引用=fromAB}
  

新小岩駅から北東約15分
すべての始まりはそこで
やがて
花火の夜に散るように
マイクロバスから
あせた国際色が帰る場所
すべての始まりはそこにあると
信じるものたちの
終 ....
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