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なにに於いても高尚なものだけが
ひとのこころを救い癒すものではない

能動さを求められず受動さだけで
なにも考えずいられる下らないものにも

背負う生の重さを軽くしてくれる力があることを
 ....
弁護依頼
冒頭調停
資産精査
財産分与
親権争い
罵詈雑言
憎悪交錯
視線鋭利
責任主張
法廷闘争
損得勘定
喪失感覚
精神耐久
疲労困憊
結局敗北

それこそ
離婚 ....
気がつくと窓から射し込む
光の色が朱から濃い藍に
変わっていこうとしていた

ああ、もう陽が落ちる時間が早くなった
ぼくは窓に眼を遣るだけで
ソファから立ち上がらなかった

此処に移っ ....
トルーマン・カポーティは《冷血》を書き
大岡昇平は《事件》を書き
そして沢木耕太郎は《テロルの決算》を書いた

そこに流れつづけているのは
なぜひとはひとを殺すのかを
我等に問う厳しい難問 ....
人生はだれに取ってもほとんどが
ハッピーじゃないから

それを骨身に沁みて知っているひとは
ハッピー・エンドを愛する

それがどんなに絵空事であったとしても
ハッピー・エンドを愛する
猫になりたい どんな死に方であっても

無駄死にと呼ぶものは存在しない
時代はどんどん進んでいく
ぼくはそれに抗おうとするけど
所詮無駄なことは分かっている

それでもぼくは抗う
抗うことを辞めるほど柔じゃない

大抵のひとは驚くよ
スマートフォンどころか ....
嬉しいことはそんなにないのに
悲しいことはいっぱいある

その悲しみはひとそれぞれだけど
だれもがその悲しみを背負い生きていく

でもその悲しみはひとの悲しみを教えてくれる
だからだろう ....
もういまの世代には
なんのことって言われそうだけど
昔々プロテストソングなる音楽擬きがあった
それは殆どフォーク・ギターを遣い歌われるけど
馬鹿みたいな音楽のようにぼくには聴こえた

それ ....
『お客様は神様です』が口癖の歌手を
ずっとぼくは揶揄もし馬鹿にもしていた

しかし彼がシベリア抑留者だと知ったとき
餓死・凍死・狂死・刑死・自死で亡くなった同胞と
同じにならず瀕死の想いで
 ....
踊らないか ぼくと一緒に
踊り尽くして一生を終えないか
そうすればきみの一生もぼくの一生も
意味あるものとしてこの世を去れる

だからぼくと踊らないか
壁の花になることはなく
ホールのセ ....
『われなんじの行為(おこない)を知る、なんじは冷(ひややか)にもあらず、
 熱きにもあらず、われはむしろなんじが冷(ひややか)かならんか、
 熱からんかを願う。』《黙示録》
           ....
あなたのいないこの部屋は
あなたを失ったことをまだ知らない

昨日までは
笑い合ったふたりの会話の声も
時には怒鳴り合った喧嘩の声も
聞こえないのに

この部屋はそれすら気づかず
あ ....
きみらは冷酷で不条理なこの世界を変え
新しい世界を創りたいと言うことに
ぼくは一切何の異議も唱えない

でもきみらの遣り方は間違っている
きみらの遣ろうとしていることは
破壊やテロと同じ行 ....
あなたたちは自ら望んで
戦地に赴いた訳ではない

ただ父や母や祖父や祖母を
そして幼き子と愛する妻を護るために

玉砕覚悟で銃火飛び交う島々へと
海では一機一艦の命を受け空で散華した
 ....
シャンパン・グラスには
シャンパンを注ぐ底に
見えない小さな傷がついている

その傷があるために
シャンパンは長く美しい泡を
出しつづけるんだけれど

きみはそれは何かに似ていると ....
この街のひとがラテン系だと教えてくれたのも
陽気なラテン系のひとだって
その心には大抵ひとには言わないけれど
苦い悲しみを背負っているのよとも
教えてくれたのはきみだった

