すべてのおすすめ
ふん ガキの遊びに
おつきあいするほど
ひまじん だと
思ったのか おれを
ちっ そのとおりだぜ
しゃらくさい ぼうや
いいだろう ともに行こう
知識は たゆまぬ 経験から
うまれる 千年 生きても
まだ 冒険が たりない
家賃と食費を かせぐためだけの
生活だけど まんざらでもないと
思いはじめているが ヒーローに
冒険へ誘われたら すべてを
うっちゃって 駆けつけねばなるまい
ぼくは闇と戦うため
帰りの電車のなかで
剣士と 魔法使いと
ドワーフと お姫さまに
メールをだした
砂をつかんで はなつ男がいる
砂はどれも 鳥のかたちになり
おちて こわれる前に
風がすくって せっせと
雲の巣へ はこんでいる
鏡の迷路で
みうしなったら
うしろむきに 夜の
斜面で 滑ってみましょう
こわれたのが わたしです
ことばは いつ わたしに
なるのか あやしいから
わたしのなかの あらゆる
わたしを あらいだして
いったんは ながしてしまう
とうふの かどに
あたま ぶつけた
だいじな ことば
とびちり きえた
きみの なまえも
いい匂いの おねーさん
風にゆれる 若木のような
ほほえみを ふりこぼして
うつろいよりも はやく
少年を 朱に染める
うっかり むかしのと
おなじものを そっくり
はじめと かわらぬ
ときめきで しらずに
かいて しまえること
ふしあわせな こころに
にじを かけそこなった
せつなさの はてを はなで
かざれなかった きみの
ためだけに いきられなかった
ときどき 空のどこか
こわれて
おちてくる かけら
あたまに
突きたて 笑ってみる
月のおもてを みがけば
砂のうえの あしあとを
ふきとばす風に
あらがって 花が
とめどもなく咲く
ひとの領分で ないものが
ふりつもる
夢のなかに めざめて
いつまでもいつまでも
砂を かき出している
少年少女たちが つどって
いっせいに 深呼吸をする
青空に 結節性陰影もなく
きよらかで わたしには
死ぬほどの 毒である
いたいとき くやしいとき
かなしいときの なみだを
のこらず 如雨露にうけて
ともだちの 庭という庭で
しあわせの 花を育てます
●関連作品
ガーデニングの話→ http:/ ....
やぶれたおもいの
かけらがわさわさ
うごめく交差点を
虹のように
跨いでいる
クレープを たべながら
女の子たちが へらへら
そよかぜに とばされている
男の子たちは ぼろぼろ
あるきながら こわれている
夜が ひろがり
のばしきった 手のさきに
星をつける
道から はずれたひとが
砂に ぬかずいている
よっぱらって は
みがき しないで
ねてしまった し
かくの わすれた
こんやも やばい
もっと言葉に まみれよう
ぼくらは いのちが
水から うまれた道を
混沌と清純をつらぬいて
原初の呼吸まで さかのぼる魚です
奥さん 塩ふいてますよ
台所に立つ妻の あらわな肩を
愛情表現のつもりで ぺろり
なめたら いやというほど
ぶん なぐられた
天分のまずしさを
逆さに かかえて
ぼくは たまゆらの
ゆめの 背理から
つばさもなく飛ぶ
手作業が大事です
自分との戦いです
バーストしたあとの
むなしさのたびに
大人になります
となりに座っても よろしいですか
わたしの喪失は たぶん
あなたほどではないのに
あつかましいお願いですが いっしょに
すこし泣いてくださいませんか
みてよ みてよ
わたしのこと
って ものほしげな
おはなにも ちゃんと
みずを やってますか
あたし せかいの
ひとかけらで
あるはずなのに
どこにも はまらないの
なんにも はらまないの
えーとね 虹の厨房の
パンの耳 それから
金色のソネット酒 そして
メインディッシュは
恋人たちの包み焼き
みんなはやく おとなに
なろうね なぜって
こどものころは だれでも
ひとことで せかいをほろぼす
ことばを しっているから
もみしだきたい こねくり
まわしたい かおを
うずめてみたい
おなかいっぱい すいあげたら
おとなになるまで ねむりたい
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