すべてのおすすめ
 排気音が高く
 高く空へ昇って
 陸橋を走るぼくは
 町並みに連なり
 息づかいみたいに
 浮かされて
 白くあからさまな
 積乱雲を
 水平して
 開けていくにつれ
 早く
 ....
真の賢者に
 恋の相談はしない

悩みとともに
 その恋からも 解き放たれてしまうから

朝起きたらまず
しゅろの箒で部屋を掃き出す

すると部屋の隅々から
夢の中で捕まえそこねた小人や
夜のうちに死んだ蝶々などが
硬くつめたくなって出てくるので
プラ ....
切符を握った手が濡れてきたから
てのひらを上に向けて解放してやった
そうしたら切符は川になって
行き先はすっかり見えなくなっていた

川は
僕だけが感じる速度で流れ
薬指、から滝 ....
 訪れた倦怠期の食い物は砂の味がして
 崩された生体師の吸い物は爪の味がする
 移された民の嘆きと 染されたアミノ唾液の
 起立の号令で気分を律する規律に察するよ
 コラボレ トラブル 交わり ....
落葉がそぞろに風にふかれ
雲は青く高い空をゆく

うらの{ルビ小径=こみち}の縁石に腰をかけて
杉といっしょにゆれている

夏の{ルビ遺言=いごん}は朽ちることなく
静かに実 ....
僕の最期は いつまでも拍手が鳴り止まなければ良いな  ひ花
 世界中
 熱燈が
 爆ぜる

 きれる
 酸素は
 よく吸い込むように

 瞳孔は
 閉じて
 瞳は
 開いて

 炸薬仕込みの、
 極々軽い光が、
 散らせ ....
鋭利な湖面をすべってゆく
一艘の小舟
私は黒布で目隠しされたまま
なすすべもなく横たわっている
風 感じるのはすべて風
重い水をかきわけて
舟はゆるやかに進む


盲目の私の世界に響 ....
捨て猫に飼われている


私は 捨て猫に飼われている

飼われているから『捨て人』ではない

飼われ人なので
そのしるしに首輪をつけている
鈴もついてるので歩くたびに
リンリンと鳴 ....
八月はしづかに
葉先からくれないに燃え
白い節くれだった骨になる
そのつつましさの中に
芽吹こうとする強い意志を隠しもっている
漂流する鳥たちは
わずかの間のよすがを求め
自らの骨のゆめ ....
二十歳の黒髪のような、
ブルックリン橋から、曙橋を繋ぐ空が、
未踏の朝焼けを浴びてから、
青く剥落して、雨は降ることを拒絶した。
とりどりの青さを、さらに青く波打って、
空は、傘を持たずに、 ....
きみが眠っている間に、
きみをゆるめる。
きみは包帯に巻かれていて、
包帯はとてもきつく巻かれていて、
ぼくはいつもゆるめたくなる。
自分がきらいで、
自分 ....
キミの母親の姉さんの娘と
手錠で繋がれて
カラ海に沈んだ

阪急電車に乗って
梅田へ向かうたびに
「哀愁って、どんな感じ?」 と
誰かに尋ねたくなる

  錯覚を捕らえてごらん
 ....
夏の名残を雨が洗うと
淡い鱗を光らせたさかなが
空を流れ
ひと雨ごとに秋を呟く


九月は
今日も透明を守って
焦燥のようだった熱や
乾いた葉脈を
ゆっくりと
冷ましながら潤ませ ....
 
 
寝台車の匂いが
掌にする
腕はまだ
距離を測っている
残されたものを集めると
骨の近く
きしきしして
初めて靴を買ってもらったときの
恥ずかしい喜びしか、もう
いらない
 ....
私たち 午後には散文を開いてエレクトロニカにする どうしても、というなら黒人霊歌でもいいわ だけど、こうして眼を閉じるわね 表通りのニレの木に(嗚呼、もうこんな時間)絹のつやをした鴉が居る 美しい眼を .... これからも少しずつ 君は綺麗になっていくだろう

そして いつかを境に 年老いてくだろう

そんな君を追いかけることに 全てを捧げる
うれしかったこと

悲しかったこと

楽しかったこと

辛かったこと

今日の箱を
棚の奥にしまい込んでくれる
夜の暗闇

どこに置いたかなんて
明日になれば
きっと
 ....
 
