すべてのおすすめ
言葉に溶かした微かな薬
甘く香ってすぐ消えた
だのにどうした訳だろう
僕の胸が痛むのは
この世界で2人だけになれたらいいのに
と
笑顔で言える幼さの
無垢さと純粋さの
影に
潜む、狂気
恋してるからこそ
この世界のすべては、うまくいかない
そら ....
時が流れば折り返し
春を教える梅が咲く
匂いを風が染めあげて
空には花の色がつく
春を描けるこの春は
今は今しか紡げるものを
わずかばかりの若草に
蝶がひらひら飛びまわる
草から草 ....
まるで私に、
泣いてもいいよと
語りかけるように
雨、私に溶ける
雨、私を抱きしめる
晴れ待つ私を
肯定する。
空からは 降りてくる
土からは 起きあがる
手をさしのべて
のびをして
あくびする
呼ぶ声にこたえる
うつくしく
わらう
{ ....
羽をなくした鳥は
もう二度と
飛ぶことは出来ない
でも歩くことなら出来るわ
だから助けはしない
遠くから
見守ることにしたの
春一番に誘われるように
滑る軽やかなステップで
やってくるのはスプリングガール
自分の使命を知らない少女は
ただただ無邪気なすまし顔で
柔い春風そのもののように
ひ ....
雨降りの日はなぜか不機嫌で
できればそばに寄りたくない僕の水玉ガール
ちょっとカッコイイ先輩には笑顔振りまいて
その分僕に当たるのはよしておくれよ
不機嫌な理由を尋ねたら
ますます不 ....
早朝の冷たい空気
朱色がかった曇
眠そうに飛び回る雀
まだ半分夢の中の自分
まくがはったミルクを飲みながら
ぼんやりと見ていた風景
まだまだ朝は寒い
でも こ ....
ある日
自分の知らないものを
知るために
旅に出ようと
試みた少年は
持って行くものを
選ぶのに三日かかった
三日後
大きなリュックと
大好きな本を片手に
少年は一人
....
空には7つの月と3つの夢が浮かんで
わたしの足が大地になって
斜めに生えたビルを見るたび
涙を流すの
黒い星が瞬いたら
東京タワーがずずずっと
天に向かって伸び始めて
天から足が降っ ....
大きくてごつごつした 彼の手
左手にいつもしている時計の他に
ブレスとか
指輪をひとつだけ
飾ってみたいと思った
きっとよく似合う
今日、
ハンドル握った左手に
初めて銀のブレスを ....
あおいカーテンの
こちらがわで
くらげとくらしています
くらげはいつも
ふらふらゆらいでいるだけです
わたしがねてても
おきてても
ゆめをみてても
みていなくても
この街はす ....
後れ毛 梳くうて そっぽ向き
微かに震える伏せ睫毛
「辛くはないの?」と、宵の月
若やる胸に絡ませた
好きと嫌いの綴れ織り
先夜の淵に咲く花を
見ては見ぬふり ....
寒かった
死ぬかと思った
うそ
起きたら朝日が眩しくて
生きているのだと
確信した
暢気な父さん
腹を抱えて笑ってる
都会の片隅で小さな太陽がふんわりしている
誰にも気づかれないようにそうっと触ってみる
やさしさが広がっていく
慣れる怖さをしっているから
少しの合間
地上に顔を出し
儚く地面に散ってゆくのか
心の窓を開けるというより
心の窓を割って入るような
恋だった。
この想いは口に出したくない
言葉の重みで落ちてしまう。
朔
暗い闇夜に 星は降り
褪めた吐息を ひと抱え
{ルビ虚舟=うつおぶね}に 腰掛けて
平らな川面を 往来せん
二日月
茜の空に 銀の糸
透ける光が 胸を射し
{ ....
無明の闇から こちらを見つめ
綺麗な月は嗤うのです
虚空に伸べた 手の平に
冷たい銀の棘を刺し
{ルビ水面=みのも}を{ルビ掬=きく}す 白い手に
波紋に千切れた ....
空の青さ。
海の青さ。
瞳の青さ。
惚れ惚れしちゃうくらい、
綺麗だよ。
月が隠れちゃうくらい。
黒い空。
黒い海。
黒い瞳。
負けず劣らず、
美しい。
月が ....
あのころ、私と彼女は高校生だった
彼女はとてもかわいかった
ちょっと低めの身長も、いつも笑っているのも、みんなかわいい
友達が「小学生から成長してないんじゃな ....
夢の中でも 君を好きな 僕がいた
大人の
夢の
世界で
育つ
あの
未来の
かけらを
すくいあげて
つなげる
怖い?
怖い…
だれもがみんな
孤独で
....
山田くん家の猫が 一度だけ
家出をしたことがあるという
「うちのみーちゃんは、とってもいいこなんだ!」
と笑っていた山田くんの顔は すごくひきつっていて
大丈夫、大丈夫と なだめる
....
嗚呼 きみがいる
今日も
明日も
明後日も
あと17日
あと2週間とちょっと・
きみはいまごろ
南の島の
彼方まで青い海でゆらゆら
揺れてるのかな
ぼくはいま
いつもの店で
底なしの川面がゆらゆら
うごめいてるのを見てる
手紙かくから
住所教えてなんて言 ....
流れ落ちるだけの空虚な時の水を
この手でせき止めてはみたけれど
やはり指の間から
少しずつ滲み出してきて
乾いた瞳を潤した
あなたの陽だまり、に
包まれていたことを ....
ふとあの日の自分に誘われて
学校に足を伸ばした
理科室
実験をして失敗してる
あの子がいた
家庭科室
裁縫をして指が絆創膏だらけの
奴がいた
体育館 ....
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