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二〇〇〇年隠居元年一月一日。墓参。
東京都立多磨霊園二四側四九。
おふくろとおやじとおとうとに「無職」報告。

おそい午前のひざしはおだやかで風もない。
よどんだ時のながれのなかに六九歳 ....
「 ひとりで寝るのは
寝るのじゃないよ
まくら抱えて
横に立つ。」

生きていた時
おやじが謡った
都都逸だ。

習い性になって
毎夜長い枕を抱えて
眠りに就く。
 ....
ぼんやり 新聞コラム 眺めてたら
女は 存在 男は 現象
つまり 全ての基本は女 だから
はじめに女ありき との文章

これはもう 現代常識である
聖書の記述は 間違えたのだ
好きに ....
漆のように黒い闇が無限にひろがる宇宙の
おぞましい永遠の闇また闇の中に白い服が
浮かび小さな一点の眼がみつめる青い星の
なんという美しさ神様あれが人類の隠れ家

それにしてもあれは何だろ ....
灰色の朝でも、
朱色の朝であっても、
六時の時報をラジオが伝え、
その日がたとえば八月十五日朝六時のニュースです、と
個性を消した声がする。
日々つみかさねられ、くりかえされてゆく
あたら ....
十九世紀の石造りの建物が
蝟集する街
周囲に広がる田園や川や木々の緑の
歪んだ円形が
豊かにどこまでものびてゆく

牛糞が舞い
排気ガスや人の群れの
めくるめく騒音の海から隔てられて
 ....
服部 剛さんの狸亭さんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
隠居元年- 狸亭自由詩1204-3-27
抱き枕- 狸亭自由詩1304-3-25
存在と現象- 狸亭自由詩1804-3-20
いまでも地球は青いの- 狸亭自由詩503-12-18
ぼくはあたらしいか- 狸亭自由詩1003-11-28
カルカッタの動物園にて- 狸亭自由詩303-11-23

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