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宇宙が
ほんとうにあるとして


その一番果てに
宇宙の端から端まである
途方もなく巨大な滝が
流れ落ちているとして


そんな
宇宙の果ての滝を想像しながら
いま
おれはカ ....
虹がミドリで怖い
茶色がミドリで怖い
喉の奥がミドリで怖い
目を瞑るとミドリで怖い
近所の肉屋がミドリで怖い
ドアを開けるとミドリで怖い
黒塗りのベンツがミドリで怖い
彼女の浮気の言訳が ....
いもうとは
もうすっかり大人になって
今ではもう三人も子どもがいる
少女だったいもうとは
母になって
まるでロボットのように
家事をこなし続けている

リビングの隅の
古くさいカセッ ....
扉がある、光がある、ギリシャ風の彫刻の陰で眠る娘の右手には剣
が握りしめられている、見ろ、開け放たれた窓の向こうに広がる暗
い森を、降りしきる雨を、ピアノ線のような銀色の雨を、雨がうる
さいので ....
カミソリみたいな風が
叩きつけるみたいに吹いてて
シアン100%のウルトラブルーの空には
殴り書きみたいな雲が
でたらめな速さですっ飛んでいく
そんなわけで
寒くてどうしようもないので
 ....
強い風が叩きつけるように吹く中で
極彩色の旗が暴れている
数え切れない数の旗は
数え切れないほどたくさんの色で溢れていて
極彩色の荒れ狂う海になって
目の前の景色を飲み込んでゆく

きみ ....
長距離トラックの爆音と
パトカーのサイレンで夜は塗り潰されていって
そのわずかな隙間を縫うように加速して
おれたちはスピードそのものになる

昨日の夜テレビで見た
水銀灯に群がるアルミの蝶 ....
おねがいです
楽しい歌や
美しい歌など
けっして
歌わないでください

美味しい酒や
贅沢な料理も
ここでは
けっして
食べないでください

家族や恋人同士で
ほほえみを交わ ....
セブンスター


今夜はもう
誰の書いた詩も読みたくはないんだ


ピース


おれ自身が書いた詩さえも
読む気がしない
これって
どうかしてるかもしれないな


セブ ....
薄暗くて
静かで
エアコンがよく効いた
水族館で

きみは

狭い円柱状の水槽の中を
鰯の群れが
回遊し続けるのを
呆然と見つめながら

「なんか気持ち悪い」

って呟いた ....
批評とかなんとかいって小難しいことを書いたところで、どうせ底の浅さを曝け出すだけなのでそういう路線で行くのはやめておこうと思う。

結局、なんだかんだ言ったって、つまるところは好きか嫌いかなんでし ....
12月29日
今年最後の出勤の朝
玄関で飼い犬を抱きしめてやると
不思議そうな顔をして
それから頬を舐めてきた

ぬくもりというのは
無条件に愛しいもので
一度味わってしまうと
決し ....
ここ

からはじまって

そこ

に辿りつくまでの

永遠のような
一瞬

瞬きひとつよりも
ずっと短く
宇宙の歴史よりも
はるかに長い

ここ

からはじまって
 ....
E線の震え鳥肌一人の夜


水たまり鳩の屍骸の燃える音


朝焼けの重い銀色2号線


街路樹に木っ端微塵のメルセデス


これも毒あれもまた毒グミキャンディ


青 ....
ちぎれ飛んでゆく

ちぎれ飛んでゆく
それぞれの痛みを

誰もがみな
語りうる限りの言葉を使って
それぞれがぶっ放しあう

あらゆる方法を試みたところで
結局は
痛みを分かち合う ....
「発光」

  真っ暗闇から
  突然
  湧き水のように光が溢れ出し
  部屋そのものが発光しているかのように
  眩い光を放つ真っ白な部屋が
  湧き上がってくる

  頭蓋 ....
血まみれでスキップする
お母さんを真似して
とりあえず血まみれになる
その子ども

血まみれの足跡で
コンクリートの上に
楕円を描く
血まみれのお母さん

一定の速度で
キープ
 ....
毎晩のように夢を見ます
オオアリクイの夢を

粘々とした長い舌
鋭い前肢の鉤爪
ふさふさした長い尾

毎晩のように夢の中で
わたしの主人は
オオアリクイに殺されるのです


そ ....
明けてゆく
夜の濁りが沈んで
上澄みみたいな
透明な青に
鳥のかたちの
見慣れぬ生き物が
一羽
滑空して
かき消すように
蒸発する
黒い河のほとりで
まつ毛の先
震わせながら
 ....
#41

 青い瞳からは
 青い涙が
 こぼれるものだと
 思っていました

 

