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言葉をなくした二人の間には
天使が通る道が出来るのだと
教えてくれたのは確か君だった

さっきからずっと何も話さないでいる
僕と君の間を
ほら
天使が団体で通り過ぎていく

天使が通 ....
「うみ」
と書けば
白い波が寄せて返し

「そら」
と書けば
どこもでも青く

「もり」
と書けば
木々が香り

「とり」
と書けば
それは翼をもって飛びまわり

「ま ....
腰のものを赤く染めて鳥が鳴く。
うぶめ、と呼ばれる鳥である。
産の穢れに死んだ女は鳥となる。
ほう、と鳴くが聞こえるか。

生まぬとしても女は女と男は言う。
うぶめの悲しみを知らぬは幸福と ....
あたしはエステに通った、
あたしは美容整形をした、
たぶん美しくなった、
あなたにわかる?

あたしはアルマーニの香水と、
ブルガリの時計と、
プラダのリュックと、
エル ....
ドアを開けて灯りをつける
ベッドのうえで
かさり と
金属製の瞼がひらく気配

一本の髪もない頭部には
銀色の鱗が移植されている
人工の瞳孔は菫色で
肌は光沢のない燻銀

たとえば ....
「おふとんに入った?」
「はい」
 
目を閉じて
わたしはあなたを
捏造する
二十数年前
大量の醤油を飲んで自らの命を絶った科学者がいる
それが私の父だ
いったいどれくらいの醤油を飲んだのか
警官が説明しようとすると
母はそれを遮り
私の手を引いて長い廊下を歩き ....
裏庭のトマトをもぐようにわたしはわたしになまえを
いくつもつける
(たとえばフランチェスカ、など)
そこにいるわたしテーブルのうえのわたし
わたしがすでにいないところにいるわたし
テーブルの ....
どのくらい掘ったか
見当がつかない
半分くらいなものか
背後をみやる
暗く光る土のにおいが
鼻をうつ
ここでは時間がわからない
時間は崩れている
なぜか穴は崩れたことがない
光の記憶 ....
俺がまだ子供の頃
あんたの息子達と仲がよくて
近所の子供達とも一緒になって
よく遊んだものさ
ある日、俺はあんたの家で
いつもの連中と一緒に
お化け屋敷を作ったんだ
窓をふさいで、部屋を ....
大天使ガブリエルがさっきから
窓の外のベランダの手すりに腰掛けて
こっち見てニヤニヤと笑っている
その右の手にはシロユリの花束
衣の胸の辺りには白い鳩が顔を出して
ガブリエルときたら大天使ど ....
地下鉄で
あなたは手首だけの幽霊と手をつないでいる。
もうさびしくないね、よかった。
あなたを慰めるためだけにこの世界に生えているてのひら。
それはまるで、

薔薇のよう。
よだかいちぞうさんの自由詩おすすめリスト(102)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
天使の遠足- 山田せば ...自由詩503-10-12
「___」に言葉を入れてみろ- たもつ自由詩3203-9-17
私は石である。- 佐々宝砂自由詩24*03-9-14
裸、あまりに裸- 佐々宝砂自由詩303-9-8
マスターベーション- 佐々宝砂自由詩5*03-8-26
就寝- 白糸雅樹自由詩403-8-23
醤油- たもつ自由詩9203-7-9
テーブルのうえのフランチェスカ- なを自由詩3203-6-18
穴のなか- 足立和夫自由詩403-5-19
奥さん、俺はあんたを本気で怖がらせたかった- 紀ノ川つ ...自由詩503-5-13
受胎告知(あるいは我がいとしの大天使ガブちゃん)- 山田せば ...自由詩703-5-9
薔薇の花- なを自由詩1903-4-13

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