ぼくは生粋の大 ....
あなたはとても幸せだと想うわ
だって辛いんでしょ
だって淋しいんでしょ
だって泣きたいんでしょ

そんなもの もうあたしは忘れたの
そんなもの もうあたしは捨てたの

それでなぜそんな ....
あたしはまだあたしの咲く場所をみつけられずに
風のなかを漂っている
まるで帆を失った帆船のような気分で
風まかせで漂っている

どんな花を咲かせようと若い頃から想いつづけてきたわ
それなら ....
雑草にも




名前はある
もうコンサートでは欠かせぬものになったP.A.
それが何十万と集まったヒトラーの演説を聞かせる為の
負の遺産だといまどの位のひとが知っているだろうか
いまのP.A.はそれをディジタル技術によって ....
ぼくは効率を好まない
いや嫌いだと言っていい

理由は簡単だ
ひとが物として扱われるから

ただ利益や成績を上げるために
心のない物として扱われる

ひとに取ってそれは理不尽と呼んで ....
きのうのよる
ゆめをみたの
あたしのおじいちゃんと
うどんやさんにはいって
なにをたのもうか
めにゅーをみていたゆめだった

あたしはまだかんじがよめなくて
よめるきつねうどんにすると ....
ぼくは麻酔類の効かないからだのようだ
25歳の時に盲腸の手術でそれを知った

局部麻酔なのにいつまで経っても
まったく麻酔は効きはしなかった

オペの開始を待っていた医師は
業を煮やして ....
赤ん坊は何故生まれてきてすぐ泣くのだろうか

それはやさしい世界から厳しい世界へと来たことを

すでに知ってしまうからなのだろうか

生の悲しみをすでに知ってしまっているからなのだろうか
 ....
ぼくは与えない
ぼくは奪わない

ぼくは信じない
ぼくは愛さない

ぼくは吠えない
ぼくは喋らない

ぼくは嘆かない
ぼくは喜ばない

ぼくは笑わない
ぼくは涙しない

 ....
ぼくの左手首には縫った傷痕が
はっきりと分かる様に残っている

外出の時は腕時計で隠せるけれど
家にいる時は時計は外すので
意識しない時にその傷痕が眼を突き刺す

愚かなことをしたものは ....
いまは天国におられる
カート・ボネガット殿

あなたは著作の中で
一切 悪人を登場させなかった

そこがぼくが愛読者であったし
敬意を払う大きな理由でした

しかし遺作となった《国の ....
CF制作の現場に於いて
誰も教えてはくれないが
絶対してはならない暗黙のルールがある

出演者の芸能人やタレントの
絶対に答えては貰えないが
プライベートな連絡先を訊くこと
そしてもうひ ....
吉岡ペペロさんのHALさんおすすめリスト(156)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
下らないもの- HAL自由詩4*12-9-25
泥仕合- HAL自由詩3*12-9-23
黄昏- HAL自由詩4*12-9-23
ノンフィクション- HAL自由詩2*12-9-19
絵空事- HAL自由詩7*12-9-18
いまはただ陽溜まりのなかでからだを丸めて眠っている- HAL自由詩4*12-9-17
死に方- HAL自由詩4+*12-9-15
溯上- HAL自由詩4*12-9-12
悲しみがくれるもの- HAL自由詩6*12-9-7
嫌悪症- HAL自由詩2+*12-8-28
『お客様は神様です』- HAL自由詩8*12-8-27
ぼくらは踊る- HAL自由詩6*12-8-23
火傷- HAL自由詩4*12-8-21
永い冬眠- HAL自由詩3*12-8-17
アンフェア- HAL自由詩4*12-8-17
英霊の歌- HAL自由詩3*12-8-15
- HAL自由詩5*12-8-12
Latin_OSAKA- HAL自由詩4*12-8-9
感染- HAL自由詩5*12-8-7
花一輪- HAL自由詩3*12-8-6
- HAL自由詩3*12-8-2
P.A.- HAL自由詩2*12-8-1
効率- HAL自由詩3*12-8-1
新創世記- HAL自由詩9*12-7-30
悟り- HAL自由詩5*12-7-30
意味- HAL自由詩7*12-7-26
仮面- HAL自由詩4*12-7-25
左手首- HAL自由詩4*12-7-24
拝啓_カート・ボネガット殿- HAL自由詩3+*12-7-22
暗黙のルール- HAL自由詩2*12-7-19

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