#42

 オリジナルという名のコピー
 コピーとしてのオリジナル
 オリジナルなコピー
 ....
今夜、真っ白にスーパーノヴァ
土砂降りの流星群が降り注ぐ高速道路に今夜、
時速150キロで移動しながら取り交わされる約束は
時速150キロで片っ端から破棄される今夜、
耳鳴りと同じ音程で吐き気 ....
五月には
銃弾が似合うから

歩いているだけで
背筋が冷たくなる

道端に乗り捨てられて
錆び付いた自転車の
破れたサドルに
こびりついた血

青空が
急に
暗くなった

 ....
たとえば

雨の音で目が覚めて
カーテン越しのグレーの光に
唾を飲んで
身体をこわばらせる

それが世界だ

背中に貼り付いた憂鬱を
引き剥がすように
歯を食いし ....
スカートの裾に煽られて
舞い上がる花びらの中
きみはその白い指先で
空中に虹を描く

ああ
まるできみは
インディアンの娘みたいだな

虹の美しさの本質は
きっと
恐怖だと思うの ....
薄っぺらな液晶モニター
ただ一枚
この退屈な部屋に
だらしなく浮かぶ
リアルと
リアルでないものを
危なっかしく遮る
薄皮一枚

薄暗がりの中で
あいまいに発光する
液晶モニター ....
公園には
人の影だけが
無数に灼きついていて
それを線で結んで
陣地を奪いあう

そんなゲームが
子どもたちの間で大ブームだ

大人たちも
同じように
無数に灼きついた人の影を
 ....
マフラー巻いて早足で歩くと汗ばむのに
カーディガンだけで信号待ちしてると肌寒い

そんな
三月の風に腰のあたりを撫でられながら
住宅街の隅の小さな公園のベンチで
悲しいふりして煙草をふかそ ....
世界中のあらゆる拷問の道具が
天井からぶら下がっている
静かで清潔な部屋で
一人の野蛮人が
膝の上に乗せた子犬を
優しく撫でている

子犬は
野蛮人の膝の上で
まどろみながら
人間 ....
#71

 ジョン、あなたに会いたかったです。



#72

 にんげんだもの
 わけもなく
 ピー
 ってさけびたくなる
 そんなときって
 あるよね

 ねぇよ
 ....
ふと
寂しくなったので
何か作ろうと思い台所に立つ

頂き物の里芋がたくさんあったので
とりあえずそいつを煮ることにして
丁寧に皮を剥いて丸くする

冷蔵庫に鶏の挽肉があった
さやい ....
あおばさんの大覚アキラさんおすすめリスト(94)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
スペース・ヌードル- 大覚アキ ...自由詩507-7-9
ミドリ- 大覚アキ ...自由詩14*07-6-28
いもうとワルツ- 大覚アキ ...自由詩407-6-1
The_Doors- 大覚アキ ...自由詩307-5-6
ウルトラブルー- 大覚アキ ...自由詩707-3-20
極彩- 大覚アキ ...自由詩307-3-8
銀色- 大覚アキ ...自由詩507-3-8
花葬- 大覚アキ ...自由詩407-3-7
☆☆☆☆☆☆☆- 大覚アキ ...自由詩1007-1-31
水族館- 大覚アキ ...自由詩407-1-28
■批評祭参加作品■馬野幹への恋文- 大覚アキ ...散文(批評 ...507-1-8
遠いぬくもりを思い描きながら12月の空の下をゆく- 大覚アキ ...自由詩506-12-29
永遠のうたたね- 大覚アキ ...自由詩506-11-17
ヘヴィメタリリック- 大覚アキ ...俳句806-11-15
ちぎれ飛んでゆく- 大覚アキ ...未詩・独白506-10-18
『ゴースト・ソング』- 大覚アキ ...自由詩406-9-28
抱きしめることをためらうのなら- 大覚アキ ...自由詩7*06-7-28
主人がオオアリクイに殺されて一年が過ぎました- 大覚アキ ...自由詩406-7-27
夜明けの青- 大覚アキ ...未詩・独白406-7-25
フラグメンツ(リプライズ)_#41〜50- 大覚アキ ...自由詩1006-7-13
ホワイトアウト- 大覚アキ ...自由詩606-6-7
おまえの憂鬱なんて鼻歌まじりで笑い飛ばしてやるから- 大覚アキ ...自由詩406-5-12
世界- 大覚アキ ...自由詩506-5-9
インディアンの娘- 大覚アキ ...自由詩206-4-29
リアル- 大覚アキ ...自由詩206-4-5
パーク- 大覚アキ ...自由詩206-3-20
三月- 大覚アキ ...自由詩406-3-17
アイスクリーム- 大覚アキ ...自由詩506-2-8
フラグメンツ_#71〜80- 大覚アキ ...自由詩14*05-11-17
里芋- 大覚アキ ...自由詩7*05-11-14

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