 
 
 
 
 
響こうとして、やめた
あの鐘の試行錯誤が
静かに鳴っている
 
レンガ造りの壁/床/屋根
その全てに
すべからく神は宿るのだと
その象徴として
誰か ....
朝のように 夜のように
当たり前に 僕はいよう

ワビのように サビのように
心に沁みて いたいよう

空のように 風のように
当たり前に 僕はいよう

眠りの中に落ちていく ....
格式のある店内
マナーは重視されている
テーブルクロスの裾からのぞく恋人の赤いパンプスが
僕の心臓を掴んでいる
身の豊かなスズキのムニエルが運ばれ
彼女は優雅な手つきでそれを口へと運ぶ
思 ....
 右を見ても
 左を見ても
 街にいても
 部屋にいても
 いつも欲望が走りまわっていて
 そんなのいらないから
 休みたい

 仕事をしてても
 遊んでいても
 友達といても ....
僕が愛や恋を語っているときは きっと君の顔浮かべてる ぼくには声はないよ

さけんで さけんで
声はきこえなくなってしまったよ
ぼくは、うたえないよ
ただ、卑屈な笑みしかつくれないよ


正直、今日も死にたいと思っているよ
病気と言って ....
後退する夏の左腕をつかまえて
さみしがる頚動脈にあてがい
しずかな熱をからめる

満たされては退いてゆく
寝息の揺りかご
いちばん弱い部分は
あずけたままで

届かないエアメールの
 ....
目を開いたあさ
最初に見たであろう夢を、
トーストに塗り付けて
ミルクコーヒーを淹れる
 
布団に戻ろうとする
諦めの悪い足を、そっと
叩くように撫でて
徐々に覚醒へと促して
 
 ....
あの
見慣れた朝は
履き違えた
靴それだけで
不器用に
ほつれてった

夏が終わる日

あなたに
手を伸ばして
どうしたって
届かないのは
陽炎に
よく似た
寂しげな
 ....
近づいてゆく
風が乾いた草の匂いをはこんで
近づいてゆく
滅んでゆくものの気配を
怖がらないで足をのばし
サンダルを遠くに飛ばして
近づいてゆく
秋のサテンのやわらかな手触り
私はこの ....
ニコニコと笑う君も 好きだけど
口とがらせて怒る君も 好きなんだよ
怒った顔も可愛いから
ついつい怒らせちゃう


僕を信じてる君も 好きだけど
僕を疑ってる君も 好きなんだよ
安 ....
チグトセさんの自由詩おすすめリスト(417)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
海を見ている十七歳- 水町綜助自由詩1007-9-19
相談- 北大路京 ...自由詩12*07-9-19
書店員の一日- 吉田ぐん ...自由詩1107-9-18
夕立の語源- Rin K自由詩29*07-9-17
zilchを聴きながら- 影山影司自由詩107-9-16
きもの- こしごえ自由詩18*07-9-15
- 北大路京 ...自由詩6*07-9-14
落雷のち- 水町綜助自由詩307-9-14
黒のみずうみ- 石瀬琳々自由詩14*07-9-14
捨て猫に飼われている- 北大路京 ...自由詩14*07-9-14
螺旋- ワタナベ自由詩2007-9-14
夕暮れの光景の彼方から- 前田ふむ ...自由詩18*07-9-14
「_ゆル。_」- PULL.自由詩14*07-9-13
九月雨- 北大路京 ...自由詩11*07-9-13
浜辺のうた、かた- 銀猫自由詩34*07-9-12
寝台車- たもつ自由詩1807-9-12
散文詩- はらだま ...自由詩8*07-9-11
覚悟- 北大路京 ...自由詩8*07-9-11
今日の箱- 乱太郎自由詩16+*07-9-11
えうろぱ- 山中 烏 ...自由詩5*07-9-10
当然- 北大路京 ...自由詩10*07-9-9
スズキ- Monk自由詩1307-9-9
休みたい- 山崎 風 ...自由詩807-9-8
愛を語るとき- 北大路京 ...自由詩7*07-9-7
おれも女に生まれたら、ワンピース着てみたいな- わら自由詩27*07-9-7
循環する夏のぷろぺら- 佐野権太自由詩9*07-9-6
目覚め、あさ- 山中 烏 ...自由詩2*07-9-6
Tシャツ- 夕凪ここ ...自由詩607-9-5
秋のぶらんこ- 石瀬琳々自由詩33*07-9-5
ごめんね- 北大路京 ...自由詩23*07-9-5

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