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丘の上 灰色のあかるさの中に
観覧車は立っている
色を失くしたその骨格を
冷たい空気にくっきりと透かして
ただしずかに廻っている

ゴンドラのひとつひとつに
乗っているのは
かつてそこ ....
君の生まれた十月の国で
うたうように眠りたい

銀木犀のしずかなかおりが
漂う夜気に包まれて

丘を木立をぬって流れる
川のせせらぎを聞きながら

  幼い君が 少年の君が
  夢 ....
夏が去ったあとのがらんどうに
いつしか白く大きな九月階段が出現していて
そして僕らはその段々の上に
蒔かれたように腰かけていた
ただそこで空を見あげていたり
何かを読んでいたり
歌をうたっ ....
沈黙をファイルしつづけた理性は

つぶらな意識をふとまたたかせ

早春の空にくりひろげられる

光のハープを聴いている
唐草フウさんの塔野夏子さんおすすめリスト(34)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
冬の観覧車- 塔野夏子自由詩13*11-12-9
うたうように眠りたい- 塔野夏子自由詩7*11-10-31
九月階段- 塔野夏子自由詩22*11-9-11
透_過- 塔野夏子自由詩10*08-3-7

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