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きみに好きって言ってもらえないのなら
ぼくは一晩寝るとしよう
そうして起き上がったときには
外も、内も
きみの家も、ぼくの家も
あたたかくなっているといい
それは
満たされなくて ....
枯れてしまった花を詰め込んだ
荷物を背負って
帰るんだ
うちへ 帰るんだ
野生の花が咲くまちへ
いつか大切だった本が
ホコリの中に埋もれてる
無為に費やした
たくさんの
愛しさと
....
夢の後味は
雨上がりに似ている
ほんのり苦い香りが
漂っている
今
目をつむって
吸い込んだ
すこしだけ
肌寒く
目がさめる
寝癖のまま
笑顔とか
そういう ....
追い越せない 届きそうにない
あの影の群れ 冷たい影 あたたかい影
会心の想いを声にした後
やるせない気持ち 優しげな笑顔
明日がくる
追い越せない 届きそうにない
そう
人々の影の群 ....
朝もやのむこう
沈む
直線の街
往かせてしまおう
数字にまみれる日々
眠そうな
新聞欄
凍りついた
積乱雲
隠し持った
意思は
幼い痛み
そっと
目を閉じ
透明になろう ....
全部
冗談だったら面白いのに
この日常
ミラクルな瞬間と枠組みのジレンマ
いわゆる「世界」と名づけられた場所
そこで生きて泣いて笑ってる僕
冗談、だ ....
僕はばらばらになってしまいました
この世界のどこかに、
今も漂い続けています
ありとあらゆるバッドエンドを繰り返して
それはもう、出来の悪い喜劇みたいに
いつ ....
足先まで
汗がにじむ
ぬるい風
重ねられたまま声をころして
白い白い窓辺から
青い夏を眺めている
(あ、あ、あ)
青空が
(あ、あ、あ)
流れていく
....
雨が降りやまない
世界ってそんなもん
光はたまに射すから美しい
価値に追いかけられて
青い蜘蛛の巣に絡まって
何かの拍子に思い出すこと
忘れた、もうずっと前に
....
海が見たいって
人を愛したいって
お前はどこへ行くんだモンスター
自分の存在に
正義という悪夢に
あれほど傷つけられてきたのに
まだ、何かを信じるのか
砂漠を捨てて、 ....
生まれたことに意味があるなら
意味を失ったたくさんの人々
彼らは喧騒に紛れて消える
生まれることに許可がいるなら
許可を更新するのは自分以外の誰か
おめでとうと謳 ....
物足りない
もどかしさを
誰かに拭って欲しかった
甘えた声の行く先は
ただの虚しさだなんて
愛してるを言えば
頭を撫でてくれたから
私はにゃぁと鳴く
猫にすら憧れた
....
あの日見つけた
二人の道
先に諦めたのは君
でも、君の手を離したのは僕
迷って
悩んで
それでも
二人
ずっと一緒だと 思ってた
いつからだろう ....
古代に誰かが語った
人間は考える葦である
を受けて
近代の誰かが語った
人間はもの思う葦である
を受けて
現代の誰もが語らなくなった
もの言わぬ葦も
時代を超えて
いずれも人間である
泣きたい程のマリンブルーに
笑っていられるようワインレッドを
飽和するくらいまで混入したら
遠い地に足をのばそうか
そんなに見ないで と
自意識過剰が騒ぐから
地下 ....
僕のちっぽけな呟きで
ひとつの世界が死んだ
なんにも、してないよ
言い訳にすらならない
そんな早口言葉並べて
嘘なんかじゃ、ないよ
どこからが間違ってて ....
二人が出会ってから
いくつもの電車が通り過ぎた
始発の準備をするあなたが
終電の窓の向こう側に見える
わたしはあなたに
ありがとう
と言った
次の瞬間にはもう
始発に乗っている ....
ポケットの中に
言葉が生まれる速度よりも
あなたの思いが
離れていく速度のほうが
少しだけ速かった
ポケットは口を開けたまま
言葉を失っていた
日が沈む音がして
二人は無口になった
語り尽くされた
愛の抜け殻の中を
夏の匂いが吹き抜ける
あなたの心の声も
花火の音に掻き消されて
何も聞こえなかった
かわりゆく気持ちの中
かわりゆく日々の中
自分自身さえも
信じることが出来なくなった
この気持ちが
本物なのか
それとも
偽物なのか
....
ボケットに
愛をつめこんで
電車は走る
窓の外には
形を変えた愛が
こんなにも多く
ざぶざぶと
波に洗われ
そして
さらわれてゆく
あなたが
待っている
駅までつづ ....
うっかり昼寝している間に
半開きの窓から
しちがつの祭りが逃げていった
あわてて町中を探すと
黒山の人だかりがあり
かきわけて中に入ると
側溝に落ちたしちがつの祭りが
救出されているとこ ....
別に
わかって貰おうなんて
最初から
思ってない
わかって貰いたいんじゃない
認められたいだけなの
こんな
私 ....
テレビの中のひとが
環境問題について話していました
テレビの外のひとは
そんなものだろうとみていました
テレビの中と外の境目に
三つの色がありました
太陽と植物と空の色でした
ひとの色で ....
よのなかのもんだいについて
おとなたちがぎろんしている
わたしたちは
なにはなしてるの
と、きく
こどもには
かんけいないはなしだから
あっちいってて
と、おとなたちはいう
そのいっ ....
キミのことを
すごくスキだ。
キミのことを
とてもスキだよ。
キミのことを
めっちゃスキやで。
キミのことを
すんげぇスキなんよ。
キミのことを
ちかっぱすいとぉよ。 ....
めんどくさがりやが
めんどくさいことをしている
めんどくさがりやほど
めんどくさいことをしたがる
めんどくさいことが
もうこれいじょう
めんどくさいことにならないように
あしたがもっと
....
この世にはない湖の辺で
あなたに会う
この世にはない花を摘み
あなたを飾る
この世にはない愛の言葉を
あなたにささやく
この世にはない幸せの鳥が
あなたを祝福する
そんな世界 ....
壊れたら直せばいいが口癖の
父からもらったラジカセは壊れてばかりだった
とくにアンテナはしょっちゅう折れた
そのたびに父は何も言わず修理してくれた
まるでそれが生きている理由であるかのように
....
バケツは横たわって喉を渇かしている
思いっきり蹴られて宙を二、三回転しても
着地のやり方はまちがってしまう
あれほど着地を練習したのに
いざ蹴られてみたら本番に弱いので
側面にへこみばかりが ....
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